パルシステム連合会(本部:東京都新宿区大久保、理事長:渋澤温之)は2025年12月25日(金)、26日(土)の両日、役職員19人が沖縄県を訪問し戦跡や資料館を視察しました。被爆・戦後80年の節目に、国内唯一の地上戦の爪痕が残る県内各地を訪問しました。参加者は、戦争のむごたらしさと平和の大切さを伝える必要をあらためて感じました。
視察団は、パルシステム連合会が理事会のもとに設置している「平和・地域活動委員会」(西村陽子委員長[パルシステム東京理事長])の委員を中心に構成しました。行程は、沖縄県生協連の協力で嘉手納基地(嘉手納町、沖縄市、北谷町)、渡具知公園(泊城公園、読谷村)、辺野古基地建設予定地(名護市)、糸数アブチラガマ(南城市)、平和祈念公園(糸満市)の5カ所を訪問しました。
道の駅から嘉手納基地を一望
「道の駅かでな」は嘉手納基地に隣接し、展望台から滑走路や格納庫が一望できる観光名所となっています。クリスマス休暇のため当日は、展望台から航空機の離発着を確認できませんでしたが、併設の学習展示室で周辺地域の歴史を学びました。
基地は、昼夜を問わない航空機の発着訓練で周辺住民が騒音被害を受けています。過去には同基地所属の戦闘機が1959年に小学校へ墜落し、児童ら17人が死亡する事故が発生しました。以降も、墜落や落下事故が相次ぎ、多くの人が犠牲になっています。
「艦船が水平線埋め尽くす」
渡具知公園は、沖縄戦で米軍が沖縄本島へ上陸した地点です。参加者は「水平線が見えないほど艦船で埋め尽くされていた」という証言を端緒に、沖縄戦のあらましを聞きました。ここから総員54万人の米軍が侵攻を開始し、日本軍は現地招集を含めた11万人のほか、多くの地元住民が協力しました。
辺野古沖は作業船が間近に
辺野古基地建設予定地では、周辺地域を視察し、建設予定地で進められている埋め立て工事の状況を確認しました。前回訪問時の2024年6月に比べて船が間近に感じられ、杭打ちの作業船が立ち並んでいました。それでもこのままのペースでは、埋め立ての下地となる軟弱地盤の改良工事だけで19年を要する見通しです。
基地は「日本でもっとも危険な基地」と呼ばれる普天間基地(宜野湾市)の代替施設として、2018年から建設が進められています。埋め立てにより海域に生息するサンゴの減少が確認されているほか、ジュゴンやウミガメなどの希少生物への影響も懸念されています。
避難壕で知る戦争の残酷さ
アブチラガマは沖縄戦時、陸軍病院や地元住民の避難壕として使用された自然洞窟(ガマ)です。当時は病院として活用され、戦況悪化により軍が撤退したあと、住民の避難壕として使用されました。内部は、長い年月で形成される鍾乳石を切り倒し、それを積み上げた壁で部屋が区分けされていたといいます。
米軍の攻撃では、火炎放射攻撃などにより、病院撤退で取り残された重度の負傷兵や避難民などが犠牲になりました。参加者は、懐中電灯の明かりを頼りにそれぞれの部屋の用途や当時の状況について説明を受けながら、奥へ進みました。
案内してくれたボランティアガイドは「心細いこの空間で、みんなが助け合って生き延びようとしました。戦争がどれだけ残酷で、命がいちばん大切であるかを、忘れないでください」と訴えました。
24万余の犠牲忘れないで
平和祈念公園は、沖縄戦の資料が展示される平和祈念資料館や、沖縄戦犠牲者の氏名が刻まれた「平和の礎(いしじ)」、などが整備されています。沖縄県生協連の東江(あがりえ)建専務理事は、刻銘碑に刻まれた自らの親族の名を指差しながら、戦争に巻き込まれていくようすを説明しました。
東江専務理事は「刻銘碑には『――の次女』など、一家全員が亡くなったため名前が把握できないものもあります。その多くは生まれたばかりで名前も付けられぬま失われた命です。沖縄戦で亡くなった24万人あまりの犠牲を、決して忘れないでください」と呼びかけました。

▲嘉手納基地を一望できる展望台

▲「道の駅かでな」の学習展示室

▲同じ位置から撮影した現在(左)と2024年6月の辺野古沖


▲アブチラガマの説明を聞く参加者

▲刻銘碑で親族の被害を語る東江専務理事
パルシステム生活協同組合連合会所在地:東京都新宿区大久保2-2-6 、理事長:渋澤温之
13会員・統一事業システム利用会員総事業高2,604.2億円/組合員総数176.2万人(2025年3月末現在)
会員生協:パルシステム東京、パルシステム神奈川、パルシステム千葉、パルシステム埼玉、パルシステム茨城 栃木、パルシステム山梨 長野、パルシステム群馬、パルシステム福島、パルシステム静岡、パルシステム新潟ときめき、パルシステム共済連、埼玉県勤労者生協、あいコープみやぎ
HP:https://www.pal-system.co.jp/









