新型コロナウイルス感染症対策本部会議にかかる知事記者会見(2021年8月17日(火曜日))
【発表項目】
- 入院医療体制の強化等について
(1)県内の患者の状況(PDF:5,408KB)
(2)緊急事態措置を踏まえた医療体制の強化等(PDF:70KB) - 緊急事態措置への対応について
(1)緊急事態措置対策(PDF:83KB)
(2)緊急事態宣言に基づく感染対策の強化・徹底(PDF:111KB)
(3)緊急事態措置の強化に関する要請(PDF:79KB)
(4)緊急事態措置の実施に伴う対策(PDF:198KB)
(5)新型コロナウイルス感染症緊急事態措置に係る飲食店等に対する営業時間短縮等の要請等(PDF:162KB)
(6)新型コロナウイスル感染症緊急事態措置に係る施設の使用制限等の協力依頼等(PDF:106KB)
(7)緊急事態措置実施に係る飲食店に対する協力金(PDF:143KB)
(8)緊急事態措置実施に係る大規模施設等に対する協力金(PDF:82KB)
(9)酒類販売事業者に対する月次支援金の支給(拡充)(PDF:91KB)
(10)感染拡大防止に向けた取組への協力(依頼)(PDF:85KB)
(11)緊急事態宣言適用期間中の教育活動等(県立学校)(PDF:77KB)
(12)大学・専門学校等における感染防止対策の取組(PDF:106KB)
(13)公共交通・高速道路等を利用した移動の抑制(PDF:40KB)
(14)県職員の出勤削減の強化(PDF:70KB) - 対処方針の改定(PDF:701KB)
- 知事メッセージ(PDF:76KB)
動画
知事記者会見内容
(資料に沿って説明)
質疑応答
記者:
まん延防止等重点措置から、緊急事態宣言に切り替わりますが、内容は但馬地域が新たに含まれて、百貨店などの入場制限というのは加わりますが、実際飲食店などの規制は、宣言の発令により具体的にどのような効果を期待されていますか。
知事:
まん延防止等重点措置と緊急事態宣言で、県全域が対象になっている違いと、大規模施設、多数の方が利用される施設における入場制限等の新たな対策が出ている、ということと、先ほど申し上げましたが、飲食店においても飲食以外の場面における会話の際にはマスクの着用を徹底してください、と。これは利用される方に徹底してもらいたいということと、店側におかれても、「県からの要請があった」と言ってもらってもいいのですが、会話を多くされているグループがおられたら、ここは少し注意をしっかり促してもらいたい、ということ。それでもなかなか聞いてもらえない方がおられたら、そこは申し訳ないですが退店も含めてお願いして欲しい、というのが新たな対策と私は考えています。
措置の内容を全般見ると、今、まん延防止等重点措置と変わらないじゃないかという指摘がありましたが、それでもなお、今日の感染者が800人を超えたかなり厳しい状況下においては、この緊急事態宣言を県民の皆さんに対してしっかりメッセージとしてお伝えして、「人流の半減」を一緒になって目指していくということ。そして、「人ができるだけ密にならない状況を作っていく、会話の際には飛沫をお互いに浴びない状況を作ってもらうことが大事」だと思っていますので、(宣言の)発出の意義はあると思っています。
記者:
新規感染者数が、今日過去最多になって、宣言の期間中で、感染者数なのか病床使用率かわからないですが、そのような指標をどのぐらいまで数字を下げることができれば、(宣言の)解除になりますか。
知事:
そこはおそらく全体的な判断になってくると思いますし、国もどのように緊急事態宣言の解除をしていくか、という議論の中での判断になってくると思います。本県として大事なのはやはり病床使用率です。ここが、今は6割近くになってきている状況なので、重症病床は3割の状況ですが、これもどんどん上がってきていますので、現場もかなりひっ迫しつつあります。やはりこの病床使用率と宿泊療養施設の使用率が一定程度下がってくることが1つのポイントになる、と思っています。
記者:
一定程度は、何か具体的な数値はありますか。
知事:
50%が1つの基準になると思っています。特に病床使用率については(今、設置法が)50%の基準なので、ここは少なくともクリアして下がっていく状況がないと、緊急事態宣言の解除に向けてはなかなか厳しいと思っています。
ただ、そこは重症病床の使用率もありますから、全体を見て国とのいろんな判断の中で最終的には対応していくと思っていますが、今の考えとしては、やっぱり病床使用率と思っています。
