【加賀依緑園】祈りと記憶を染めに託す蝋纈作品『府玻 杏 展-祈りの景色-』(開催中)/北陸の光と気配をとらえた陶の造形『大井 真希 展 Pulse -Transient-』(2026年1月10日~)…

掲載日: 2025年12月16日 /提供:リナシェンテ

北陸の冬の風物詩「雪吊り」がお出迎え。和装来館で入館料半額『KIMONO週間』と、館内案内+抹茶体験が楽しめる来館ツアー『加賀依緑園を巡る旅』を開催


(左)『府玻 杏 展-祈りの景色-』 (右)『大井 真希 展 Pulse -Transient-』

 株式会社リナシェンテ(本社:石川県金沢市八日市3-604、代表取締役:東海林 寿典)が運営する文化観光施設「加賀依緑園(かがいりょくえん)」(所在地:石川県加賀市山中温泉南町口87-1)では、地元作家による個展を月替わりで開催しています。

 現在は、石川県金沢市を拠点に活動する染色作家・府玻 杏氏による個展『-祈りの景色-』を開催中です。祈りや願いをテーマに、蝋纈(ろうけつ)染めの技法を用いて自然や記憶の情景を表現した染色作品約70点を展示しています(~2026年1月7日[水]まで)。
 続く2026年1月10日(土)からは、金沢市を拠点に活動する陶芸作家・大井 真希氏による個展『Pulse -Transient-』を開催します。北陸の自然の中で感じ取った光や空気の「脈動」を、陶による造形と色彩で表現した作品を紹介します(1月10日[土]~2月8日[日])。
 雪景色と静謐な空気に包まれる、冬ならではの趣を感じられる「加賀依緑園」にて、ぜひご高覧ください。


・【加賀依緑園】月替わり工芸展 ~祈りを染め、光をかたちにする作家たちの表現~

■展示情報

(1)『府玻 杏 展-祈りの景色-』 ~2026年1月7日(水)まで開催中
 石川県金沢市を拠点に活動する染色作家・府玻 杏氏の個展『-祈りの景色-』を、「加賀依緑園」にて開催しております。祈りや願いをテーマに蝋纈染めの技法を用いて制作した掛け作品、タペストリー、帛紗(ふくさ)、古帛紗(こぶくさ)、コースター、和装小物等、約70点が展示されています。ぜひ会場にてお楽しみください。

『府玻 杏 展-祈りの景色-』展示作品

?府玻 杏氏 ステートメント
 日本の蝋纈染めで使用される筆とジャワ更紗(さらさ)で使用されるチャンチン、これらの道具を用いた染色の表現はそれぞれの国の気候や風土、独自の文化の影響を受けながら異なる発達を遂げて現代まで伝わっている。この二つの道具を用いた表現を一つの作品の中に共存させることで共鳴し、そして新たな世界観を生み出せるのではないかと考えている。チャンチンで繰り返し線を引き、何層にも色を重ねていくことそのものが、祈りに似た行為でもあり工芸的な表現に繋がる要素の一つでもあると考えている。

 その思いと共に制作に打ち込んでいた矢先の2024年1月1日、故郷の石川県能登町の実家で最大震度7の揺れに見舞われた。未曾有の恐怖のなか迎えた翌朝、変わり果てた故郷の漁師町は美しい朝焼けに照らされていた。この情景と色を記録しなければならない、と使命感に駆られ一連のシリーズとして制作した作品がある。
 祈り、願いをテーマに変わらぬ故郷の自然と豊かな色彩を筆とチャンチンによって伝え蝋纈染めによる染色画を新たな分野の工芸として創造し、確立していきたい。

『府玻 杏 展-祈りの景色-』展示作品


『府玻 杏 展-祈りの景色-』展示作品

『府玻 杏 展-祈りの景色-』展示作品

?作家プロフィール
染色作家 府玻 杏(ふわ あんず)
Instagram:https://www.instagram.com/fuwa.anzu

《略歴》
石川県出身
2013年 京都精華大学大学院 芸術研究科 博士前期課程 染織専攻 修了
2018年 金沢卯辰山工芸工房 入所
2021年 金沢卯辰山工芸工房 修了
2021~2023年 東北芸術工科大学 芸術学部 美術科 テキスタイルコース 非常勤講師
2021年~現在 金沢湯涌創作の森 藍工房・染織工房 非常勤

『府玻 杏 展-祈りの景色-』展示作品

『府玻 杏 展-祈りの景色-』展示作品


(2)『大井 真希 展 Pulse -Transient-』 2026年1月10日(土)~2月8日(日)
 続く2026年1月10日(土)からは、金沢市を拠点に活動する陶芸作家・大井 真希氏の個展を開催いたします。今回の個展では、オブジェ、花器、器など約30点の出展を予定しております。この機会にぜひ足をお運びください。

