資源管理と組織運営。一見無関係に見えるが、両者ともいかに効果的なルールを制定し運用できるかがカギとなる。著者はこの制度設計の実証研究でノーベル経済学賞を受賞。本書で展開される議論は、研究者のみならず、われわれが所属する企業、組合、町内会など各組織のマネジメントに関わる人にとっても有益な示唆を与える。


内容紹介
人びとが共有する資源(コモンズ)、例えば、水源、森林、牧草地、魚、温泉など・・・。
近年の消費拡大によりこれらの資源に枯渇の危機が迫っており、適切に管理されることが求められている。本書では、これらの天然資源に由来する地域資源を、人びとがどのように管理し利用しているか、成功した管理、失敗した管理を、事例研究を通じて理論化。そこからは、利用する当事者自身が協力してルールを設定し、現実に応じて柔軟に運用する姿が見えてくる。従来、資源(コモンズ)の安定的な管理には、政府の介入か私有化しかないという定説に異を唱え、人びとによる自治が着目されるさきがけとなった不朽の名著、待望の邦訳。
企業、教育機関、官公庁、行政機関、チーム、町内会、組合といった組織、特にビジネスマンが関係する営業部、人事部、総務部などの組織でマネジメントに携わる人にとって、本書の議論は、組織のパフォーマンスを高める大きなヒントとなるであろう。

本書のポイント
◎日本・スイスの山間牧草地、フィリピン・米カリフォルニアの水利事業、カナダ・スリランカ・トルコの漁場など、世界各地の資源管理の事例研究より、成功する管理運営を理論化。
◎安定的な資源管理についての通説に異を唱え、当事者自身による管理の可能性を示す。
◎管理を通じた実証研究により、成功する組織運営や制度設計のあり方を示す。
◎組織のマネジメントに関わる人にとっても有益な1冊です。
書籍紹介ページ
http://www.koyoshobo.co.jp/book/b616773.html
目 次
第1章 コモンズを見る視点
第2章 共的資源をめぐる自己組織化と自治に関する制度分析
第3章 長期にわたって持続的で自律的な共的資源の管理
第4章 制度変化の分析
第5章 制度の失敗および脆弱性の分析
第6章 自律的な共的資源管理の分析枠組み
著者紹介
エリノア・オストロム(Elinor Ostrom,1933~2012)
1933 年カリフォルニア州ロサンゼルス生まれ。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)で政治学博士号を取得。インディアナ大学教授、アメリカ芸術科学アカデミー会員、アメリカ政治学会会長、国際コモンズ学会会長、全米科学アカデミー会員などを歴任。夫であるヴィンセント・オストロム教授とともに、インディアナ大学の政治理論と政策分析ワークショップ(Workshop in Political Theory and Policy Analysis)を設立し、代表を務める。2009 年、オリバー・ウィリアムソンとともにノーベル経済学賞を受賞。「コモンズの悲劇」を乗り越えるためには、コモンズの管理は政府主導で行うか私有化するしか方法がないという当時の既成概念に対して、世界各地にまたがる豊富な事例研究をもとに、人びとによる自主的な管理がうまく機能し、資源の保全に貢献していることを示した。
主要業績:Crafting Institutions for Self-governing Irrigation Systems (ICS Press, 1992), The drama of the commons (編著,National Research Council, 2001, 邦訳『コモンズのドラマ』知泉書館,2012 年), Understanding Institutional Diversity (Princeton University Press, 2005) ほか.
書籍詳細、出版社詳細
エリノア・オストロム 著、原田禎夫・齋藤暖生・嶋田大作 訳『コモンズのガバナンス――人びとの協働と制度の進化』
A5判、横組、324頁
2022年12月20日発行
ISBN 978-4-7710-3708-3
定価 4,180円(税込)
晃洋書房
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