記者:
今言われたように、病床使用率から見て今後の解除の判断をしていく、ということですが、今日、緊急事態宣言が全国的に追加されている中で、西村経済再生担当相が、宣言拡大下ではあるけれど同時に今後のワクチン接種の進展とかに伴う社会経済活動の緩和についても、いわゆる「出口戦略」といわれていますが、そちらについてもしっかりやってく、という趣旨の発言をされました。有識者の方からも賛否両論いろいろあると思うのですが、知事は今、病床使用率で50%を1つの目処と言われましたが、現状は出口戦略について兵庫県として、考えられるような余力というかそういうステージに今あると考えられますか。それともうしばらくそういうことを念頭におくのは厳しいのか、どういう認識でしょうか。
知事:
昨日付けで、資料5の要請を国にさせてもらいましたが、やはり要請の1番目として、「コロナ対策における出口戦略の提示」を国でしてもらいたい、と要請しました。県民の皆さんにおかれては、もうすでに4回目の緊急事態で、「またか」という反応も、すでにニュースのインタビューなどで出ていますので、改めて4回目をやるという中で、ではいつになったら社会活動を再開できるのだという、そういったロードマップというか、そういったものをお示ししてもらいたいという趣旨で、国に要請をさせてもらいたました。西村大臣をはじめ専門官の方々も、おそらく、8月中ぐらいにはそういった方向性を示してくれるのだと思いますが、そこを見つつ、県としてもどういう方向が示せるのかは見ていきたいと思っています。
やはり、「いつまでやればいいのだ」ということで、おそらくポイントは「ワクチンの接種率が高まっていくこと」と思っていますけれども、そこも踏まえて、出口に向けたロードマップがどうなるのか、ということを県民の皆さんにも示していく上でも、やはり早急に国におかれてはそういった方向性を示してもらいたい、と思っています。
記者:
外出自粛の要請の中に混雑した場所というフレーズがあるのですが、先ほど知事の発言の中では、繁華街を1つ言われましたが、ここには具体的にどういった場所を想定されていますか。
知事:
繁華街や買い物に行く際の百貨店やそういったいわゆる街中です。あとはカフェやショッピングモール、やはり多くの人々が集まる場に行くこと自体が、そこでの感染のリスクが高まりますので、そういったいわゆる人混みと言われているところには、これは1人1人の感覚的な判断になりますが、一般的な中で人混みと言われているところにはできるだけ行かない、と。今まで2回行ったところを1回に減らすとか、そういった具体的なところでお願いしたい、と思っています。
記者:
施設とかそういう動態についてお話がありましたが、例えば三宮や元町だとか、そういう地域的な考え方があるのでしょうか。
知事:
今まで人流の調査のポイントのときに、三宮や大阪、梅田とか、京都など、そういった三宮、元町のいわゆる繁華街、こういったところにはできるだけ買い物も含めて行く機会を減らしましょうということです。
播磨の方であれば姫路の方とか、あとは阪神間であれば西宮。そういったショッピングモールとかが多く集まっているところには、できるだけ行かないようにしましょう、ということです。
記者:
多数利用施設に対する要請の中で、人数制限の話が出てきますが、これは具体的にどのぐらいの数字を考えているのでしょうか。
知事:
ここは例えば、百貨店であれば、百貨店協会がガイドラインを出していると思いますので、そのガイドラインに沿った取り組みをやって欲しい、ということです。今手元にそこのパーセンテージがないですが、そういった感染のリスクが高まらない程度の収容割合。たまにユニクロとかへ行くと動線を管理していますが、そのようなイメージです。
記者:
緊急事態措置を踏まえた医療体制の強化等について。明日、具体的に会見をするということですが、現時点で教えてもらいたいのは、病床の運用体制の拡充が1200床以上はフェーズとしては最終段階にすることを今日決めたということなのでしょうか。
知事:
前回の本部で、すでに1200床までの運用拡大をすることは確認していますので、少し前は700床で運用だったのを、1200床まで拡充することは決めています。これは医療機関にすぐにはできないので、準備をしてもらいながらやっていってもらっています。
(資料2の)入院医療体制の強化の(2)が、これからこれが大変難しい作業になるのですが、1237床からのさらなる上積みを、ここは医療機関の方々と丁寧にしっかり議論しながらできるだけ増やしていきたいので、これから進めていくことの確認です。
