金子農林水産大臣記者会見概要
日時 | 令和4年4月26日(火曜日)8時55分~9時04分 於: 本省7階講堂 |
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主な質疑事項 |
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質疑応答
- 日ロさけ・ます漁業交渉等について(1)
記者
昨日正式に署名されました、日ロさけ・ます漁業交渉に関して伺います。交渉では前年と比べて漁業協力費の下限額を引き下げることに成功しました。こうした結果に対しての受け止めと、また漁業者の中にはロシア水域付近でだ捕など、ロシアの対応を不安視する声もあります。安全な操業に向けて何か水産庁として対応することや、漁業者に対して注意喚起することなどがあれば教えてください。
大臣
中身についてはもう御承知と思います。漁業協力費の引下げを始め、我が国漁業者の要望を踏まえ、粘り強く交渉した結果、漁業者が受け入れ可能な操業条件等が確保できたものと考えております。今後の操業につきましては、ロシア側によるだ捕が発生する事態は想定されておりませんが、これから注意をやっていただきたいと。いろいろとこの状況については、もう皆さん方も御存知のとおりでございますから。逐一、北海道庁や関係漁業団体に、ロシア水域やその近辺で航行する、操業等を行う場合は、安全及び関連法令の遵守により一層留意するように、注意を喚起したところです。これからも、それぞれが注意してもらいたいと思います。
記者
注意を喚起されたのはいつ。交渉を受けてされたのか。
大臣
注意はもう3月1日に喚起しています。随分前から。
記者
あと、ロシア水域での交渉の方の日程調整の進捗、もし何かありましたら教えてください。
大臣
昆布やその他の今後の交渉ですか。ただ、それは、これからの問題でございますので、今、それぞれ、お互い話し合いの調整を続けているところでありまして、見通しについてね、予断を持ってお答えすることは、遠慮しておきたいと思います。
- コメの相対取引価格等について
記者
米の相対価格について伺います。3月の価格を農水省が先日発表されましたが、14ヶ月連続の下落となりました。大臣は特別枠の活用を巡って販売環境は整いつつあると言われていましたが、現状の米の販売環境をどう見ているのかと、あと小麦製品の値上がりなどもある中で、今後の米価や需要の動向をどう見ているのか教えてください。
大臣
先日19日に公表した令和4年3月における令和3年産米の相対取引価格は、対前月比で60キログラム当たり0.6%の下落となり、全銘柄平均で12,777円となっています。これは、決算期の3月末を控えまして、一部契約において、安価での成約となったこと等によるものと考えられます。産地と卸売事業者等の3年産米の契約数量は出回りから3月までの累計が2年産米の同時期における契約数量の累計に比べ126%と大幅に増加しています。このように市場環境が整備されつつあると考えていますが、引き続き販売や価格の動向を注視してまいりたいと思います。
今後の米価の見通しについてのお尋ねもございましたが、産地と卸売事業者等との3年産米の契約数量は、「コロナ影響特別対策」や「米穀周年供給・需要拡大支援事業」の拡充を契機に、出回りから3月までの累計が、2年産米の同時期における契約数量の累計に比べまして、126%と大幅に増加し、コロナの前とほぼ同じ水準まで回復しています。このように、産地においての販売の見込みが立たなかった3年産米の契約が大きく進んでおり、市場環境が整備されつつあるものと考えています。米の価格につきましては、市場で決まるものですが、今後、事業の適切な執行に努めつつ、引き続き販売や価格の動向を注視してまいりたいと思います。
記者
小麦製品の値上がりの関係との関連性ということでは、どのように見られてますでしょうか。
大臣
小麦と米価との関連というのは。
記者
小麦が、ちょっとこれから値上がりをする傾向にあって、米は少し安くなってるので、そちらに。
大臣
米は安くなっていっているけれども、少しずつ安定してきてますから、次の取引には、ある程度価格はアップしてくる可能性もあります。期待しています。
ただ、米粉とかそういったものの需要を、できるだけ皆さん方にお願いしていきたい、特に米粉を使いやすいような製品開発とかそういったものは、今後の、緊急対策等で考えていかなければいけない。できるだけ私たちも小麦(粉)から米粉に、シフトしてもらいたいけれど、それぞれまたそれを使う方々のお考えもあるでしょうから。できれば我々としては、そういった新しい製品開発は、消費者に馴染みのでるような、そういう米粉の開発に努力をしていきたい。そういったことも含めて、緊急対策の中で考えていきたいと思っております。
- 日ロさけ・ます漁業交渉等について(2)
記者
さけ・ますの件なんですけども、先ほど注意喚起されたということなんですが、ウクライナ情勢を受けてロシアと敵対している中ですね、例年よりも更に、例えばロシア水域にあんまり寄るんじゃないとかですね、注意喚起は例年よりちょっと徹底しているというお考えなんですか。例年に比べてですね。
大臣
例年に比べて今の状況というのはもう皆様方もご存知のとおりですし、漁業者の皆さん方も大体お分かりになってると思いますから、やっぱり注意して操業する、航行するっていうことは大変大事なことじゃないでしょうか。自ら自分で、用心して行くということが私は必要と思っていますからね。
記者
あと先ほど、だ捕って言葉もちょっとありましたけども、今回は日本水域なので、だ捕される可能性は低いとお考えですか。
大臣
今回の場合は、地域的にそういった問題ですから。今回の交渉は日本水域でしたから、ロシア側によるだ捕が発生する事態は想定されません。
記者
あと最後1点です。今後ロシア水域での曳き縄・ひき網漁の調整が続いてるということなんです。これは日本側としては、やれるならやりたいというスタンスということでしょうか。
大臣
いつもお話してますように、やりたいと思ってます。
報道官
よろしいでしょうか。それでは、これで大臣会見を終わります。
以上