西村内閣府特命担当大臣(経済財政政策) 記者会見要旨 2021年07月02日 - ●1.発言要旨 ●2.質疑応答

掲載日: 2021年07月02日 /提供:内閣府

西村内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和3年7月2日

(令和3年7月2日(金) 10:38~11:15 於:中央合同庁舎8号館1階S103会見室)

1.発言要旨

感染状況についてお話しいたします。
全国的には約30前後の県で一桁が続いていますので、全国的には割と落ち着いているのだと思いますが、首都圏、それから沖縄、大阪の状況について非常に危機感を持って見ています。
他方で、ワクチン接種が直近で4,500万回ぐらいだと思います。100名当たり36回接種ということでありますので、着実に進んでいるものと思います。少なくとも1回接種された高齢者の方が6割を超えています。
都内各地を都議選の関係もあって回っていますが、墨田区はもう8割を超えていました。2回接種した人も6割を超えているということで、やはりそれぞれ創意工夫しながら早い接種が行われているということであります。
それから状況ですが、全国的にはこういう状況で、陽性率3%、直近1週間の新規陽性者が10万人当たり8人ということで比較的落ち着いてきています。
沖縄の状況について、前週比0.86ということでかなり減少傾向ではあるのですが、10万人当たり31人でありまして、陽性率は5%、病床も55%と、かなり改善してきています。
実体上、病床も現地の声を聞くと、退院された方の数がまだ入っているようですので、実質はもう少し良いということで、かなり落ち着いてきていると聞いています。ただ、まだステージ4の水準にありますので、連携しながら対応していきたいと思っています。
特にいろいろ聞きましたら、県立中部病院、これは基幹病院、本当に中核的な病院ですが、ここで51名のクラスターということで。医療機関、高齢者施設のクラスターはもう減少傾向にあります。当然、ワクチン接種を進めていますのでこうしたことは難しいですが、聞いてみるといろいろ理由があって、入院された方に発熱があったそうですがPCR検査が遅れたとか、それから、ある棟の看護師さんたち十何名がワクチン接種を希望していなかったと。デマとか何かいろいろなものもありますので、医療機関の看護師さんでは珍しいですが、十何名打っていなかった方のうち12名が感染したと聞いています。
ですので、特に医療機関、高齢者施設、重症化するリスクのある方々、今、まずこれを優先して接種を進めていますので、正しい情報を私どももお伝えしていきますし、是非理解していただいて接種を進めていただくことが大事だと思っていますし、もう現役世代も始まっていますので、是非、若い方を含めて多くの方にワクチン接種をお願いしたいと思います。
それから、沖縄では職域の接種で社交飲食の関係の接種が始まりました。既に三百何名か打たれているということであります。初日です。昨日から始まったと聞いています。
それぞれの地域で、職域などで、やはりリスクのある方々に優先して打っていただくことを含めてそれぞれ工夫をされていますので、ワクチン接種が円滑に進むように私の立場からもサポートしていきたいと思います。
今日河野大臣ともお話をしました。河野大臣のほうで様々なことについて公表されると思いますが、いずれにしても各地でものすごいペースで加速されていますので、しっかりと供給しながら、配送して対応して、私の立場からもサポートしていきたいと思います。
それから、首都圏で言えば、東京がやはり感染が少し、それぞれ前週比1を超えてきていますので、直近1週間の新規陽性者が10万人当たり26人。千葉、神奈川でステージ3のレベルになりつつあると。神奈川は16人ということであります。陽性率も少し高くなってきているという状況であります。
あと、大阪の人流が少し増えていることもあって。これが朝の通勤・通学の人数ですが、首都圏は25%にとどまっています。以前から申し上げているとおり、緊急事態宣言が解除した後、少し上昇傾向で、関西圏も19%にとどまっていますので、引き続き企業の皆さん方にはテレワークができる業態、業種については是非テレワーク、そして営業活動などを含めて、できる限りオンラインで対応していただきますと思います。
それから、赤澤副大臣に来ていただきますので、第三者認証制度の取組みについて、後程ご説明いたします。
それから、日銀短観について、昨日発表されましたので、もうご存じですので多くは申し上げません。
製造業は非常に回復基調。輸出、生産ともにもうコロナ前の水準まで戻ってきているという中で、特に赤の製造業はDIゼロを超えましたので、プラスになってきています。青の非製造業も去年6月を底に上昇傾向にあるということで、かなり改善傾向が見られます。
先行きは大体慎重な見方を皆さんされますのでこういう傾向にありますが、持ち直した動きが見られているということだと思います。特に次の設備投資。非常に意欲が高く、全産業でプラス9.3%、3月からも上方修正。中小企業も非常に意欲が高い。特にソフトウエア、これは全体で14.7%のプラスですが、業種別に見ても製造業25.6、中小企業でも2割近い投資をしようということで、まさに私どもが進めているデジタル・ニューディール、グリーン・ニューディールで、デジタル、グリーンの分野で新しい時代、コロナ後を見据えて時代、経済、社会は大きく変わってきていますので、それに対して投資を増やそうという強い意欲を感じております。
ご案内のとおり、事業再構築の補助金1.1兆円を用意していますが、既に一次公募の約2,189億を交付決定済でありますが、今日まで2回目の公募を行っております。大変倍率も高く、非常に強い意欲を感じていますので、新しいそうした一歩を踏み出すチャレンジ、投資をしっかりと応援していきたいと考えています。
政府が呼び水となるような支出、あるいは規制改革を行っていく中で、民間の創意工夫、投資をしっかりと引き出して、そして民需主導の自立的な経済成長、これを軌道に乗せていきたいと考えております。
とにかく新しい時代になっていますから、もう過去の成功体験などを捨てて、様々な人材を、多様な人材を登用しながら多様な発想で新たな経済、社会の構築に向けて一歩を踏み出していく、そしてニューフロンティアを切り開いていくという姿勢で臨んでいければと考えています。
私からは、まず以上です。

