2021 年 5 月 20 日
日清オイリオグループ株式会社
◆ 過去最大規模を更新 ◆
2020年度の家庭用食用油の市場規模が1,600億円を突破
~オリーブオイル、ごま油が近年の市場拡大を牽引、人気のアマニ油は100億円を突破~
期近の家庭内調理は簡便さとマンネリ化の打破がキーワードに
日清オイリオグループ株式会社(社長:久野 貴久)は、インテージ社のデータをもとに贈答品を除く家庭用食用油の市場規模を推計しています。また、自主調査を定期的に実施し、消費者の購買動機や使用実態などをタイムリーに把握することで、食用油市場の活性化や継続的な成長に取り組んでいます。
2020 年度(4-3 月)の家庭用食用油市場は、消費者の食用油に対する興味、関心の高まりや、内食機会の増加などを背景に過去最大規模を更新いたしました。
〇2020 年度家庭用食用油市場動向 -インテージ社SCI-pデータをもとにした当社推計-
・家庭用食用油市場規模は 1,600 億円を突破し、過去最大規模を更新。
・カテゴリー別の市場規模では、調理全般に広く使えるキャノーラ油が No.1。
・近年、市場拡大を牽引してきたオリーブオイルは堅調に推移、キャノーラ油と肩を並べる 431 億円に。
・サプリ的オイルの主力、アマニ油の市場規模は 2 年続けて 100 億円を突破。
・ごま油、こめ油、MCTオイルの市場規模が大きく伸長。
〇家庭内調理のキーワード -当社消費者調査をもとにした推定-
内食機会の増加に伴い、調理は簡便さとマンネリ化の打破がキーワードに。
かけるだけで簡単に風味を変えることができ、料理をおいしくするオリーブオイルやごま油など、風味 豊かな食用油が解決の糸口となる可能性が示唆されます。
1.市場動向
1)2020 年度家庭用食用油市場規模は 1,600 億円を突破、過去最高を更新
■過去、カロリーの高さなどから肥満の原因の1つとされ敬遠されがちであった食用油。いまでは健康維持に欠くことのできない成分を豊富に含むなど、適量摂取すべきものとして本来の価値が見直されています。
■そして、食用油がポジティブに受け止められるようになるとともに、オイルをそのままかけて料理を楽しむ食習慣が広がるなど、食用油の「健康性」や「おいしさ」に対するお客様の期待は一層の高まりを見せています(表 1)。
■このような背景のもと、2020 年度の家庭用食用油の金額市場規模は内食機会の増加などもあり、基礎調味料の市場規模として最大の 1,668 億円、前年対比 108%に拡大し過去最高を更新しました(図 1)。
※2021 年 11 月 1 日 記載を訂正いたしました。
(表 1)食用油に対するポジティブな印象と期近の変化 (図 1)直近 5 年間の家庭用食用油市場規模推移
出典:2020 年 9 月インターネット調査 食用油使用者 2060 サンプル 当社調べ 出典:インテージ社SCI-pデータをもとに当社で推計
NEWS RELEASE報道関係資料 (単位:億円) (n=2060、単位:%)おいしい自然なもの健康に良い現在の印象58.964.050.7印象が強まった19.017.323.2印象が弱まった4.43.85.4※現在、食用油にもつ印象の中からポジティブな項目を抜粋。※印象の強弱は1,2年前との比較。※複数回答。数値は該当する、どちらかと言えば該当するの合計。
2)近年の市場拡大を牽引、オリーブオイル
■健康維持に大切なオレイン酸を豊富に含み、フルーティーな香りと風味が特長のオリーブオイルは、食用油の「健康性」や「おいしさ」を見直すきっかけになったとも言われています。
■2020 年度の金額市場規模は、全体に占める割合が 1/4(25.8%)に達しており、トップカテゴリーのキャノーラ油とほぼ並ぶ 431 億円(前年対比 100.7%)となりました(図 2)。
■市場規模の大きさに加え、直近 5 年間で 118%に拡大するなど、近年の家庭用食用油の金額市場規模拡大を牽引しています。2020 年度は、内食機会の増加などを背景に調理全般に広く使えるキャノーラ油がトップカテゴリーとなりましたが、2018 年度、2019 年度にはオリーブオイルがキャノーラ油を越えて、最大カテゴリーとなっています(表 2)。
