リコピンを含むトマトジュースの継続摂取が、紫外線照射後の肌のダメージを抑えることを示唆~ 日本人を対象としたヒト介入試験で、肌の赤みと明るさの改善を確認 ~…

掲載日: 2026年04月28日 /提供:カゴメ

カゴメ株式会社(代表取締役社長:奥谷晴信 本社:愛知県名古屋市)は、リコピン(*1)を含むトマトジュースを継続的に摂取することで、紫外線照射後に生じる肌のダメージが抑制される可能性が示唆されることを確認しました。具体的には、紫外線照射後の肌の赤み(a*値)(*2)の有意な低減と、肌の明るさ(L*値)(*3)の有意な増加が確認されました。本研究成果は、2025年12月にPharmacometrics誌に掲載されています。

■ 発表のポイント
- 日本人の健康な成人男女を対象に、リコピン14.2 mgを含むトマトジュースを13週間継続摂取した結果、リコピンが紫外線によって生じる肌のダメージを抑制することが示唆されました。
- 具体的には、強い紫外線を照射した条件において、照射5日後の肌の赤み(a*値)と明るさ(L*値)がプラセボジュースを摂取した場合と比較して有意に改善しました。

■ 研究の背景
紫外線は肌に赤み(紅斑)などのダメージを引き起こす主要な要因のひとつです。トマトに多く含まれるリコピンは、強力な抗酸化作用を持つ成分として知られており、欧米の研究では、紫外線によって生じる肌の赤みを抑制する可能性が報告されています。一方で、欧米人とは紫外線への反応が異なる日本人を対象に、その効果を明らかにした研究はありませんでした。そこで本研究では、日本人を対象に、リコピンを含むトマトジュースの継続摂取が、紫外線照射後の肌の状態に及ぼす影響を検証しました。

■ 研究内容と結果
1.実施方法
本研究は、日本人の健康な成人男女73名を対象に、ランダム化二重盲検プラセボ対照並行群間比較試験(*4)として実施しました。参加者は、リコピンを含むトマトジュースを摂取する「トマトジュース群」と、リコピンを含まない飲料を摂取する「プラセボジュース群」に分かれ、それぞれの飲料を毎日13週間継続して摂取しました。試験期間の前後において、紫外線を照射した後の背中の肌の状態を評価しました。紫外線によって生じる肌の反応の指標としては、最小紅斑線量(MED)(*5)および皮膚色の指標(a*値、L*値)を用いました。

2.主な結果
試験の結果、比較的強い紫外線(MEDの1.4倍の強さの紫外線量:1.4 MED)を照射した条件において、照射5日後のa*値およびL*値の変化量に有意な改善が認められました(図1)。一方、MEDについては、有意な改善は確認されませんでした。
本試験の結果、リコピン14.2 mgの摂取により、強い紫外線照射条件下において、肌の赤みを抑えるとともに、肌が黒くなるのを抑える結果が示されました。


図1. 試験食品摂取前後のA) a*値の変化量、 B) L*値の変化量(論文中の表データ (平均値と標準偏差) をもとに作図)

※変化量は、紫外線を照射した部位と照射していない部位の測定値の差が、トマトジュースまたはプラセボジュースの摂取前後でどれだけ変わったかを示したものです。紫外線の影響をより適切に評価するために、照射していない部位も測定し、その値を差し引いて補正しています。


■ 掲載論文情報
- 論文名:Photoprotective Effect of Lycopene Supplementation Against Ultraviolet Radiation-Induced Skin Damage : A Randomized, Double-Blind, Placebo-Controlled, Parallel-Group Trial
- 掲載誌: Pharmacometrics 109 (3/4) 67-79, 2025.
- 著者: Yuichiro Nakazawa, Ayaka Tsutsumi, Shingo Takahashi, Shigenori Suzuki



■ 注の解説
*1 リコピンについて
リコピンは、トマトなどに多く含まれる赤い色素成分で、カロテノイドの一種です。体内で発生する有害な活性酸素を消去する働き(抗酸化作用)があり、生活習慣病のリスクを下げる可能性などが報告されています。
*2 a*値について
a*値は、赤みの程度を数値で示す指標で、肌の測定値が高いほど肌の赤みが強いことを示します。そのため、変化量が小さいほど肌が赤くなるのを抑えられたことを意味します。
*3 L*値について
L*値は、明るさ、明度を示す指標で、肌の測定値が高いほど肌が明るく、値が低いほど肌が黒く見えることを示します。そのため、変化量が大きいほど肌が黒くなるのが抑えられたことを意味します。
*4 ランダム化二重盲検プラセボ対照並行群間比較試験について
参加者を無作為に複数の群に分け、どの群に割り付けられたかを参加者および研究者の双方が分からない状態で、被験食品と対照食品(プラセボ)を比較する試験方法です。食品や成分の効果を客観的に評価するための信頼性の高い方法とされています。
*5 最小紅斑線量(MED)について
最小紅斑線量(MED:Minimal Erythema Dose)とは、肌に紅斑を生じさせる最小の紫外線量を示す指標です。紫外線に対する肌の感受性を評価する際に用いられます。紫外線照射の強度はMEDに対する強さで表されており、本試験における強い紫外線条件(1.4 MED)においては、MEDの1.4倍の強さの紫外線を照射しています。

bnr_article_ai-ocr_faxshori_2.png

注目のキーワード

すべてのキーワード

業界

トピックス

地域