(西村大臣)それでは、赤澤さんにも入っていただきまして、飲食店への第三者認証の取組みについて私から概要申し上げて、全国の知事と赤澤さんが先頭に立って連絡を取って取り組まれていますので、詳細は赤澤さんから。ご質問があれば、赤澤さんの方で対応していただければと思います。
飲食店の皆さまにおかれては、もう長期にわたって時短要請、あるいは休業要請など、本当に大変なご負担をおかけしておりますが、ご協力に感謝申し上げたいと思います。
東京都をはじめとして、協力金の支給も人数を増強して、事務費をしっかりとこちらから手当てして迅速化を進めています。東京都も5月分までは、もう9割以上支給が終わっていると報告を受けていますが、いずれにしても早く協力金を支給しながら対応していきたいと思います。
そうした中で今、まん延防止等重点措置のエリアは20時までの時短と、それからこの第三者認証で認証を受けたお店、あるいは同等のことを対応しているお店に限って19時までお酒の提供を認めるということで対応しています。
それぞれの地域で、さらに時間制限とか人数制限とかありますが、私どもとしては4人以内で、特にこうした4項目についてしっかりと対応してきているお店に限ってはお酒の提供を認めるということであります。
そして、この第三者認証については、4月30日に都道府県に対して導入について通知したところであります。既に37の自治体で第三者認証制度が取り入れられて今、実施されていますが、今後も順次それぞれの都道府県についても進めているところと聞いております。
そして、先ほど申し上げたように、まん延防止等重点措置の下で19時までこうしたお店に限ってはお酒の提供を認めるということでありますし、都道府県におかれては、こうした制度がしっかり守られているかどうか、見回りを強化し、呼び掛けも行ってきているところであります。
その上で、こうしたそれぞれの飲食店の皆さんの努力をしっかりと評価し、それに報いるというためにも、第三者認証の質を担保していこうということで今回、飲食店の利用者の方々、あるいはグルメサイトのご協力を得てモニタリングを行っていく仕組みを構築いたしました。
これを簡単に申し上げると、飲食店の中に既に認証を受けたところとまだ認証を受けていないところがあると思いますが、いずれにしても、利用者の皆さんがサービスの提供を受けた後、この4項目についてグルメサイトを通じて情報を書き込んでいただいて、それを国が収集して、そして都道府県にフィードバックしていくという仕組みを構築いたしました。予算も確保してこれを行っていきます。
そして都道府県からは、まず認証があるところはきちんと守っているということであればそれでいいわけですが、認証を受けておきながら守っていないという情報が来た場合に、改善指導を行って質を担保していくということの取組みを進めていきます。
それから、認証がなくともガイドラインは守ってもらわなければいけませんので、ガイドラインを守っていないお店については都道府県からしっかりと指導していく。
今後、この認証が今はないけれども将来認証を受けたいという申請がなされた場合には、こうしたデータを参考にしながら指導を行って、できれば認証があるところに進化してもらうという仕組みを構築したところであります。
この仕組みで利用者の皆さんに様々利用された項目についての書き込みを行っていただいて、そして国が統一した基準の下で都道府県を通じてフィードバックしていく仕組み、この第三者認証制度をしっかりと担保していく仕組みを構築いたしましたので、できるだけ早くこれをスタートさせたいと思っていますが、構築いたしましたので、これによって第三者認証制度を担保していければと考えています。

