【2025年総括】インバウンド売上12.3億円・構成比55%へ @箱根の旅館グループ

掲載日: 2026年01月15日 /提供:金乃竹

自社予約比率も15pt増の48%へ急伸。清掃不要の「Skip制度」で年間約1,800時間の時短とサステナブル経営を両立




 神奈川県 箱根で旅館5店舗・飲食店3店舗を運営する株式会社 金乃竹(本社:神奈川県箱根町 代表取締役社長:八幡 正昭 以下、金乃竹)は、2025年の事業活動を総括し、販売実績、主な取り組み、およびお客様から高い支持を集めた客室ランキングについてお知らせいたします。
2025年は、インバウンド需要の「質の深化」と、自社チャネル強化による販売構造の転換が鮮明となった一年でした。特にインバウンド利用人数は前年比1.9倍に急増。売上ベースでも全体の55%にあたる約12.3億円に達し、業績を強力に牽引しました。

|公式サイト中心の直販強化により予約件数・売上の直販比率が上昇
  2025年(1月1日~12月28日)における5施設平均の直販比率は、予約件数ベースで48.24%(前年32.60%、+15.64ポイント)、売上ベースで46.02%(前年30.41%、+15.61ポイント)となりました。公式サイトを中心とした自社チャネルでの販売強化により、外部予約サイトへの依存からの転換が進み、収益性の向上とお客様との直接的な関係構築の両面で成果が見られました。
 一般的に、旅行会社や外部予約サイトを通じた予約では、1件あたり売上の約13~26%が手数料として発生します。一方、自社公式サイトでの予約では、決済・運用コストを含めても約5%程度に抑えることが可能です。
当社では、この差によって生まれる収益余力を、価格競争に使うのではなく、滞在体験の向上、スタッフの労働環境改善、取引先や地域事業者への適正な還元へと循環させることを目指しています。また、直接お客様とつながることで、一人ひとりに寄り添ったサービス提供を実現し、宿泊体験の質を高めています。




|インバウンド動向
 2025年のインバウンド利用は、人数・売上ともに大きく伸長しました。
4施設合算(金乃竹 仙石原/金乃竹 塔ノ澤/松坂屋本店/Hotel 坐樂閑)での年間利用人数は35,390名となり、その約6割(21,480名)をインバウンド客が占めました。これは前年同時期(2024年:約35.7%)と比較して約25ポイントの増加となり、インバウンド需要の本格的な回復と定着が進んでいることがうかがえます。
また、年間売上約22.4億円のうち、約12.3億円(約55%)をインバウンド需要が占めました。人数の増加に加え、滞在単価の高いインバウンド客の構成比が上昇したことで、売上面においてもインバウンドが過半を占め、業績を力強く牽引する結果となっています。




|国籍別構成のシェア・変化
 一般的な訪日インバウンド市場では、韓国・中国・台湾など東アジア圏の構成比が高い傾向が続いています。実際、2024年の年間統計では、アジア圏が全体の約66%を占めています。
一方で金乃竹リゾートでは、アメリカや欧州各国の比率が相対的に高い構成となっており、体験価値や滞在品質を重視する層の利用が顕著に見られます。

※2025年のインバウンド利用者のうち、上位8か国を抜粋して掲載

 国籍別に見ると、2025年はインバウンド構成に大きな変化が見られました。円グラフからも分かる通り、金乃竹リゾートではアメリカを中心とした欧米圏の構成比が高く、利用者数は9,128名と、前年(4,679名)から約2倍に増加し、インバウンド需要を牽引しました。また、イギリス・ドイツ・フランスなど欧州各国からの利用も大きく伸長し、2024年と比較して欧米圏の構成比が大幅に拡大しています。
一方、中国・韓国などアジア圏からの利用も堅調に推移しており、特定国籍に依存しない、多国籍でバランスの取れた利用構成へと変化しています。
 こうした動きの背景には、欧米圏における訪日需要の回復に加え、滞在中の体験や空間の質を重視する旅行スタイルの広がりがあり、単なる宿泊にとどまらない体験型の滞在が選ばれる傾向が強まっています。このような旅行者の価値観の変化を受け、当社では「滞在そのものを旅の目的とする」体験価値の創出に注力しており、その取り組みの一つとして体験型滞在「Ryocance(リョカンス)」を展開しています。

