DICと「β-アラニン」の商用生産に向けたライセンス契約を締結

掲載日: 2022年04月28日 /提供:Green Earth Institute

2022 年 4 月 28 日

Green Earth Institute 株式会社

DIC と「β-アラニン」の商用生産に向けたライセンス契約を締結
~脱炭素・資源循環型社会の実現に向けて、環境に配慮した生産技術を供与~

Green Earth Institute 株式会社(以下「GEI」)と DIC 株式会社(以下「DIC」)は、バイオプロセスによるβ-アラニン(以下「バイオβ-アラニン」)の商用生産のため、2022 年 3 月 25 日、バイオβ-アラニンのライセンス契約を締結致しました。※1

β-アラニンは、健康機能食品分野においてはビタミン中間体やサプリメントに使用されている他、パーソナルケア分野では界面活性剤に、また医療分野においては医薬原料、その他飼料添加剤など、幅広い分野で様々な製品に利用されている化学品です。米国では、スポーツ選手やボディビルダーなど向けに利用されており、筋肉繊維の保護や筋肉の疲労回復時間の短縮が期待されています。また、日本国内では2019 年 3 月22 日の「食薬区分」改定(厚生労働省)※2に伴い、非医薬品リストに収載され、サプリメントとしての使用が可能となりました。スポーツ分野だけでなく、加齢に伴い筋力や身体機能が低下するサルコペニア対策面から重要が近年増えており、今後、日本国内でも需要が高まると予想されます。

世界のβアラニン市場はサプリメント製品だけで2020 年に 972 百万米ドル※3となっており、2021 年から2027 年までの年平均成長率は 12.5%※4とされている化学品です。現在流通しているβ-アラニンの多くは、石油を原料とした石油化学製造プロセスで生産されており、生産効率の高いバイオプロセスによるβ-アラニンの製造拡大が望まれています。

GEI は、DIC と発酵生産によるバイオβ-アラニンの研究開発契約※4を2020 年 3 月 1 日に締結し、菌体開発と発酵生産プロセスの開発をするとともに、事業化についての検討を行って参りました。今回の契約締結は、開発段階から商用段階に移行するため、GEI が保有するβアラニンに関する知的財産権等を DIC にライセンスすることにつき、合意に至ったものです。

GEI は、「グリーンテクノロジーを育み、地球と共に歩む」を経営理念(ミッション)として、様々な化学品のバイオ化に取り組んでおり、今回のDIC へのライセンスを通じて、βアラニンについてもバイオ由来製品の社会実装を進め、脱炭素社会の実現に貢献して参ります。

本件による当社業績に与える影響は軽微ですが、今後開示すべき事項が生じた場合には速やかに開示いたします。

※1当社事業モデルにおける Stage3(商用化段階)の契約締結
※2厚生労働省通知「医薬品の範囲に関する基準の一部改正について」2019 年 3 月 22 日
※3、※4当社調べ(各種調査レポート等に基づく)
※5当社事業モデルにおける Stage2(開発段階)

以上

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