(赤澤副大臣)大臣の説明に尽きているので、特に付け加えるというわけではないですが、1つ私のほうから申し上げておきたかったのは、この第三者認証制度の質の担保ということについて、これは適切に感染対策を講じておられる飲食店の団体からおしなべて強い要望がある話だということを申し上げておきたいと思います。
要するに、適切に感染対策を講じている飲食店からすると、一番の不満は厳しい感染対策を求められることではない。せっかく感染対策を一生懸命講じてお金も掛け、手間も掛けやったのに、いざ感染が拡大すると、全くやっていない飲食店と一緒に休業要請、時短要請と。感染対策を講じていてどこが報われるんだというところの不満がやはり一番大きいわけです。なので、いろんな飲食店の団体がありますが、これについてはきちんと科学的根拠に基づいた感染対策を求めるとともに、求めている店舗には報いてくれると、こういう声が非常に強いと、それを受けての第三者認証であり、加えてその質の担保を確実にやっていくと。これがないといろいろ差を付けることが難しいのだというのが、大臣が申し上げた最大の趣旨であります。
加えてもう1点だけ。知事会からも第三者認証については、しっかりと導入してくれということが1点。それから、その質の担保をしてくれということが1点。そして、インセンティブを設けられるような予算の措置も含めて支援をお願いするという3点が寄せられているので、これをまとめますと、私が1点だけ申し上げたかったのは、この第三者認証制度、そしてその質の担保についてのフィードバックシステムは適切に感染対策を講じてきた飲食店の関係の皆さまの総意としての強いご要望であるということと、知事会からも要望が寄せられているということを申し上げておきたいと思います。
以上でございますが、ご質問にお答えしたいと思います。

