寒冷地向け環境負荷低減ソリューションを提供開始~ウォークスルー診断を起点に山形・新潟の電子部品・食品工場を支援~[NECファシリティーズ…

掲載日: 2022年03月22日 /提供:日本電気

寒冷地向け環境負荷低減ソリューションを提供開始

~ウォークスルー診断を起点に山形・新潟の電子部品・食品工場を支援~

2022年3月22日
NECファシリティーズ株式会社

NNECファシリティーズ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役執行役員社長:松下 裕、以下NECファシリティーズ)は、寒冷地に特化した「環境負荷低減ソリューション」を、主に山形県と新潟県で電子部品・食品工場を有する企業を対象に本日より提供開始いたします。

本ソリューションは、①寒冷地など立地環境に適した設備導入と運用を支援、②工場全体を歩いて設備を確認し、俯瞰的に課題を見える化するウォークスルー診断を起点とした省エネ対策などの提案、③対策費用としての省エネ/創エネ関連等補助金申請手続きの支援で構成されています。

当社は、日々の施設管理業務で培った経験・ノウハウをもとに開発した本ソリューションを提供し、寒冷地に適した環境負荷低減の取り組みを支援していきます。

背景

山形県は、補助金や税制の優遇措置により積極的に産業を誘致しています。特に物流の利便性と雪解けの豊富な水資源から、電子部品工場が非常に多くその出荷額は2020年に日本全国で3位(注1)となっていますが、電力を筆頭に様々なエネルギー消費、多岐にわたる化学物質使用などにより環境負荷が高い実情があります。特にカーボンニュートラルへの関心が高まりつつある現在、工場における電力使用量の削減は早急に解決が必要な課題であり、県も「第4次山形県環境計画」を策定し、地球温暖化による気候変動への対策に着目して環境保全事業に積極的に取り組んでいます。気候変動に伴うCO2削減意識の高まりは山形県の企業でも同様で、何から手を付ければ良いかわからないといった問題があります。

一方、NECファシリティーズは、山形県のお客様である6つの工場に常駐して施設管理業務を担っています。従来から省エネ対策の一環で、設備面では老朽化設備を新しく高効率な設備へ更新する他、設備運用面では工場の各種設備からの効率的なエネルギー供給を実現するため、消費エネルギーをエネルギー原単位(注2)に可視化し、管理しています。

こうした背景を踏まえてNECファシリティーズは、カーボンニュートラルへの取り組みをはじめ工場運営の環境負荷低減に向けて、現状把握、対策立案と実行を支援することにしました。

特徴

(1)寒冷地など立地環境に適した設備導入と運用を支援

地域環境に即した対応例として、寒冷地で外気を活用した冷房負荷や、冷却水負荷低減を考慮した空調システム構築や運用にも対応しています。また寒冷地では冬季の融雪は必須ですが、地下水を散水せずに地熱のみを活用して融雪する環境にやさしい「地下水還元型無散水融雪システム(注3)」の導入など、省資源に配慮した対策の支援を積極的に展開しています。

このように当社は、立地環境とクリーンエネルギーを活用(地熱、風力、雪氷熱活用など)した提案に加え、各工場の事情に応じて省エネ、薬品・廃棄物削減、節水/排水回収等の環境負荷低減を支援します。

(2)ウォークスルー診断を起点とした省エネ対策などを提案

専門の知識と経験をもつ人材が工場内を歩き建物、各種設備など広範囲を確認するウォークスルー診断を実施します。診断には無償と有償があり、例えば省エネ面での診断では、前者は簡易的に工場全体の老朽化状態、設備間の連携による負荷や電力使用量の変化からの劣化確認、他の装置による影響など稼働状況、運用状況確認まで行い、設備面・運用面での現状把握と課題を可視化し、対策に関わる概算コストの提示を行います。また後者は、工場内の設備の状態を1点ずつ細かく確認し、個々の電力使用状況を調べ、工場全体の電力使用量への影響を分析後、電力使用量を抑制する対策の着眼点と優先順位を整理し、中長期的な対策を提案します。

NECファシリティーズは、このような診断を省エネルギー面だけでなく、化学物質・廃棄物管理面、省資源面でも行います。有償診断の価格は工場の立地や広さ、設備の数にもよりますが、省エネ視点のみの場合、200万円(税抜)からとなっております。

