
住友化学株式会社が米国において農薬登録を取得した新規除草剤「ラピディシル(R)」(一般名:エピリフェナシル)の開発および規制当局への申請において、株式会社フェニックスバイオ(広島県東広島市)のヒト肝細胞キメラマウス「PXBマウス」を用いて取得されたデータが活用されたことをお知らせいたします。
「ラピディシル(R)」とは?
「ラピディシル(R)」は、同社が独自に開発した新規除草剤であり、速効性と幅広い雑草防除効果を有するとともに、リジェネラティブ農業(再生型農業)の推進に貢献する製品として期待されています。住友化学社は2026年7月、同剤について米国で農薬登録を取得したことを発表しました。
「PXB マウス」とは?
当社のPXBマウスは、高度にヒト化された肝臓を有する実験動物として、医薬品分野に加え、農薬、化学品分野における代謝評価や安全性評価にも活用されています。今回、PXBマウスから得られたデータが米国での農薬登録申請資料の一部として利用されたことは、当社技術の信頼性と有用性を示す事例の一つであると考えております。

今回提出されたデータ
PXBマウスを用いて、「ラピディシル(R)」の「肝臓の発がん性」について、検証が行われました。
マウスでの肝発がんについて、EPA(米国環境保護庁)の発がん性を評価する部署であるCARC(Cancer Assessment Review Committee)の評価書が公表されており、PXBマウスのデータなどに基づき、ラピディシル(R)は「ヒトに対して発がん性があるとは考えられない(not likely to be carcinogenic to humans)」と判断されています。
https://www.regulations.gov/document/EPA-HQ-OPP-2022-0354-0082
(37-43ページ)
今回採用されたデータの詳細は、下記の論文に記載されています。
Evaluation of the mode of action and human relevance of liver tumors in male mice treated with epyrifenacil - ScienceDirect
Elucidation of the species differences of epyrifenacil-induced hepatotoxicity between mice and humans by mass spectrometry imaging analysis in chimeric mice with humanized liver
Chimeric Mouse With Humanized Liver Is an Appropriate Animal Model to Investigate Mode of Action for Porphyria-Mediated Hepatocytotoxicity - Ayumi Eguchi, Satoki Fukunaga, Keiko Ogata, Masahiko Kushida, Hiroyuki Asano, Samuel M. Cohen, Tokuo Sukata, 2021
今後に向けて
当社は今後も、PXBマウスおよび関連技術を通じて、医薬品のみならず農薬・化学品分野における研究開発の効率化と安全性評価の高度化に貢献し、グローバルな規制対応を支援してまいります。
「ラピディシル(R)」の米国における農業登録に関しましては、以下住友化学社のウェブサイトをご覧ください。
https://www.sumitomo-chem.co.jp/news/detail/20260702.html