|取り組み
■ 体験型滞在「Ryocance(リョカンス)」

握り寿司体験イメ―ジ

 「Ryocance(リョカンス)」は、“旅館 × バカンス”をコンセプトに、日本文化を滞在中に体験できるプログラムとして2024年1月より展開しています。
2025年には新たな進化として、提供者を社内限定から一般へと拡大し、公募を開始しました。地域に根ざした文化や特技を持つ人材が参加することで、体験内容の幅を広げるとともに、地域との新たな関係づくりを進めています。
2025年1~12月の利用者数は85名。抹茶体験を中心に複数の文化体験が選ばれ、体験内容ごとの嗜好が可視化されるなど、体験型滞在の可能性を検証する一年となりました。
 宿泊に体験価値を組み込むことで、顧客満足度の向上や連泊促進に加え、運営効率の改善や人材の多様な活躍にもつながる取り組みとして定着しつつあります。


■ Skip制度
 連泊中のお客様が、客室清掃を任意で省略できる「Skip制度」を、2024年12月より本導入し、2025年は4施設で通年運用しました。
本制度は、
お客様:滞在スタイルの選択肢拡大
スタッフ:業務負荷軽減・効率化
環境  :CO2排出、水資源・電力・廃棄物削減
という“三方良し”を実現する取り組みです。






 代表事例として「金乃竹 塔ノ澤」では、連泊1,113件のうち713件(約64%)でSkip制度が選択され、年間約92万円相当を特典としてお客様へ還元しました。
また、清掃業務等の省略により、年間約1,800時間分の労働時間削減につながり、持続可能な旅館運営と人材活用の両立を実現しています。
 

|お客様に選ばれた客室ランキング(2025年/年間合計収益ベース)
 2025年は、プライベート性と滞在体験の質を重視した客室が高い支持を集めました。
年間合計収益(税抜)を基準に、お客様に選ばれた客室をランキング形式でご紹介します。


客室イメージ
第1位 帝(みかど)|金乃竹 仙石原 金乃竹ブランド最上級のメゾネットタイプのお部屋。1階にはチェンジングルームとダイニングルーム、2階にはベッドルームと源泉掛け流しの露天風呂があります。
高いプライベート性と非日常感のある空間が評価され、記念日利用をはじめ、幅広い滞在シーンで選ばれました。





客室イメージ
第2位 姫(ひめ)|金乃竹 仙石原 金乃竹ブランド最上級のフラットタイプ客室。
源泉掛け流しの露天風呂に加え内風呂も備え、ゆとりある滞在を叶える特別な一室です。
落ち着いた空間設計と快適性が支持され、国内外から安定した需要を獲得し、高い稼働を維持しました。




客室イメージ
第3位 雲(くも)|金乃竹 塔ノ澤 金乃竹 塔ノ澤の最上階4階、角部屋に位置するお部屋。4階客室専用の香り高い最上級檜を使用した露天風呂に加え、広々としたテラスには暖炉を備え、客室・寝室の双方から行き来できる遊び心ある設計が特徴です。
開放感ある眺望と非日常性の高い空間が支持され、安定した人気を獲得しました。



※本ランキングは、2025年1月~12月の年間合計収益(税抜)を基準に作成しています。

|今後の展望
 2026年以降も金乃竹は、公式サイトを軸とした直販強化を継続し、お客様一人ひとりとの接点を深めながら、滞在前後を含めた体験価値の向上に取り組んでまいります。
また、拡大するインバウンド需要に対しては、国籍や文化的背景に左右されない受け入れ体制の充実に加え、日本文化や地域性を感じられる体験型滞在の深化を進めていく考えです。
今後も宿泊・観光業にとどまらず、地域との連携や日本文化の発信を通じて、国内外の旅行者により深い体験と共感を提供してまいります。

|金乃竹リゾートについて
 金乃竹リゾートは、1947年に神奈川県箱根町仙石原で最初の温泉旅館を開業いたしました。1999年には、当時ではまだ珍しい貸切露天風呂による「非日常」を通して、温泉旅館の新たな楽しみ方と価値を創出してまいりました。現在は、5つの旅館施設と3つの飲食店の事業を展開するとともに、新規事業であるクラフトビールなどの多角化や、これまでのターゲットを変えた新たな旅館施設の開業など、ポートフォリオの構築を進めています。これにより、外部環境の変化に対応して持続的な成長を目指します。
金乃竹リゾート 公式HP

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