食品加工工場向けに排煙・排水処理設備をトータルで設計・施工するサービスを提供開始~工場全体の観点で環境負荷低減と排煙処理設備の保守…

掲載日: 2022年11月09日 /提供:日本電気

図:排煙処理設備の比較

食品加工工場向けに排煙・排水処理設備をトータルで設計・施工するサービスを提供開始

~工場全体の観点で環境負荷低減と排煙処理設備の保守工数削減に寄与~

2022年11月9日
NECファシリティーズ株式会社

NECファシリティーズ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役執行役員社長:松下 裕、以下NECファシリティーズ)は、食品加工工場の排煙処理設備と排水処理設備をトータルで設計・施工するサービスを、本日より提供開始いたします。
当社は、半導体工場の施設管理業務を通じ、工場から排出される煙・臭気・排水処理といった環境負荷の低減に積極的に取り組んでいます。本サービスの提供により、排煙と共に排出される臭気や水の適切な処理を通じ、工場全体の観点からの環境負荷低減に加え、排煙処理設備の保守工数削減に寄与します。

背景

食品加工工場で、製造工程で発生する油煙は、排煙処理設備で排出基準値を下回っていても、排出口付近では“臭い”が除去しきれてないケースがあり、風向きによっては事業所敷地外に拡散するリスクがあります。
また製造ラインは、製造する製品によって油煙の発生状況が変わるため、各製品の特性を把握し最適な除去方法を検討する必要があります。しかし、多品種の製品ごとに排煙の処理設備を使い分けるのは非効率的で管理工数の増加や作業ミスにつながるため、すべての製品に対応可能な処理が必要です。
厨房用の排煙処理設備は一般に、フィルタと呼ばれる排煙処理装置や排気ダクトなどで構成されています。NECファシリティーズは、複数の排煙処理装置を検証した結果、保守工数削減の観点から株式会社加藤厨房設備(注1)の「ソイルスクラバー」が適していると判断し、本サービスにこれを採用することにいたしました。この装置は水の攪拌により排煙の油脂・臭気を水に溶かして除去しますが、除去する際に汚水が排出されるという問題が残ります。当社は食品加工工場以上に排出基準が厳しい半導体・電子部品工場での排水処理実績をもとにデータ収集・分析を行い、排煙処理設備および排水処理設備まで含めた設計・施工を行うことでこの問題を解決します。


このリリースの画像:
▼図:排煙処理設備の比較
http://www.jpubb.com/press/image.php?image=2732049

本サービスの特長

本サービスは、加藤厨房設備の排煙処理装置とNECファシリティーズの実績ある排水処理技術を組み合わせたもので、工場の排煙と環境負荷を同時に低減する新たな解決策として提供します。

(1)排煙処理設備:メンテナンス簡易化による管理工数の削減

限られた人員で生産性を高めるため、排煙処理設備自体の汚れや同設備から煙を外部へ排出する排煙ダクトの油汚れの清掃といった保守工数の削減は、コストパフォーマンスの観点で重要な課題です。
そこで複数の排煙処理装置を調査した結果、水フィルタによる除去方式を選択しました。加藤厨房設備の「ソイルスクラバー」は、その中でも水流でフィルタが汚れにくい仕組みのため他の方式と比較してメンテナンス周期を長期化することができ、保守工数の削減が可能です。

(2)排水処理技術:半導体工場での経験で培った中和技術を活用

「ソイルスクラバー」から排出される水については分析による検証と評価を実施します。特に油脂分は、n-ヘキサン抽出物質分析(注2)を2回実施して確認します。
排水処理は、油分を取り除くことで基準を満たすクリーンな水にして排出します。NECファシリティーズは、半導体・電子部品の工場における排水対策の実績を豊富に有し、自然浮上分離法(グリーストラップ)や、浮上分離法(マイクロバブルにより油分を浮かせる)など複数の手法からその環境に最適な手法を選択します。

今後の展開

NECファシリティーズは、工場の施設管理業務の受託を通じ、排煙、排水といった環境問題の負荷低減に積極的に取り組んでいます。社会的にカーボンニュートラルをはじめ環境問題への意識が高まる中、当社はお客様の工場ライフサイクルマネジメントにTotal IFM(注3)の提供を通じ、SDGsの達成をはじめとする総合的な課題解決に貢献してまいります。今後、排煙等の問題に悩まれている食品加工業界のお客様に本サービスを提供することで、年間10社を目標にビジネス拡大を目指します。

以上

  • 注1:

    株式会社加藤厨房設備

    本社:東京都大田区、代表取締役社長:加藤 光一、公式サイトはこちら
    独自の技術にて空調設備、厨房設備に関わるあらゆるニーズに対応。近年、環境問題にも取り上げられる厨房等の排気による油脂、臭気及び煙等を高い確率で除去する設備を構築。

  • 注2:

    n-ヘキサン抽出物質分析

    一般的に水中の油分等を表わす指標。鉱油類、動植物油脂類などの油分の他にも、界面活性剤や石鹸、アルコール、アミン類、農薬や染料、フェノール類などが上記に当てはまります。このようにヘキサンに抽出される不揮発性物質の総量をノルマルヘキサン抽出物質として分析します。下水道排水基準値30mg/L以下に抑える処理が必要です。

  • 注3:

    Total IFM (Integrated Facility Management)

    工場施設運営を経営戦略としてとらえ、工場を止めずに安定稼働させるための基盤を支えると同時に、効率的な設備改修計画等の提案・施工でお客様の投資効率を高め総合的な課題解決に貢献する、施設管理・建設・環境・不動産・保険の5つの事業のシナジー。

<本件に関するお客様からのお問い合わせ先>

NECファシリティーズ株式会社 山形支社
E-mail:info_total-ifm@necf.jp.nec.com
URL:https://www.necf.jp

<本件に関する報道機関からのお問い合わせ先>

NECファシリティーズ株式会社 事業企画本部
E-mail:necf_press@necf.jp.nec.com

NECは、安全・安心・公平・効率という社会価値を創造し、
誰もが人間性を十分に発揮できる持続可能な社会の実現を目指します。

NECは、安全・安心・公平・効率という社会価値を創造し、
誰もが人間性を十分に発揮できる持続可能な社会の実現を目指します。

bnr_500_juhachulight_ai-ocr.png 記事下バナー

注目のキーワード

すべてのキーワード

業界

トピックス

地域