【小野川温泉×DMO】「旧三沢村」エリアの観光価値をまとめ、BTV2026申請に挑戦いたしました

掲載日: 2026年07月17日 /提供:プラットヨネザワ

小野川温泉活性化プロジェクトの発展形として、UN Tourism(世界観光機関)が実施するBest Tourism Villagesへの応募申請を行いました。結果は2026年10月以降に発表予定です。


「小野川温泉活性化プロジェクト」メンバーによる打ち合わせ風景

"地域の魅力を実力に変える"観光まちづくり法人、プラットヨネザワ株式会社(所在地:山形県米沢市、代表取締役 宮嶌浩聡)と小野川温泉観光協議会(会長 佐藤雄二)は、かつて「三沢村」と呼ばれた米沢市南西部エリアに息づく自然・文化資源をあらためて整理し、その価値を軸に、UN Tourism(世界観光機関)が実施する国際的な取り組み「Best Tourism Villages」への応募申請を行いました。

*本リリースは選考結果の公表ではなく、応募に向けた一連の取り組みと、応募した事実を共有するものです。

Best Tourism Villagesとは

Best Tourism Villages(ベスト・ツーリズム・ビレッジ、以下BTV)は、UN Tourism(世界観光機関)が2021年に始めた取り組みです。文化や自然資源を守りながら、観光を通じて持続可能な発展を実現している農山村を、世界的に評価・発信することを目的としています。応募は各国の政府(日本では観光庁)を通じて行われ、文化・自然資源、経済・社会・環境の持続可能性、ガバナンスなど9つの分野から評価されます。2025年までに全世界で236地域(うち日本では12地域)がBTV認定を受けています。

小野川温泉活性化プロジェクトとは - これまでの経緯

小野川温泉観光協議会およびプラットヨネザワ株式会社では、昨年より小野川温泉の活性化を目的としたプロジェクトを推進してまいりました。地域の事業者や住民の皆さまとの協議・ワークショップを計10回以上重ね、観光客誘致の可能性や、小野川温泉ならではの地域資源の再整理と魅力創出について検討し、未来に向けたエリアビジョンの具体化と地域への共有を進めてきました。

2年目を迎えるにあたり、これまでの議論を土台に取組を次の段階(企画・サービスの具体化)へ進める必要がありました。小野川温泉単体にとどまらず、置賜・米沢地域全体との連携も視野に入れながら、地域特性を活かした観光体験を形にしていく――その足がかりとして着目したのが、「旧三沢村」というエリアです。

小野川温泉街の観光関係者、地域住民のみなさんと開催してきたワークショップの様子


(2025年12月)文化エリア・小野川温泉エリアまちづくりシンポジウムの様子

なぜ「旧三沢村」なのか - 三つの沢が育んだ伝統と文化、人々の暮らし

「旧三沢村」は、かつて山形県・南置賜郡にあり、1954年に米沢市へ編入した旧村です。現在の小野川、綱木、簗沢、赤芝、口田沢、入田沢、吹屋敷、神原などを含み、山林・農地・温泉といった自然資源と、里山に暮らす人々の営みが相互に関係しながら、長い時間をかけて一体的な生活圏を形づくってきました。

その名は「三つの沢」に由来するといわれます。鬼面川・綱木川・大樽川という3つの沢が合流するこの谷に、それぞれ個性の異なる温泉街と集落が点在しています。

旧三沢村エリア地図と、エリア内を流れる「三つの沢」

- 鬼面川(おものがわ)飯豊山・湯殿山への登拝文化が数百年続く地。草や木の命を供養する石塔「草木塔」と、川を使って薪材を運んだ「木流し」など、自然への畏敬に根ざした文化が息づきます。

- 綱木川(つなぎがわ)流域付近に所在する綱木集落では、江戸時代から推定430年もの間、「綱木獅子踊り」(黒獅子)が受け継がれています。また簗沢地区では、今も現役の猟師による狩猟や山菜採取の文化が受け継がれ、里山の食が暮らしに根づいています。

- 大樽川(おおたるがわ)源泉100%かけ流しの小野川温泉を生んだ沢。約1200年の温泉文化と、温泉熱を暮らしに活かす知恵、そして子宝信仰など、湯と祈りが重なる地です。

畏敬の念をもって豊かな自然へ手を合わせること、食卓で「いただきます」と言うこと。旧三沢村には、命をいただくことへの感謝・畏敬が暮らし・文化・継承のすべてを貫く、独自の精神性が息づいています。私たち米沢に暮らす者にとっても、まだ知らないことがたくさんある――そう気づかされたことが、このエリアに着目したきっかけでした。