記者:
確保はすでに決まっていたと思うのでが、運用は1237床。フルで稼働させる。ていうのは(決まっているのでしょうか。)
知事:
それはもう決まっています。前回の本部会議で決めています。感染拡大期のフェーズに移行するということは決めています。
記者:
今回の具体的な措置の中で、飲食店で、飲食以外のタイミングでのマスク着用をかなり強く強調していると思うのですが、これは店の人に働きかけてもらう、退店を依頼してもらう、というところで、飲食店が、これまでにない措置で少し戸惑う部分もあると思うのですが。店にはどういった気持ちや、どういったところを理解してもらいたいでしょうか。
知事:
実際、喫茶店やカフェ、食事するところ、皆さんもたまに利用されると思いますけど、いろんな方がおられます。数人で話すときにきちんとマスクをつけて、カフェもしながら話されている方もおられれば、その横を見ると、若い世代の方がマスクもなしでとても近い距離で、しゃべっているケースもあるので、全体のその店のことを考えたときに、そこは統一していかなければいけない、という問題意識が、私は、昔から実はありました。現場の感覚として、そこを議論していく中で、やはり飛沫の防止を徹底していくことが、飲食店に対して改めてお願いをすることが大事だと思っています。
これは利用者の皆様も、話が盛り上がる中で、ついつい(マスクを)外してしまうこともあるのかもしれないのですが、そういった場合が過度にすぎるのであれば、飲食店側のスタッフやオーナーが「申し訳ないけども他のお客さんもいる中で、マスクをしっかりつけてください」ということを少し促してもらうことが、この感染拡大期では重要と思っていますので、それでも聞かずに騒ぎ続けている方がおられれば、「ここは申し訳ないのですけど、退店してください」と言ってもらうことは、今の感染拡大期では極めて大事だと思います
そこは大変申し訳ないですけど、飲食店等で営業されている方には営業の中でのご努力としてしっかりやってもらいたい、と思っています。
記者:
前回の協議でも今回の協議の中でも、飲食店をあげていましたが、実際街中では飲食店以外でもマスクをしないで店に入る行為は、コンビニやスーパーでも見られると思いますが、今回は飲食店に限ったということですか。
知事:
今の要請の中で、そもそも店に入るときは、マスクをつけてください、ということは、すでにお願いをしていますので、飲食店以外の事業者の皆さんにもしています。
例えばコンビニやスーパーでは、やはりマスクをつけて入ってくださいということが、前提になっていますので、そこは変わっていません。
記者:
その中でも飲食店のみへ退店依頼を要請するのはなぜでしょうか。
知事:
コンビニに対しては、マスクをつけない場合は、そもそもが、入店禁止になっています。だからそこはブロックされているという前提です。もちろんマスクをしない方がいれば、退店してもらうことをやらなければいけませんが。
飲食店に関しては、入ってくる時はマスクをしておられるのですけど、皆さんも多分感じておられると思うのですが、席についた瞬間にマスクを外して、それで話始めながらお茶を飲む人も結構おられて、それで会計するときにマスクをつけて外に出ていくケースが結構(おられます。)皆さんも感じておられると思います。それはやはり是正していくべきではないか、というのが今回のねらいです。
記者:
自粛疲れや、それから、まん延防止等重点措置が出ていますが、酒類の提供を自粛してないところや、時短要請に応じてないところが結構町中で目立つと思うのですが、そういうところを抑制するために、例えば、罰則を強化するとか、そういった対策は考えていますでしょうか。
知事:
今でも、過料というものは課すことができるという状況です。ただ、県の方では今過料を課すということは実例としては今はなくて、実態としてはしっかり指導をさせてもらうところをするしかない、と思っています。過料を課すという議論もありますが、やはり時間がかかるということ、なかなかスピーディーに対応できないということもある中で、そこは見回り隊の活動もこれまで以上にしますし、そういった形で1つ1つのお店で協力をお願いしていくことしかない、と思っています。
記者:
今日の新規陽性者数が800人を超えて、過去最多を記録しましたけれども、今日の会議の中で、医療関係者や医師会などからどういった危機感の声がありましたでしょうか。