陶芸作家・大井 真希氏の作品

?大井 真希氏 ステートメント
“脈動(Pulse)” の刹那(せつな)を捉えようと試みたシリーズ。
十数年ぶりに関東から故郷・北陸へ帰郷し、澄んだ空気の中で営む日々の暮らしから得た感覚を形にしました。

朝晩の光の移ろい、風の温度、土を触ったときの湿度の違い-
そうした感覚のひとつひとつが、自身の身体の中にも反響するように感じられます。

冬の曇天のなかに差し込む一筋の光、田畑や瓦の濡れた反射-
そうしたわずかな “明るさの記憶” が、造形と色彩という輪郭をもって立ち上がってきました。
自然の中で埋もれがちな光の存在を、あえて純度の高い色で抽出することで土地に刻まれた時間や空気の層を可視化したいと考えています。

その瞬間に立ち上がるのは、素材の内部に潜む力や、時間の層のようなものです。
私にとって作品づくりは、それを無理に形づくるのではなく観察し寄り添いながら記録していく行為に近いと感じています。

自然の営みや人のささやかな所作に”反響”して感じ取られる土や風の鼓動-
その刹那に立ち現れる「脈動」を捉えようと試みています。

陶芸作家・大井 真希氏の作品

陶芸作家・大井 真希氏の作品

?作家プロフィール
陶芸作家 大井 真希(おおい まき)
Instagram:https://www.instagram.com/maki_ceramic

《略歴》
1995年 富山県八尾町生まれ
2017年 多摩美術大学 美術学部 工芸学科 陶専攻卒業
2019年 筑波大学大学院 人間総合科学研究科 博士前期課程 芸術専攻 クラフト領域 修了
2024年~現在 金沢卯辰山工芸工房 陶芸工房 専門員

《主な個展・展示》
2019年5月 いりや画廊(東京都)
2022年7月 EARTH+GALLERY(東京都)※共同企画:EARTH+GALLERY・gallery neo_
2023年8月 いりや画廊(東京都)「いりやKOUBO大賞」展
2024年1月 gallery neo_/Senshu(茨城県)
2025年11月 金沢・クラフト広坂(石川県)「4weeks selection~次世代を担う若手作家たちの空間~」

《受賞・他》
2018年 第54回神奈川県美術展 県立近代美術館賞 [神奈川県立近代美術館 収蔵]
2019年 平成30年度 博士前期課程芸術専攻修了作品 茗渓会賞 [筑波大学 収蔵]
2022年 公益財団法人現代美術文化振興財団 第7期生
2022年 第4回いりやKOUBO 大賞

■会場情報(両展共通)

会場:加賀依緑園
所在地:石川県加賀市山中温泉南町ロ87-1
電話番号:0761-71-2683
開催時間:10:00~18:00
定休日:木曜(年末年始も通常通り営業。2026年1月1日は開館)
入場料:一般600円、団体(20名様以上)490円 ※展示会DM1枚持参で1名様入館料無料
駐車場:山中温泉菊の湯駐車場、またはこおろぎ橋駐車広場
加賀依緑園公式サイト:https://kagairyokuen.jp/
加賀依緑園Instagram:https://www.instagram.com/kaga_iryokuen

■展示販売に関するお問い合わせ先

主催:縁煌株式会社
所在地:石川県金沢市東山1-13-10
電話番号:076-225-8241

■主催者:縁煌enishira(えにしら)について

 縁煌enishira(※)は、石川県金沢市のひがし茶屋街にあるギャラリー&ショップを拠点に、伝統工芸と現代的なデザインを融合した作品の販売を行っています。
 北陸三県(石川県、富山県、福井県)にゆかりのある工芸作家が手がけた、量産では味わえない手作りの温もりと洗練されたデザインの作品を取り扱っています。工芸作家や職人の手仕事による作品には、機械生産にはない独自の風合いや作家の想いが込められています。伝統的な技法を受け継ぎながらも、現代の暮らしに溶け込む新たな価値を生み出した作品との出会いを通じて、皆様の暮らしや心を豊かにすることを目指しています。

縁煌(enishira)公式HP:https://www.enishira.co.jp/
縁煌(enishira)Instagram:https://www.instagram.com/enishira_kanazawa/
縁煌(enishira)オンラインショップ:https://enishira.jp/
※「縁煌」という名には、人や物、機会、場所との縁を煌(きら)めかせたいという思いが込められています。

 「加賀依緑園」では今後も、月替わりで多彩な工芸・美術作品の展示販売を実施予定です。訪れるたびに新たな出会いをお楽しみいただける場として、皆様のご来園を心よりお待ちしております。