当社はカーボンニュートラルの視点でクリーンエネルギーの導入、工場の電力使用状況の見える化設備、高効率設備、廃熱回収設備の導入等設備対策及び空調、ボイラー、コンプレッサー等での電気・熱エネルギーロス改善による効率的なエネルギー供給の運用確立に向けて、対策立案から施工、効果検証までを継続的にサポートします。
また化学物質・廃棄物管理の視点で、排水処理における薬品使用量および廃棄物量の削減、薬品・廃液の漏洩対策に加え、省資源対策としての節水・排水回収に関しても対策立案から施工、効果検証までを継続的にサポートします。

(3)対策費用としての省エネ/創エネ関連等補助金申請手続きを支援

お客様が空調設備、ボイラーなど老朽化した設備を省エネ性能の高い設備へ更新する際、当社は経済産業省が推進する先進的省エネルギー投資促進支援事業等の補助金申請の手続きをお手伝いします。

またNECファシリティーズは日本全国で半導体・電子部品などの工場の施設管理を受託していることから、診断の結果、明らかになった課題について、他地域との情報連携を通じ迅速に対応することができます。

今後の展開

環境負荷低減は、過去からの永続的かつ、産業活性化との両立が必要な重要課題です。NECファシリティーズは「Total IFM(注3)」の提供を通じ、これまでも山形県の施設管理拠点を主体に工場内の建物、各種設備など広範囲での省エネ、水質汚濁防止、大気汚染防止、薬品・廃棄物削減といった環境負荷リスクの低減で地域社会に貢献してまいりました。

今後、山形県に隣接しており、寒冷地でもある新潟県企業にもウォークスルー診断を起点とする対策ソリューションにて、環境負荷低減の取り組みを支援してまいります。長きにわたり山形県で施設を管理してきたプロフェッショナルの眼が、エネルギーのみならず、広く環境負荷低減の課題と真摯に対峙します。

NECファシリティーズは、現状課題の可視化に始まり、環境改善まで取り組む環境負荷低減ソリューションについて、特に山形県と新潟県において2025年に10億円程度の受注を目指します。

以上

  • 注1

    出典:経済産業省「工業統計調査(2020年産業別統計表)

  • 注2

    エネルギー原単位

    対象とする企業、建物、設備等の一定期間のエネルギー消費量を同じ期間の活動量で割った値で、エネルギー活用の指標として使われる。NECファシリティーズはエネルギー効率と不具合の予兆を察知し、設備の安定稼働を実現する独自の管理フレームワークとして開発。また将来的には、電力の消費や燃料の消費からCO2の排出を監視し、地球温暖化防止の取り組みを意識した運用の管理を目指している。

  • 注3

    地下水還元型無散水融雪システム

    山形県は地形的に降雪量が日本の中でも多いため、地下水の散水で融雪する仕組みが普及している。一方、地下水採取の適正化に関する条例が施行されるなど、地下水の水源保全と地盤沈下防止が課題となっている。そこで当社は床暖房と同様、暖かい地下水を組み上げた後、地表に這わせたパイプに流すことで融雪し、汚すことなく地下に返す、地下水枯渇抑制となる省資源で環境にやさしい地下水還元型融雪システムの導入を積極的に提案している。

  • 注4

    Total IFM (Integrated Facility Management)

    NECファシリティーズの持つ施設管理・建設・環境・不動産・保険の5つの事業のシナジーにより、製造業の工場を中心にお客様の事業活動の「探す」「建てる」「使う」「守る」を提供。お客様の工場ライフサイクルマネジメント(Factory Life Cycle Management)に貢献し、お客様価値の最大化を推進します。

<本件に関するお客様からのお問い合わせ先>

NECファシリティーズ株式会社 山形支社

E-mail:info_total-ifm@necf.jp.nec.com
URL :https://www.necf.jp

<本件に関する報道機関からのお問い合わせ先>

NECファシリティーズ株式会社 事業企画本部
E-mail:necf_press@necf.jp.nec.com

NECは、安全・安心・公平・効率という社会価値を創造し、
誰もが人間性を十分に発揮できる持続可能な社会の実現を目指します。

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