「世界津波の日」に岩手日報社、岩手県、岩手日報会が災害時の支援物資輸送協定を締結へ

掲載日: 2026年10月30日 /提供:岩手日報社

日本各地で続発する大規模災害を教訓に/物資と情報を被災地に届ける「併送型輸送」/支援物資の「目詰まり」解消の一助に

 株式会社岩手日報社(盛岡市)は、岩手県および県内93の新聞販売店で構成する岩手日報会(盛岡市、従業員約2,000人)の3者で2026年11月5日(世界津波の日)、大規模災害時における被災地支援を目的とした協定を締結します。 2011年3月11日の東日本大震災で未曾有の地震・津波災害を経験した岩手県において、その教訓を活かし、近年全国各地で多発する大規模地震で課題となっている支援物資の「目詰まり」の解消の一助になることを目指し、スムーズな被災地支援を実現するため、岩手県内最大級の新聞輸送・配達の民間インフラを防災ネットワークへ転用する取り組みを始めます。


■「災害時における物資の輸送・荷役等に関する協定」締結式
▽日時 2026年11月5日(木) 13時10分から13時30分まで
    ※11月5日は「津波対策の推進に関する法律(2011年6月)」により
    津波防災の日として制定され、併せて「世界津波の日」にも位置づけら
    れています。
▽場所 岩手県盛岡市内丸10ー1 岩手県庁4階会議室



■ 協定締結の背景と課題解決の意義
 岩手県は面積15,275.04平方キロメートルを有し、東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県の4都県合計(13,570.72平方キロメートル)を上回る広さです。 この広大な地域においては、災害時に「物流の寸断」と「情報の断絶・錯綜」が同時に発生するリスクがあり、広域での確実な物資輸送と情報伝達の確保が急務となっています。本協定は、岩手日報の新聞輸送網と販売店網という既存のネットワークを防災インフラとして活用することで、避難所や孤立集落への迅速かつ確実な支援を実現するものです。


■ 本協定の3つの特徴
1. 「情報併送型ロジスティクス」による心のライフライン構築
 食料、衛生用品などの緊急物資とともに、新聞や号外等の情報をセットで被災地へ配送できます。これにより、被災者の物資不足による「物理的不安」やデマや不正確な情報による「心理的不安」の軽減に貢献してまいります。


2. 全県を網羅する民間インフラによる「ラストワンマイル」を活用
 新聞休刊日を除き毎日稼働し、岩手県内19コースを運行する新聞輸送トラック19台と、全県を網羅する93の販売店、約2,000人の従業員という機動力を活用します。地域の道路事情を熟知した販売店スタッフが、避難所や孤立集落へのきめ細かな配送を行うことができます。


3. 固定費ゼロ・持続可能モデル
 既存の朝刊定期便の空きスペースや、新聞を各販売店に輸送した後の「帰り便」を活用する余力活用型モデルのため、新たな物流インフラや拠点を構築・維持するための整備費は不要です。


■ 協定における各者の役割
1、岩手県(行政)
 岩手県内において災害の発生、又は発生のおそれがある場合に、物資輸送力の提供のほか、物資の調達や供給、さらに必要に応じて物資輸送等に関する専門家の派遣等を要請する。


2、株式会社岩手日報社(輸送・情報網)
・岩手県内19コースを新聞休刊日を除き毎日運行する新聞輸送トラック(19台)の空きスペースを活用した、各地域拠点への支援物資、新聞や号外等の混載輸送。
・メディア企業の強みを活かした、取材に基づく「正確な情報」の発信力と号外や新聞等を避難所等に提供。
・岩手日報制作センター(矢巾町)を起点とする往路、および復路(帰り便)を活用した柔軟な輸送ルート網の提供。


3、岩手日報会(拠点・ラストワンマイル配送)
・全県をカバーする93カ所の販売店を、支援物資の一時的な待機・中継場所(ハブ)として提供。
・地域の道路状況や裏道を熟知した約2,000人の販売店スタッフによる、避難所や孤立集落等へのラストワンマイル配送。
・支援物資と同時に新聞、号外等を届ける「情報の併送」の実行。
・自ら被災するリスクがある中、安全確認と本業(新聞配達等)を最優先とした「ベストエフォート(最善努力)」の範囲内での活動実施。


■ 今後の展望
 本年は岩手県政150年および岩手日報創刊150年の節目でもあります。東日本大震災の痛ましい経験から得た教訓を胸に、平時のリソース(経営資源)を有事の強靭な防災力へと転換する本協定を通じ、岩手独自の防災レジリエンス(回復力)強化と持続可能な地域社会の実現を目指してまいります。



(補足メモ)
 1.岩手日報会
 岩手日報を戸別配達、営業販売している岩手県内の新聞販売店で構成する組織。1953年発足。 販売店は全県をカバーし、2026年11月1日現在93店。販売店で働く従業員数は全県で約2,000人。 事務局は岩手日報社読者局内(岩手県盛岡市内丸3-7)。


 2.稼働日
 新聞輸送トラック、新聞販売店は新聞休刊日を除き毎日稼働。 月1回の休刊日などを除く、年間稼働は353日。
 新聞輸送トラックは、岩手日報社が業務委託する複数の輸送業者が運行。新聞印刷発送拠点の岩手県矢巾町の岩手日報制作センターを深夜に出発し、早朝に各販売店に新聞を輸送している。 復路は一般貨物の輸送にも取り組む計画。 大規模災害時には往路で支援物資等を混載し、避難所等に輸送する。 2026年11月1日現在、19台で19コース運行。
 新聞販売店は早朝に戸別配達を行い、日中は購読料の集集金や営業活動を実施しています。 大規模災害時は自らも避難したり、被災する可能性も高いため、できる範囲内で販売店に届いた支援物資等を避難所等に届ける計画です。 2026年11月1日現在、岩手日報の販売店は93店。


 3.岩手県
 1872(明治5)年1月8日に「盛岡県」から「岩手県」に改称されてから2022(令和4)年1月をもって 150周年を迎え、また、1876(明治9)年5月25日の県域確定から2026(令和8)年5月で150周年を迎えることから、2022(令和4)年度から2026(令和8)年度までを「県政150周年記念期間」と位置付け、様々な記念事業に取り組んでいます。
 岩手県の面積は15,275.04平方キロメートル。 東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県の4都県合計:13,570.72平方キロメートルよりも広い面積を有します。 岩手県毎月人口推計速報によると、2026年10月1日現在の推計人口は1,107,310人、世帯数は535,868。

【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社岩手日報社 読者局 販売管理部(輸送担当)
岩手県盛岡市内丸3-7 TEL:019-653-4117(平日午前9時~午後5時)

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