知事:
感染拡大が続いている中で、病床の利用率も60%近くになってくるということで、極めて危機感がある状況だ、という話になりました。あとは自宅療養者が増えているという状況なので、保健所の現場の方からも、しっかりフォローアップする体制と、例えば保健所の方々の負担が大分増えてきているので、そういったところのフォローを、支援体制をしっかりやって欲しい、という声がありました。
極めて厳しい状況だ、とみんなで共有したところです。そのためにも、まず感染抑制をしなければならないということで、緊急事態宣言の発出というのは、4度目になって、まん延防止等重点措置との違いも含めて、今回緊急事態宣言を発出すること自体は極めて重要だ、ということが会議の共通認識としては確認されました。
記者:
今の質問に関連して。昨日、県は措置内容の強化を要請しましたが、緊急事態宣言の要請を、今回県の分科会に諮らないで要請したことへの、対策本部会議の中での異論などはあったのでしょうか。
知事:
資料5についてですか。
記者:
昨日、実質的な措置内容を要請したと思うのですが、本来要請する場合は、今までだと分科会を開いて要請していたかと思うのですが。それに対して対策本部会議上で、分科会を開くべきではないか、といった意見とかはあったのでしょうか。
知事:
特になかったです。まさにスピード感を持って対応するということが大事だということは本部会議の方々も理解をいただいていると思っていますし、この要請についても、(資料5)の出口戦略、人流、それからクラスターとか若い世代ということで、これは、本部会議の方々も大事なポイントだと思っていると思いますので、今日説明した限りは、手続き面も含め、特に異論はありませんでした。
記者:
今回の措置内容について、国が提示してきた内容は県として十分だという考えでしょうか。また、昨日要望された措置の強化が十分に反映されているのか、この2点についてお願いします。
知事:
まさに資料5の内容になりますけど、我々としては、出口戦略を示してもらいたいということや、様々な要請をさせてもらいましたが、今回国から出口戦略が示されませんでした。先ほどの質問でも(ありましたが)、西村大臣や専門家の議論が進みつつあるので、そこをしっかり注視していきたい、と思っています。
あとは人流削減対策や、クラスターというところは、我々が要請させていただいたところを、概ね踏まえてもらっていると思います。
マスクの着用の徹底のところは、着用されていない場合は注意喚起、それから退店も含めて、という提案は、緊急事態宣言の中には具体的には盛り込まれてはいなかったのですが、そこは県としての判断として、あえて書かせてもらいました。
(大きく言うと、)入店の禁止ということが国の方針にも書いていますので、そこで読み込めるという判断だったのかもしれないですけど、県としてもう少し踏み込んで、具体的なケースとして書かせてもらいました。
記者:
入場制限の件に関して。大規模施設で入場制限については今後県として、大体どれくらいが適切なのかを提示する予定は。
知事:
そこは先ほどの質問と重複になりますが、やはり各百貨店であれば百貨店協会、ショッピングモールであればそういった業界の中で、ガイドラインを作っておられますので、その中でおそらく国からの要請や連絡を受けて、彼らなりにも人流抑制の具体的なガイドラインを作っておられると思うので、まずはそこに沿って、しっかりやってもらいたいです。
記者:
今回、県独自でいろいろな対策を打つ中で、特に強調したい独自施策みたいな宣言プラスアルファでしていきたい、訴えたいことは何かありますでしょうか。
知事:
何度も繰り返しになりますが、やはりマスクの着用です。ここはやはり徹底してもらいたいです。特に、カフェ・喫茶店、それから軽食を取れるハンバーガーショップとかそういった施設が繁華街にいっぱいありますけど、若い世代の人たちがマスクをつけずに、食事以外の時にずっとしゃべっているという状況は今でもあります。
食べている時は黙食でやってもらいたいというのもそうですけど、雑談なり盛り上がる時はマスクをつけて、しっかり対応してもらいたいと訴えかけたい、県としてもしっかり伝えたいというところです。それをあえて書かせてもらったところが、今回の1つのメッセージだ、と考えています。
記者:
昨日、県としても一定の出口戦略を示すよう国に求めた、ということですけど、一方県としてもその出口戦略について提示できるような検討を進めたい、という話があったと思うのですが、これについて、いつまでに出口戦略を示すのでしょうか。