2.質疑応答

(問)東京都の感染者数がステージ4の水準になっていて、専門家からも重点措置の解除は難しいのではないかというような声が出ています。現状の認識と、改めて11日の期限に向けてのお考えと、併せて、人出を減らしていくのがだんだん難しくなってきていると思うのですが、現行の対策を継続するだけで感染拡大を抑えることができるのか、何らか評価をする必要があるかどうかのご認識をお聞かせください。
(答)まず、東京都の状況ですが、ご指摘のように昨日673名、全体としては先ほど見ていただいたようなステージ4の指標になってきております。警戒感を強めているところであります。
昨日も東京都内の幾つかの保健所長さん、そして尾身先生、押谷先生、専門家にあと何人か入っていただいて、今の足元の感染状況などをオンラインで意見交換を行いました。
後ほど少し詳しく見ますが、全体で言えば、ワクチン接種が進む中で高齢者の感染は非常に落ち着いてきています。かなり減少傾向にあると思います。重症者の数も、何か急激に増えているわけではないという状況だと思います。他方、活動量の多い若者の陽性者の数がやはり増えておりまして、その割合は6割程度になっていると。30代以下です。そうした中で入院者の数が増えてきておりまして、この点も警戒感を強めているところです。さらに、入院調整の方々の数がどうなっていくのか。この辺りをしっかり見極めていきたいと思っています。
それで、その辺りのところを申し上げると、これは東京都のモニタリング会議のデータですが、30代、20代、10代、10代未満と、ここまで、ご存じのとおり3月は高齢者がかなり高かったわけですが、ずっと増えて、ここのところ6割ぐらいをこの30代以下が占めているという状況です。
そして65歳以上の陽性者の割合はかなり減少してきていまして、人数で言いましてもこういう水準ですので、75歳以上は2.5%、65歳以上でも5%ということで、かなり3月の状況に比べると、やはりワクチン接種の効果が出てきているものと思っています。
重症者の数も、年末年始で160人程度になって、その後、5月も80人を超えるような状況でしたが、今は40人台で、急激に増えている状況にはまだないということであります。
他方、入院されている方の数がこの1週間で1,300人から1,500人台、200人増加傾向にありますので、以前から申し上げているとおり、こうした軽症、中等症の人を扱う中小の病院への負荷が掛かり始めていると思いますので、病床の状況をよく見ていかなければいけないと思います。
そして、これはどのように対応しているかという。入院調整中は緑です。もうご案内のとおり、1月、年末年始はこの調整中という方々がこれだけ何千人とおられたわけです。この状況が実は4月、5月も、千何人おられたわけですが、ここが増えてくるかどうかというのをよく見ていかなければいけないと思っています。専門家の皆さんの指標で言えば入院率です。入院しなければいけないが入院できない人。どのぐらい入院できているかと。入院率が下がってくるということ。言い換えれば、この調整中の方の緑の部分が増えてくるということですので、入院すべき方が入院できないような状況になっていないかどうか、この辺りをよく見極めていきたいと思っています。
という状況で、こうした状況を東京都と共有しながら、また、専門家とも分析を急いでいます。医療の提供体制にどのぐらい負荷が掛かってきているのか、この点を重視しながらよく見たいと思います。
重症者の数は安定して、増えていないとしても、入院される方の数、入院調整中の方の数、この辺りをよく見て、医療提供体制がどうなっているかというところの分析を進めたいと思っています。
対応について、確かに人流を下げるのはなかなか難しくて、様々な呼び掛けを行っています。東京都でも対策を既に強化されて、繁華街での呼び掛け、声掛け、見回り、述べ150人体制に増強して今、路上飲み対策。テレビの報道でもありますが、路上で飲んでいる方々がまだかなりいますので、そうした対応を強化してきます。
それから、店舗への働き掛けも今、500人体制で行っているのを100人増強し、後ほどご説明します第三者認証制度を徹底していく、4項目の徹底を含めて、一段の呼び掛けも含め、600人体制で今、行っています。
それから、それぞれの店舗も、コロナ対策リーダーにワクチン接種を進めているということで、6月28日時点で約1,500名が接種を終えたという報告を受けております。
それから、保健所長さんたちの話を総合しますと何点かありまして、一つには、店が閉まっているから自宅で食事会などをやって感染が出ている例があるということでありますので、改めて飲食の場、これはお店に限らず、自宅であってもマスクをせずに会話をし、また、お酒が入って長時間、大人数、これは本当にリスクが高いということを是非ご理解いただきたいと思います。
