オリーブオイルと軽い運動を組み合わせることで糖代謝が優位になる可能性を発見

掲載日: 2026年02月02日 /提供:J-オイルミルズ

J-オイルミルズ・仙台白百合女子大学・仙台大学の共同研究、肥満予防に新たな示唆

株式会社J-オイルミルズ(東京都中央区、代表取締役社長執行役員 CEO:春山 裕一郎)は、仙台白百合女子大学の大久保剛教授、仙台大学の平良拓也准教授との共同研究で、食事にオリーブオイルを摂取し、その後1時間程度のウォーキングなど軽い運動を行うことで、脂質代謝よりも糖代謝が優位になる可能性を発見しました。糖代謝が促進されると、余分な糖質が体脂肪として蓄積されにくくなるため、肥満予防に役立つ可能性が示唆されます。


オリーブオイルを摂取後に運動



食事はオリーブオイル・バゲット・コンソメスープ



研究の背景
「油を摂取すると太る」というイメージがありますが、近年の研究では肥満率の上昇と脂肪摂取量の増加に直接的な関連は見られないことが報告されています(※注1)。加えて、オリーブオイルを多く含む、地中海地域の食事・食習慣である地中海食は、肥満の低下に寄与する可能性が示唆されています(※注2)。また、スペインで行われた地中海食の健康効果を調査した試験(※注3)では、オリーブオイルを含む食事が糖尿病リスクを低減することを示しており、このことはインスリン感受性(※注4)を高めることに起因すると考えられています。一般的に、インスリン感受性が高まると、運動時に筋肉が糖を取り込みやすくなり、糖質をエネルギーとして使う割合が増える傾向があります。
本研究では、オリーブオイルに着目し、オリーブオイルの摂取と運動による負荷をかけた時のエネルギー代謝に与える影響を検証しました。


研究内容
研究は、大学生8名を対象とし、被験者は前日から決められた統制食を摂取し、試験当日は昼食に、コンソメスープ150g・バゲット100g・試験油30g を摂取後、3METs(※注5)相当のウォーキングを1時間実施しました。その間、仙台大学にあるヒューマンカロリメーター(※注6)という装置で、体のエネルギー代謝を測定しました。試験は2回行い、オリーブオイルと菜種油で比較しました。

その結果、オリーブオイルを摂取して軽い運動をした場合、菜種油を摂取した場合と比べて、エネルギー源として糖代謝が優位になることが示唆されました。糖質と脂質のどちらをどれくらい使っているかを示す呼吸商(※注7)の上昇によって、糖代謝の優位性が示唆されています。



運動中の呼吸商は糖代謝の優位性を示唆



なお、どのくらいエネルギーを使ったかを示すエネルギー消費量に有意差は見られませんでしたが、油の種類によって呼吸商に有意差が見られたことは、本研究の重要な知見となります。


考察・今後
今回の結果は、オリーブオイルを摂取したことにより、インスリン感受性が高まり、さらに運動したことで筋肉の糖代謝が活発になり、相対的に糖代謝が高まり呼吸商が高くなったと推測されます。オリーブオイルと運動を組み合わせることで、軽い運動でも糖代謝の促進に寄与できると考えられます。

当社は目指すべき未来に掲げる「おいしさ×健康×低負荷」の実現に向け、今後も油脂に関わる研究を進め、油脂研究の発展に貢献してまいります。


(※注1) Eur. J. Lipid Sci. Technol., 2007, 109(7), 710-732.
(※注2) PLoS Med. 2020 Sep 17;17(9):e1003331.
(※注3) Diabetes Care . 2011 Jan;34(1):14-9.
(※注4) インスリン感受性:膵臓から分泌されるホルモンであるインスリンに細胞が反応しやすい状態。感受性が高いと、少ないインスリンでも血液中の糖を筋肉や肝臓に取り込める。
(※注5) METs(メッツ):身体活動の強度の単位。安静座位時(静かに座っている状態)を1とした時と比較して何倍のエネルギーを消費するかで活動の強度を示したもの。歩く・軽い筋トレをする・掃除機をかける・洗車する・こどもと遊ぶなどは3 METs程度。立っている状態が2 METs程度、やや速歩・階段をゆっくり上るなどは4 METs程度。
(※注6) ヒューマンカロリメーター:エネルギー代謝測定装置。温度や湿度、流量が一定にコントロールされている。
(※注7) 呼吸商:糖質と脂質の使い方の割合。単位時間当たりのCO2排出量/O2消費量で計算され、1に近いほど糖質、0.7に近いほど脂質を多く使っていることを示す。



株式会社J-オイルミルズ
株式会社J-オイルミルズ(東証プライム市場、証券コード2613)は2004 年に製油業界の3社が統合して誕生した、味の素グループの食用油メーカーです。JOYL「AJINOMOTOブランド オリーブオイル」をはじめとする油脂製品を主力とし、特に業務用油脂では高いシェアを誇ります。マーガリン類、油糧(ミール)、スターチ、機能性素材など幅広い事業を展開しており、プラスチック使用量を6割以上※削減した紙パックの食用油「スマートグリーンパック(R)」シリーズやCFP(Carbon Footprint of Products)マークを取得した業務用の長持ち油「長徳(R)」シリーズなど、植物由来の原料から価値を引き出し「おいしさ×健康×低負荷」の実現を目指しています。
詳細については https://www.j-oil.com/ をご参照ください。
※ 当社計算。従来のプラスチック製の同容量帯容器と比較した場合。

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