知事:
ここは国の方が、西村大臣の発言にもあった通り、専門家の意見を聞きながら、出口戦略を作っていく、という議論がありますので、そこを見ていくことが大事だと思っています。
一方で、いろんなワクチンの接種とか、これからどういう流れで、世の中のコロナ対策に関するようなスケジュールが流れてくるのかを、県民の皆さんも、特にワクチンとかに関してはまだ知らない、という方も多いので、例えばワクチンの接種については、これからの9月から10月にかけて、全国民の全県民の8割、12歳以上、人口に対する8割ぐらいの供給が大分進みつつあるということ自体は、今日これは本部会議(でも話題に)に出たのですが、ご存知なくて、「どうせ予約ができないから、これからもしばらく予約できないからワクチンをどうするの」という意見もあるようなので、そこは、「これから9月にかけてしっかりワクチン供給がされて、予約ができやすい環境になってくるんですよ」、ということを含めて、情報提供をしっかりやっていく中で、「皆でワクチンしっかり(接種)していきましょう」と。そうすれば緊急事態宣言の先に、「ワクチン接種していけば、社会活動が今よりも緩和されてできるという世界が出てくるんだよ」と伝えていくことが、私は大事だと思っています。
記者:
ニュアンスの確認ですが、大規模商業施設での入場制限という項目がありますが、知事としては、どの施設に特に注目しているのでしょうか。例えば百貨店とか。大阪府では、百貨店がやはり1つ例に挙げられて、人流抑制の対象になっているそうですが、知事として注目している施設はどういう施設でしょうか。
知事:
兵庫県で言うと百貨店や、あとはショッピングモールです。
ここは一番人が今集まるところになっていますから、特にこの三宮・元町であれば百貨店がありますし、少し郊外型になると、ショッピングモールがやはり人が集まりやすい場所になっていますので、そこの人流抑制と入場規制、人数のコントロールについては、しっかりやってもらいたい、と思っています。
記者:
具体的な人数に関しては、ガイドラインがある、という話でしたけれども、この宣言の内容の中には2分の1人流を抑制したい、という項目もありましたが、この2分の1というのが基準になってくるのでしょうか。
知事:
外出の半減というところは、国の方針にも書いているので、これは街全体における人の流れを2分の1に抑制していく、ということです。
そうすると大規模な人が集まる施設についても、それに準じて、何らかの対応をしていくということは、おそらくこれはガイドラインのほうで示されると思いますけど、そういった方向性は概ね一致してくるのではないかと思っています。
記者:
県で、宣言の内容について、昨日付で要請をしていますが、その中の内容が今日、どれだけ反映されたのか、ということについて、知事としては、十分ではなかったのではないか、という考えでしょうか。
知事:
出口戦略の提示は、今の時点で盛り込まれてないというところはあります。これは、これから国の方もしっかり検討していく、という方向を示してもらっているので、そこを見ていきたい、と思っています。
それ以外の(資料5の)「2人流抑制」や、「3クラスター対策の徹底」など、本県が今回やろうとしている方向と概ね一致しているので、もう少し踏み込んでもよかったのではないか、という声はあるかもしれないですけど、今できる対策としては、ここがまずは一歩だと思います。
記者:
県としての独自のメッセージとしては、今回はこの退店を求めるという部分が一番(でしょうか)。
知事:
そこは、より具体的なところで伝えたい、と思っています。
記者:
そのほかに、国の対処方針と比べて県が独自に盛り込んだという部分はありますか。
知事:
具体的にはバックヤードのところです。
思いとしては、昨日も話しましたけど、大規模商業施設の入場制限以外に、これはかつてありましたけど、バックヤードで、歯磨きしているところや、洗面所で、飛沫が拡散して、感染が拡大したということも要因としてありますので、そこはしっかり我々としても要請をさせてもらいます。
記者:
今回このように要請されているのは、その自粛疲れの深刻さがあるからだと思うのですが、宣言の効果について、強いメッセージを発するのは大事なことという共通認識は、本部会議でお持ちだということですが、今回の宣言が効果的に効果を発するかについての懸念という部分ではどのような考えでしょうか。