それから、職場での感染がやはり目立ってきているということで、どこで感染しているか分からないような事例。これはマスクをしていても近距離での応対、これが長い時間に及ぶと感染リスクが高いと言うこと。あるいは接触感染の指摘もありました。駅で切符を買うときにボタンを押したりする、多くの人が触るようなところを触った場合には、やはり手洗い、消毒をしっかりやること。
それから、3密の回避ということを申し上げてきましたが、1つの密でも感染リスクがあるということ。変異株は感染力が非常に強いですから、できれば0密で、応対の時も短時間でする、距離を取る、これまで以上に注意をお願いしたいと思います。
さらに、検査の拡充を行ってきておりまして、私どものモニタリング検査も、東京にかなり重点を置き、また、リスクの高いところに重点を置いて、高齢者のワクチン接種は進んできておりますが、若い世代のモニタリング検査、無症状での感染している人を特定していく、これに重点を置いて今、行っています。
早稲田大学をはじめ、今週、東京都内の26の大学、専門学校などに配布しております。早稲田大学をはじめ、定期的に行っておりますので、1回限りということではなく定期的に進めておりますし、また、幼稚園・保育園、保育士さん、幼稚園教諭、こういった方々も増やしております。
また、リスクのある地域、感染が多く見られる地域の作業現場、工場、狭いところでの物流施設などの作業現場、建設現場、工場、こういったところも重点を置いて配布しておりますので、若い方々で無症状の方々を特定すべくモニタリング検査の重点化を図っています。
それから、抗原検査キットも、もう既に医療機関、高齢者施設には800万回分配布を始めておりますが、大学や高校、専門学校、こういったところへの配布も今、手続きを急いでいます。様々手続きはありますので、もう希望はかなり取っていますから、文科省を通じてできるだけ早く配布を始めて、運動部や文化部、リスクのあるようなクラブ活動、あるいはちょっと具合が悪い、高校でもちょっと何か違和感がある方を保健室などで検査ができるように。
先般、私も新宿で抗原検査キットを活用しましたが、あっという間に自分で採れますし難しくありませんので、15分ぐらいで結果が出るということですから、抗原検査キットをしっかりと活用しながら感染を抑えていければと考えています。
(問)昨日、経団連の会長を務められました中西宏明さんが6月21日にお亡くなりになったということがありました。中西さんは国際感覚に優れて、DXや働き方改革などを積極的に提言され、経済財政諮問会議にも貢献されたと思いますが、このたびの突然の訃報について大臣のお気持ち、ご所見をお願いいたします。
(答)一言で申し上げれば、本当にもう残念でなりません。痛惜の念に堪えない、言葉がない、そんな思いです。
私自身は、初めてお話ししたのは2013年、内閣府の副大臣、ちょうど赤澤さんの立場でいる時に、当時の総合科学技術会議のメンバーに、私自身は面識ありませんでしたが、中西さんがいいということを多くの方から推薦をいただいて、お話をさせていただいて、引き受けていただけないかということを申し上げたのが最初です。その時は現役の社長だったと思いますが、とても時間が取れないからということで固辞されたのですが、粘り強くお願いして最終的には引き受けていただいた、それからのお付き合いであります。
こんなことを言ったら怒られるかもしれませんが、経団連の中では異色の、稀な改革マインド、そしてビジョンを持たれた方、傑出した方だと思います。
もちろん、日立の改革を進められてきた。日立の取締役が全部で13人おられますが、10人が社外取締役です。しかも、外国人が6名、女性が2名。何度かお話を伺ったことがありますが、この様々な視点で侃々諤々、いろんな議論がなされると。まさにそういった多様な人材、多様な発想で日立の改革を進めてこられた方だと思います。
もちろん経団連のトップとしても、いち早く当時ドイツがIndustry4.0、こういったことを提唱し始めた頃、日本ではSociety5.0ということで、今のデジタル化、まさにデジタルトランスフォーメーションを先取りした新しい経済、社会の構造を作っていくということを提唱、まさにそこを科学技術会議で提唱されてきた、それを実践されてきた方だと思います。
さらに、学卒の一括採用についても問題提起をされましたし、グリーン化、気候変動についても、まさに経済界として取り組まなければいけないということで、本当にリーダーシップを発揮して経済界をまとめてこられた。今申し上げたことは一例ですが、まさに傑出した方、そして先を見るビジョンを持った方と思います。
私も何度となく食事もさせていただきましたし、かなり突っ込んだ意見交換も何度もさせていただきました。個人的にもいろいろご指導いただいてきましたので、本当に残念でなりません。本当に心からご冥福をお祈りしたいと思います。
引き続き経団連の皆さま方、十倉会長、諮問会議のメンバーにも入っていただいていますし、是非、この中西さんのマインド、ビジョンをしっかりと受け継いでいただいて、もちろん我々、政治や日本の政府もスピード感を持って変わっていかなければいけないわけですが、経済界に何としても新しい経済社会を作っていく、その大きな変革を引き継いでいただいて、先導を切って舵取りをやっていただきたいと、そんな思いです。