(図 2)2020 年度主要カテゴリー別金額市場規模 出典:インテージ社SCI-pデータをもとに当社で推計
(表 2)直近 5 年間の主要カテゴリー別金額市場規模推移 出典:インテージ社SCI-pデータをもとに当社で推計
3)サプリ的オイルの主力、アマニ油の市場規模は 100 億円を突破
■当社ではからだに良い成分を豊富に含み、そのままかけて料理を楽しむ使い方を主とする、近年話題の食用油カテゴリーを「サプリ的オイル」と呼称しています。
■その中心的な位置づけにあるアマニ油は話題の健康成分オメガ 3(α-リノレン酸)を豊富に含み、2020年度の金額市場規模は 2 年連続で 100 億円を突破(102 億円、前年対比 93.3%)、家庭用食用油市場の中でますます存在感を高めています(図 3)。
■美容や運動、健康維持に役立つことが期待されている、今話題のMCTオイル。金額市場規模を前年対比200%超と大きく拡大し、存在感を表しています。
(図 3)2020 年度サプリ的オイル市場規模内訳
出典:インテージ社SCI-pデータをもとに当社で推計金額(億円) 2016年度 2017年度 2018年度 2019年度 2020年度前年比食用油計1,3631,3781,4931,5451,668108.0%キャノーラ414410403395438111.0%オリーブ364355405428431100.7%ごま油264287290297368124.2%サプリ的オイル15313819021019090.7%しそ油・えごま油585468745574.6%アマニ油50579511010293.3%ココナッツオイル37181312977.1%MCTオイル148918215.3%こめ油46576777103133.9%10255189 10020406080100120140160180200(単位:億円)アマニ油しそ油・えごま油MCTオイルココナッツオイルその他
4)ごま油、こめ油の市場規模は、前年対比で大きく伸長
■ごま油市場は 2020 年度の金額市場規模が 368 億円と家庭用食用油の中で 3 番目に大きなカテゴリーとなっています。近年、家庭でごま油を使う料理が増加傾向にあるなどの背景があり、前年対比では 124.2%と大きく伸長しています。
■こめ油市場もごま油と同様、2020 年度の金額市場規模が 103 億円、前年対比で 133.9%と高い伸長率となりました。原料の天然・自然感、揚げ物がカラッと揚がるなどの特長が支持されているようです。
2.家庭内調理のキーワード
昨秋に実施した当社消費者調査(サンプル数 2060 名、インターネット調査)をもとにした推定 内食機会の増加を受けて食生活が変化、調理では簡便さとマンネリ化の打破がキーワード
オリーブオイルやごま油など風味豊かな食用油は、料理にかけるだけで簡単に風味を変えることができ、料理をおいしく楽しめるうえ、マンネリ化対策にもなるなど、調理における課題解決の糸口となる可能性が示唆されます。
■生活面での変化では、外出機会の減少に伴う内容が上位を占め、自宅での調理機会の増加が最上位となりました。
■食生活の変化としては、感染リスクの低減や内食機会の増加に起因する、食材のまとめ買いや多めのストック、簡便な加工食品の利用増や、メニューのマンネリ化への困惑が上位を占めました。
生活面での変化(複数回答、上位 5 項目、単位:%)食生活面での変化(複数回答、上位 5 項目、単位:%)1位 自宅での調理が増えた32.01位 まとめて買い物している35.8 〃 休日の自分の外出が減った32.02位 食材を多めにストックしている28.63位 運動不足になった31.63位 冷凍食品の利用が増えた16.94位 平日の自分の在宅機会が増えた28.94位 レトルト食品の利用が増えた12.95位 休日の家族の外出が減った24.25位 メニューのマンネリ化に困っている12.6
出典:2020 年 9 月インターネット調査 食用油使用者 2060 サンプル 当社調べ
公式ページ(続き・詳細)はこちら
http://www.nisshin-oillio.com/company/news/down2.php?attach_id=1193&uid=6733