知事:
懸念というよりも、今、感染拡大が800人を超えて急拡大している中で、緊急事態宣言の発出をしていくことは、やはりやらざるをえないというのが今の判断です。
この効果というものは、やっていきながら出てきますけど、今の段階でまん延防止等重点措置のままでいくということは難しいと。やはりメッセージを出す、という意味でも、緊急事態宣言の発出というものは不可欠だと思っています。
人流の抑制やマスクの着用とか、テレワークの推進とか、ありとあらゆることをやっていくということが大事ですし、今日の本部会議でも、これは専門家の方からも、やっぱり今の厳しい状況の中ではしっかり緊急事態宣言を発出して、まずは感染の抑制を抑えていくという対応をしていくということが、何よりも、もちろん医療提供体制の確保や保健所の機能を高める、維持するということはやるんですけど、まず大事なやはり感染抑制をやっていくことが大事だと。
その意味で緊急事態宣言の発出というものは一つのポイントだというご意見もあったので、やはり意義があるんだと思っています。
記者:
4回目の宣言になるのでもう少し具体的に、国は打ち出してほしかったというような思いは持っていますか。
知事:
昨日要請させてもらった通り、出口戦略を含めて、大きな意味で「国民全体が一緒になってやっていこう」という強いメッセージは、これから出口戦略は策定するということですけれども、踏み込んでいってもよかったのではないか、と思います。
記者:
前回の3回目の緊急事態宣言の措置内容に比べると、少し弱いのではないか、という印象を持っている部分があります。
例えば、イベントなどで、今回は、時短要請とありますけれども、前回だと無観客を要請していましたが、(内容が)若干弱まっているような感じがあるのですが、知事としてはどういうような考えですか。
知事:
前回と比べると、そういった無観客が5000人という枠を設定したりしていますが、一方で、繰り返しになりますけど、人流抑制ということでは外出半減やマスクの着用、多数の方が利用される施設の人数管理とか、そういったところでは、前回と比べて強化しているところもありますので、そこは社会活動とのバランスで判断しています。
記者:
今回、大規模商業施設等に関して午後8時までの時短要請だと思うのですが、今日、大阪の吉村知事が重症病床が50%以上になったら、休業要請をすることもある、というような発言があったのですが、知事のなかで、今のところ、そういった、ここまでいったら休業要請をするという考えはありますか。
知事
今の段階では、休業要請するという検討はしていません。そこは実際の重症病床の割合とか見ながら、あとは国の方の判断も含めて、近隣各県で連携しながら、対応を検討していくという形になる、と思っています。
記者:
今回、この人流抑制を、入場制限とかに踏み切ったと思うのですが、この効果をどういうふうに図っていくかとか、そういうことは考えていますでしょうか。
知事:
そこは、新規陽性者数の推移を見ていくということです。資料(1の6ページ)にもありますが、前の週と比べて、どれぐらい発生状況が伸びてるのか、という(数字)。今日も議論になったのですが、ここの前の週との比較というところで、8月の第1週あたりが2.51倍です。この数字上は1を超えてはいるのですが、今直近データ、8月16日時点で1.25倍になっているので、おそらく今日は800人超えているので、この1.25倍より高まっているのですが、ここがどういうふうになっていくのかは全体の推移見る1つのトレンドとしては大事な指標だと思っています。
(資料1の7ページの)この前週比のところ、資料を見てもらうと、東京周辺は今、1.2倍や1.03倍になっています。一方で、関西や静岡については、1.25倍、1.57倍で、ここが関西圏の方が若干高いという状況があるので、こういうところの指標は、1つのトレンドを見る意味では大事な指標になっていくと思っています。拡大指数みたいなものです。
記者:
全体を見ながら、考えていくという事ですか。
知事
そうです。
記者:
飲食店のマスクを着用しない場合の対策だと思うのですが、お店の側からしたら多分、かなり言いづらい、言うと店に来てもらえなくなることもある中での要請と思いますが、どれくらい守る店があるか、この要請を聞くお店があるかなかなか難しい部分だ、と思うのですが、もしこの要請が、なかなか効かなかった場合、さらに強硬な対策をしたり、知事の中で、考えていますでしょうか。