心からご冥福をお祈りいたします。
(問)先ほど、できるだけ早く始めたいと大臣はおっしゃっていましたが、具体的にいつ頃からこのシステムが動き出すのかということと、あと、グルメサイトというのは具体的にどういうサイトで、このグルメサイトに載っているところだけしか基本的に使えないのかというところを。
(答)2点お答えいたします。最初の点でございますが、これはフィードバックシステムをするに当たって予算を確保いたしました。その予算を何に使うかというと、一つは、お配りした資料の2枚目でありますが、大臣がまさにおっしゃった4項目についての、利用者さまたちの声を求めるということ。その4項目は一言で言えば、接触感染を防ぐ消毒、飛沫感染を防ぐアクリル板、距離の確保、そしてマイクロ飛沫を防ぐ換気に食事以外マスク着用という、必須4項目と我々が呼んでいるものですが、このアンケートフォームをまず構築しないといけませんということなので、それにも数千万予算を付けるわけですが。アンケートフォームを構築することと、あともう一つは、同じくお配りした資料の注3を見ていただきたいのですが、1枚目の※3です。本事業に関連した様々な問合せやご意見についてはコールセンターで対応と。このコールセンターをやってくださる事業者さんについて言うと、今、コロナのせいでコールセンター要員がいろいろな業界で仕事がなくなってしまっているというようなところを含めて、そういう業界からの在籍出向などを募る形で公募もいたします。従って、これから開始までにやる作業は2点ありますが、アンケートフォームを構築してサーバーにセットするということ、そこにグルメサイトからリンクを張って飛ぶということになりますので、そこの構築とあとコールセンターの構築2点にほぼ一月かかると思っていますが、これは申し上げていいかどうかですけど、大臣と朝お話しした時には、できれば7月中に始めたいということでした。ただ、あくまで公式には、予算を取ってその2点、アンケートのサーバーの構築とそれからコールセンターのセット、これは公募をかけてやりますので一月かかると。それにかかる時間分だけお待ちいただくということで、一月目途だが、希望として確保できれば7月中にやりたいのが1点です。
それから、グルメサイトってどこですかという話ですが、食べログ、ぐるなび、ホットペッパーの3社。この3社を特に私がお呼びしたのは、飲食店の8割をその3社でカバーしていると承知しておりますので、その3社のご協力をいただくことが非常に重要であるということで、その3社に我々が構築するアンケートのサーバーに飛ぶリンクを張ってくださることにご協力いただいたと。国から強くこの第三者認証の統一的な基準を全国的にきちんと担保する必要があるので、各都道府県に作れるかチェックシートをお配りし、必須4項目をお知らせするとともに、一方でグルメサイトにそのサイトからこのアンケートに入っていくリンクを張らせていただくというご協力を強くお願いして、ご了解を得ているということです。
趣旨としては、適切に感染対策を講じた飲食店に報いるという趣旨には、この結論を深くご賛同いただいておりまして、ご快諾をいただいて、協力をいただいているということになります。
(問)そうすると、サイトに既に掲載がある飲食店のみが使えるシステムになるわけでしょうか。
(答)はい。基本的にはそれぞれ3つのサイトに飛んでいただいて、そこから、例えば、皆さんもそうだと思いますし私もそうですが、飲食店に予約すると、先に、電話番号何番だったか、何時までやっているか、昼休みはあるかなどと調べます。その時に、要するに各店のそのサイトにリンクが張られているということになるわけです。
なので、私どもも、今申し上げた8割カバーしているグルメサイトがカバーしていないところにはなかなか手が届きませんので。ただ、強いて申し上げれば、本来このコールセンターは、グルメサイトの協力を得てフィードバックをやるという取組みについてのお問い合わせを受けるコールセンターですが、グルメサイトにない店でこういう問題があったことがコールセンターにもし寄せられれば、対象にはなり得るということはあるのかなと思います。
逆に、大変重要なご指摘を頂いたので、グルメサイトにも出ていないような飲食店に問題が多いというようなことがもし浮き彫りになってくれば、別途またちょっといろいろ考えなければいけないかなと思いますが、いずれにしても、ガイドラインに沿って全飲食店やっていただきたいと。その中で認証しているところは、特に絶対に質を担保して、いろんな意味で差を付けていくということで、適切に感染対策を講じている飲食店に報いていくという趣旨でございます。
いろいろありがとうございました。

(以上)

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