現場に来なくても、魚が見えて、入札できる。ZIFISH電子入札システムの実証実験を開始

掲載日: 2026年10月30日 /提供:ZIFISH

鹿児島県漁協 高山支所で、スマホで漁獲情報を見てどこからでも入札可能に。仲買人約10社が参加。

株式会社ZIFISH(本社:鹿児島県鹿児島市、代表取締役CEO:江幡 恵吾/鹿児島大学発ベンチャー)は、2026年10月19日、鹿児島県漁業協同組合 高山支所(鹿児島県肝属郡肝付町)で、スマートフォンやタブレットで水産物の入札を行う「ZIFISH電子入札システム」の実証実験を開始しました。対象は同支所で入札にかけるすべての漁獲物で、仲買人約10社が参加しています。

本システムは、仲買人など購入者が使う「ZIFISH購入者アプリ」と、漁協が使う「ZIFISHデータ管理アプリ」で構成され、9月にリリースした「ZIFISHスマート計量システム」と連動します。計量した重量、高精細な写真、品質情報がそのまま入札情報になり、仲買人は現場に来なくても、購入者アプリでどこからでも漁獲物を確かめて入札できます。漁協は札集めから落札者の決定、集計・転記までの手作業がなくなり、水揚げの計量から入札、伝票作成までがデジタルでひとつながりになります。




仲買人・漁協・漁師、それぞれが抱えていた入札の課題
仲買人:現場に来ないと、始まらない
何がどれだけ、どのような状態で獲れたかは、現場で実物を見るまで分かりません。取引先との交渉も、そこからしか始められませんでした。短時間で入札票に手書きするため、書き間違いや入札漏れ、締め切りに遅れることもありました。社内の共有は電話やLINE、過去の相場は紙の記録だけです。

漁協:札を集め、並べ、読み上げる
入札のたびに、締め切りをアナウンスし、札を集めて落札者を決め、読み上げ、集計してシステムに打ち込む。どの工程にも経験が要り、入札業務はベテラン頼みでした。手間がかかるため荷物をまとめて入札にかけることになり、開札までの間、魚は並べられたまま待ちます。仲買人からの問い合わせ対応も日々の負担でした。

漁師:その場にいる人にしか売れない
買い手は、その日その場に来た人に限られていました。活〆や神経〆に手間をかけても、その価値を知る人は限られます。



電子入札システムが課題を解決し、新たな価値を生む
ZIFISH電子入札システムは、計量データをそのまま入札にかける仕組みです。
仲買人:どこにいても、見て、決めて、入札できる
- 現場に来なくても漁獲が分かる: 何がどれだけ獲れたかを、購入者アプリでどこからでもリアルタイムに確認できます。
- スマホで品質が分かる: 高精細な写真に加え、鮮魚・活魚、活〆・神経〆、キズの有無、生産者名、漁法まで確認できます。
- 水揚げ直後から商売が始まる: 現場に行く前から、取引先との交渉や入札戦略を立てられます。
- 間違えず、漏らさず入札: 写真と魚種名付きの画面に締め切り時刻を表示。取り消しや価格変更も簡単です。
- 社内共有と振り返り: 複数アカウントで漁獲情報や自社の入札状況を共有でき、相場や購買結果もアプリで集計できます。




漁協:荷物を選んで、締め切りを決めるだけ
- 入札の手作業がなくなる: 荷物を選んで締め切りを決めるだけ。読み間違いや打ち間違いによる修正もなくなります。
- ベテランでなくても回せる: タブレットの操作だけで済むため、新人の職員でも担当できます。
- 問い合わせ対応が減る: 水揚げ状況や相場は、仲買人が自分のスマホで確認できます。
- 少量ずつ、早く入札: 少ない荷物を細かく入札にかけられ、結果は締め切り直後に一斉に開示。魚を並べておく時間が短くなり、鮮度の維持にもつながります。




漁師:品質へのこだわりが、買い手に届く
- 買い手が広がる: 現場に来られない仲買人も参加でき、より多くの買い手に魚が届きます。
- 品質へのこだわりが伝わる: 活〆・神経〆などの品質情報が写真とともに明示され、手間をかけた魚の価値が買い手に伝わります。





従来の入札とZIFISH電子入札システムの比較


三者にとっての好循環



起点は、漁協の手作業がなくなること。その先の買い手の広がりや落札結果への影響を実証で検証します。

実証実験の概要



今後の展開
今回の実証を足がかりに、計量から始まったデータを産地の取引、そして消費地へと広げていきます。
- 電子入札システムの改良: 実証で寄せられる現場の声をもとに、より使いやすく改良します。
- 仲買人向けのデータ活用: 相場や購買履歴など、データの閲覧・活用に役立つ機能やサービスを開発します。
- 生産者向けのデータ活用: 自分の荷物の落札結果や相場をリアルタイムで確認し、操業の振り返りや出漁の判断に生かせる機能を開発します。
- 消費地とつながる実証: 消費地のシェフやバイヤーに、各地の漁獲情報やトレンド情報をリアルタイムで届ける実証を行います。データの開示内容、範囲、開示先は、関係者と協議のうえ適切に設定・管理します。


代表取締役CEO 江幡恵吾コメント


 これまで仲買人の皆さんは、魚市場に来なければ水揚げ状況が分からず、入札にも参加できませんでした。漁師の皆さんが手間をかけて水揚げした魚の価値も、その日その場にいた限られた人にしか伝えることができませんでした。
 電子入札によって、漁協では手作業の負担が減り、仲買人には取引の機会が広がります。漁師のこだわりがより多くの買い手に伝わり、適正に評価されることにつながります。そして、食べる人には、これまで以上に良い状態の魚が届く。こうした好循環をつくることが、私たちの目的です。
 100年先の食卓にも地魚が並ぶ未来に向けて、高山支所の皆様とともに、この取り組みを全国の浜へ広げていきます。



会社概要



主な採択・受賞
令和6年度 水産庁デジタル水産戦略拠点採択(水産白書掲載)/令和7年度 NEDO NEP躍進コース採択/令和7年度 総務省 ICTスタートアップリーグ採択/令和8年度 農水省SBIR事業化準備フェーズ採択/日経ブルーオーシャン大賞 生物多様性部門賞/NIKKEI THE PITCH SMBCベンチャーキャピタル賞/NEDO 2025躍進ファイナル 優秀賞・VC賞

本件に関するお問い合わせ
株式会社ZIFISH 広報担当
E-mail:info@zifish.co.jp
Webフォーム:https://zifish.co.jp/contact

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