BTV申請に向けたあゆみ - 地元にいても「知らなかった」文化を発見する

BTVへの応募準備は、エリアの価値を「国際的な評価軸」で捉え直す作業でもありました。私たちはおよそ半年の時間をかけて、地域の方々とともに旧三沢村の資源を一つひとつ確認していきました。

取り組みの中心にあったのは、暮らしと文化の担い手を訪ね、直接お話を伺うことでした。草木塔の保存・研究活動に携わる方、推定430年続く綱木獅子踊りを今も受け継ぐ保存会の方、湯治と信仰が一体となった土地を守る甲子大黒天(宝珠寺)の方、三沢村の歴史に詳しい古民家オーナーの方、そして猟歴を重ねた現役のマタギの方--書物や記録だけではわからない一次情報を、聞き取りと現地調査を通じて積み重ねました。

メンバーで草木塔ツアーを体験

草木塔に類似した「植立杉供養塔」も

申請準備期間中に発見された小野川獅子踊りの獅子頭


実際に「木流し」で流された薪木

有識者の方から三沢村史のお話を聞く

かつての三沢村役場(赤芝児童公園)

たとえば草木塔については、なぜ置賜地域にこれほど集中して建てられたのか、その起源は今なお学術的に解明されていません。「なぜ建てたのか」を訪れた人と一緒に考える--そうしたツアーの探究の姿勢と同じように、私たち自身も答えを持たないまま、地域の方々と問いを分かち合い、旧三沢村の奥行きに少しずつ触れていきました。

そうして見えてきたのは、草や木だけでなく山で命を落とした人々をも供養しようとする精神、飯豊山への数百年におよぶ信仰の文化、かつてこの地域に疫病が流行し、村中安全を願って建てられた歴史的遺物など、地元に暮らす私たちさえ知らなかった、幾層もの精神文化の重なりでした。

こうした一つひとつを、BTVが求める文化・自然・経済・社会・環境・ガバナンスといった評価分野に沿って整理し、英語の申請書類としてまとめ上げました。あわせて、エリアの魅力を伝える紹介動画も制作。この動画づくりは、関係者の間でエリアの価値観を揃え、チームを一つにまとめる過程そのものにもなりました。

◆今回制作した「旧三沢村 Misawa-mura」プロモーション映像
https://www.youtube.com/watch?v=9yevbH_dTPI

準備を進める中で、私たち自身が「知らなかった文化を知る」貴重な機会を得られたこと、そして地域の皆さまの理解と協力が得られたことは、この取り組みの大きな収穫でした。プロジェクトメンバー、地域住民、事業者が一つのチームとして申請までたどり着けたことに、手応えを感じています。

現時点での結果、これから注力していくこと

本申請は、UN Tourism加盟国である日本の観光庁を通じた枠組みで行われます。2026年4月に観光庁による国内審査を通過し、6月にUN Tourismへ申請書類を提出。現在は、選考結果の発表を待っている状況です。結果は2026年10月以降に発表される予定です。

ただ、私たちはこの申請を、あくまで「はじめの一歩」と考えています。6月末には関係者で振り返りの場を持ち、およそ半年間のフィールドワークや申請作業を振り返り、今後の方向性を話し合いました。

申請書類とともに提出した、英語プレゼンテーション資料

小野川で打ち上げを兼ねた振り返りミーティングも実施

これから力を入れていくのは、大きく二つの方向です。ひとつは、整理した旧三沢村エリアの価値を「実際に訪れて体験できる形」にしていくこと。草木塔や獅子踊りなどをめぐる探究型のツアーをはじめ、旅行者が文化の傍観者ではなく、地域の一員となって関われるような、着地型の体験づくりを進めていきます。もうひとつは、その魅力を国内外へ届けるための発信基盤を整えること。エリアの情報をまとめて発信する仕組みや、訪れる方が地域を回りやすくなる案内の整備強化に取り組んでいきます。

今回の認定の有無にかかわらず、BTV申請を通じて国際的な視点から捉え直した旧三沢村エリアの価値を、地域の皆さまとともに磨き、置賜・米沢地域全体へと広げながら、国内外へ発信し続けていくこと。それが、私たちのこれからの目標です。

*本リリースは選考結果の公表ではなく、応募に向けた一連の取り組みと、応募した事実を共有するものです。
【本件に関するお問い合わせ先】
小野川温泉観光協議会
TEL.0238-32-2740 / FAX.0238-32-2745

【プラットヨネザワについて】
会社名:プラットヨネザワ株式会社
所在地:山形県米沢市本町2丁目1-12 マチスタヂオ
代表者:代表取締役 宮嶌 浩聡
設立 :2022/4/20
事業内容:観光まちづくり法人(DMO)、観光データベースマネージメント
URL:https://www.plat-yonezawa.jp/

bnr_article_asp_hotel_dx.jpg

注目のキーワード

すべてのキーワード

業界

トピックス

地域