知事:
今でも、認証制度をやっていますので、そこでは、アクリル板の設置であったり、そういったマスク着用を入店時点でちゃんとやっていますか、という、いろんな基準があるので、そういったところに対しては、改めて、今回の要請も含めて、お伝えするということになろうかと思いますが、飲食店の皆さんに伝えますから、そういう意味で、ここはあくまで要請ではあるので、飲食店経営されている方からすると、まさに言われたとおり、お客さんに対して注意することは、営業の観点からはなかなか難しい、という気持ちもよくわかりますが、ここは、県からそういう要請がある、ということで、丁寧にお客様に対して、お願いして伝えてもらいたい、と思っています。
記者:
医療体制について。明日具体的に、ということですが、例えば、今、京都では入院待機ステーションというものがあると思うのですが、宿泊療養施設とはまた別にそういったものを設置しよう、という考えはありますか。
知事:
ここはまた明日、説明しますが、私の基本的な考え方は、医療現場や、保健所とか、あとは宿泊療養施設の、これまで現場を皆さんにもご取材に来てもらいましたが、まずは現場を見させてもらいたい、と考えています。その現場の中で、実際の保健師の方々などからいろんな声を直接もらったり、所長さんなどからもあったので、その声を丁寧に広げさせてもらって、それを改善していくやり方を私はやりたいです。
だから、なんとかセンターをいきなり作ったりというよりも、私は現場の声を丁寧に聞いて、今ある仕組みをどうやって改善していくのかをきっちりやっていきたいので、明日、説明させてもらうものは、何とかセンターというものはおそらく出てこないと思いますが、そこはきっちりと現場の声を聞いて、今ある流れを少しでも改善していく、ということで、いろんな保健所の業務や病院の業務が、円滑に動いていくような仕組みを作っていきたい、ということが私の今の考え方です。
だから、華々しいものが出てくるということはない、と思います。そこはきっちりと地道に対策をやっていきたい、ということが私の基本的な考え方です。
記者:
改めてですが、知事からも厳しい、極めて厳しい、という言葉が何度もありましたが、1日あたりの新規感染者、今まで600人台だったものが、700人、800人という勢いで増えていますが、この現状を改めてどう捉えているかと、お盆休み明けで、1、2週間後に、またその影響が出ると思うのですが、最悪の事態がどこまで増えるかというところまで想定していますか。
知事:
まさに、この(新規陽性者数の)伸びです。8月17日時点で、(1週間平均患者数が)630人という平均値が出ています。(資料1の4ページの)青の第4波と比べると、感染の拡大のトレンドが高くなっているという状況です。そういう意味で、極めて厳しい局面にあることは確実にいえると思います。自宅療養者の方も増えていますから、第4波よりも、感染拡大の割合はかなり拡大しているということです。ご指摘のあった、お盆休みを終えて、拡大のトレンドが場合によっては、これがさらに伸びてくることも危惧しておかなければならないと思っています。
福岡はおそらく900人台ということでも1000人を窺うという数字になっていることから踏まえると、やっぱり同じような経済規模の兵庫では、1000人台いくことも場合としてはあるのではないか、というぐらい危機感を抱いています。
東京も大阪もおそらくかなり強い(拡大)、大阪は(本日の新規陽性者数が)確か過去最大だったと思いますので、お盆明け、極めて拡大は続くと思っています。
記者:
今後の見通しとして、まずは急上昇しているところから横ばい減少に変えていかなければいけない、と思うのですが、9月12日までの期限という中で、いつぐらいを上昇から減少に転じさせて、あと人数もこれぐらいに抑えたいという、時期と人数の目標というものはあるでしょうか。
知事:
過去の第4波とかの局面を見ると、第4波では2月28日以降から増え始めて、それで4月24日ぐらいがピークになっているので、こういったピークアウトのトレンドはありますが、今回、新たなデルタ株中心のまん延になってきますので、過去の法則なりトレンドが、適用されるのかどうかというのは見てみないとわからない状況です。
9月12日までいったんの期間で区切られていますので、そこに向けてできるだけ、人流抑制を踏まえて、しっかり県民の皆さんと一緒に、まずやっていくというところだと思います。
それをやっていく中で、伸びがとまって反転する局面が出てくることを目指してやっていきたい、と思っています。
記者:
昨日の会見でも、国に対する要請の中でも触れられていましたが、県独自のワクチンパスポートや、ワクチンを打つことでの利点の周知など、その辺は今日の議論では特になかったのでしょうか。
知事:
今日の本部会議での議論は、ワクチンパスポートの議論とかは出なかったです。それよりもワクチンがどのタイミングで、特に若い世代の人たちが、自分たちが、いつになって予約できるのかという、供給の目処感、そのスケジュールも含めて、知らない方が多いので、そういうところを県としても、私自身も、どういうふうに国の供給スケジュールはどうなっているのか、ということをしっかりお伝えしていくべきだ、という議論になりました。
記者:
パスポートとかの件はもうちょっと先の話になるという認識でしょうか。
知事:
そうですね。これは出口戦略になってくると思いますが、国の方も考えていると思いますが、ワクチン接種がある程度進んだ段階で、どういうふうに人流抑制を緩和していくと今までと同じような行動様式でいいですよ、というところを議論していくと思っています。
今の段階では、感染抑制に向けた取り組みをしっかりやっていくことです。ただ言われたとおり、今後の、どういったロードマップになっていくのかは、やはり県民の皆さんも関心が高いと思うので、ワクチンの供給がどうなるのかなど、そういったものはしっかりお伝えしていきたい、と思っています。
記者:
マスクを着用しないで会話するお客さんへの退店の要求について。現時点では努力義務のような形になると思うのですが、実効性を担保するために、店に対しての通知であったり何か張り紙を配布したりとか。何か具体的なものは予定されているのでしょうか。
知事:
まず店に対して、今日付けで、飲食の皆様に対する要請文書を出させてもらいます。
今日はそういった、退店も含めたことを促してもらいたい、というメッセージを出させてもらいますので、飲食店の方々に対しては、急速に、伝わっていくと思います。これは言われるように、努力義務的なものもありますが、そういったことを踏まえて、県からそういう要請が来ていることを踏まえて、利用者の皆様にも、県からそういう話があるのです、ということを言ってもらいながらでもいいですから、マスクの着用をしっかりやってもらうことをやってもらいたい、と思っています。
今のところ、そういった具体的に何かというのは、まずはこの通知を要請させてもらう中でしっかり取り組んでいきたい、と思っています。
記者:
入院や宿泊療養の対象となる患者の区分について。今回の対処方針でもこれまでと同様に、中等症以上であれば入院、もしくは、医療強化型の宿泊療養という方針が維持されていますが。他方、入院医療体制は、さらなる掘り起こし、宿泊療養施設についても、これから関係者と調整して増加を目指していく、という状況ですが、さらにこの従来からの入院とか宿泊療養方針を維持するのが難しい状況がすぐそこまで来ている、ということでしょうか。
知事:
これも前回の対策本部会議、前々回の対策本部会議で一応方針は固めていますが、基本的には、コロナの患者の関係に関しては、入院または宿泊療養施設になっています。
一方で、感染の拡大期においては、軽症や無症状の方については、宿泊療養施設を基本としつつ、十分な医療観察体制、これ保健所からも含めてフォローが確保されている中で自宅療養も実施する、という方針になっていますので、今の現実的には保健所の中では、保健所長、医師、看護師、保健師がおられますので。そこで、1人1人の状況を見ながら、この方は若くて無症状で症状もそんな出てない、というので、自宅療養でやってもらうということを、現場の丁寧な判断、慎重な判断でやっていっているのが、私も現場を見ていたとき、そのように丁寧にやっていましたので、その結果として運用の中で、自宅療養の数が増えてきている状況になっていると思います。
記者:
軽症、無症状に関わらず、中等症の方についても、症状の程度によっては自宅で、という事態はすぐそこに迫っているという状況でしょうか。
知事:
そこはまだ現場の感じを聞いているとないです。中等症1以上は基本的には、宿泊療養施設や入院してもらうところは、今は、まだ回せているという話になっています。
ただこれは、これからまだ伸びてくると厳しい状況になってくると思いますが、今は回せています。
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