「加賀依緑園」縁煌による工芸の展示・販売



・【イベント情報】和装来館で入館料半額『KIMONO週間』/園内案内と抹茶体験が楽しめる来館ツアー『加賀依緑園を巡る旅』

 北陸の冬の風物詩「雪吊り」が庭園を彩る季節に合わせ、12月・1月は来館を楽しむイベント企画を開催します。

■12月・1月イベント情報

(1) 和装で楽しむ『KIMONO週間』
 下記の期間中、和装でご来館いただいた方は、入館料が半額(一般600円 → 300円)となります。和装でのご散策がより一層楽しめる、冬ならではの特別な週間。趣深い館内や庭園で、心に残るひとときをお過ごしください。

イベント概要>
イベント名:KIMONO週間
開催期間:2025年12月14日(日)~20日(土)
     2026年1月11日(日)~17日(土)
特典内容:和装でのご来館で入館料半額(一般600円 → 300円)
休館日:2025年12月18日(木)・2026年1月15日(木)

(2) 案内+抹茶セット「加賀依緑園を巡る旅」
 近代和風建築や水の流れる庭園をスタッフの案内とともに巡り、園の歴史や見どころを紹介する来館ツアーを開催します。案内後には、山中漆器でいただく抹茶とお茶菓子をお楽しみいただけます。
 文化・景色・お茶―三つの魅力を通して、冬の加賀依緑園をゆったりと味わっていただける体験型企画。ぜひお楽しみください。

<イベント概要>
イベント名:加賀依緑園を巡る旅(スタッフ案内+抹茶セット)
開催日:2026年1月16日(金)・18日(日)・23日(金)
開催時間:15:00~
所要時間:案内 約30分
参加費:2,000円(税込)
参加方法:当日参加可

※抹茶は案内終了後にご提供(案内時間には含まれません)
※案内・入館料・抹茶・お茶菓子代込み
※15:00までに参加費のお支払いをお済ませのうえ、館内ラウンジにてお待ちください。







・歴史と自然が織りなす、加賀・山中温泉の新たな文化観光拠点「加賀依緑園」

 石川県加賀市・山中温泉の中心に位置する「加賀依緑園」は、明治時代に建てられた歴史的建築を活用し、2024年4月に文化観光施設として開館しました。かつては老舗旅館「よしのや」の別邸として昭和天皇や吉田茂元首相などの賓客を迎え、歴史的会談の舞台にもなった由緒ある建物です。
 2021年より大規模な修復工事が行われ、伝統的な和風建築の意匠を活かしつつ、現代の文化観光拠点として生まれ変わりました。館内では、金唐革紙や井波彫刻をはじめとする日本の伝統技術を紹介する展示や、昭和天皇が使用された食器など貴重な史料を公開。さらに、地元作家による工芸品の販売も行っており、伝統と現代の美が交差する空間となっています。
 また、庭園や茶室、抹茶と和菓子が楽しめるラウンジなど、心を癒す和の空間も充実。北陸新幹線敦賀延伸によりアクセスも向上し、加賀・山中温泉エリアの新たな観光拠点として注目を集めています。

加賀依緑園

■施設のみどころ

館内外には、歴史と文化を体感できる見どころが多数点在しています。
- ラウンジ:昭和天皇や文人の宿泊記録、ゆかりの品々を展示
- 庭園:遠州流の美意識を継承した回遊式庭園(監修:烏賀陽百合氏)
- 展示室:金唐革紙の歴史と技術を紹介
- 菊の間・桐の間:金唐革紙を用いた格式ある近代和洋建築
- 御殿(御幸の間):井波彫刻や象嵌装飾が施された格式高い空間
- 花月の棟:川端康成ら文豪が執筆に滞在した記録が残る棟(現存一部)
- 唐船の棟・茶室:茶室「又隠」写しの空間と、ギャラリー「縁煌」による工芸展示販売


展示室:幻の壁紙と呼ばれる金唐革紙

御殿(御幸の間)

■施設情報

施設名:加賀依緑園
所在地:石川県加賀市山中温泉南町ロ87-1
電話番号:0761-71-2683
開催時間:10:00~18:00
定休日:木曜日(年末年始も通常通り営業。2026年1月1日は開館)
入場料:一般600円、団体(20名様以上)490円 ※展示会DM1枚持参で1名様入館料無料
駐車場:山中温泉菊の湯駐車場、またはこおろぎ橋駐車広場
加賀依緑園公式サイト:https://kagairyokuen.jp/
加賀依緑園Instagram:https://www.instagram.com/kaga_iryokuen


・運営会社 株式会社リナシェンテの事業展開について

 株式会社リナシェンテは、「金沢まいもん寿司」を運営する株式会社エムアンドケイのグループ会社として、地域に根ざしたまちづくり事業を展開しています。公共施設の管理・運営やイベントプロデュースを通じて、地域社会の発展に寄与しています。理念に掲げる「ウェルビーイング経営」を基に、地域の歴史と文化を重視した観光拠点の開発にも取り組んでいます。
 運営施設には、石川県能美市の「ウェルネスハウスSARAI」、福岡県嘉麻市の「カホアルペ」、石川県加賀市の「加賀依緑園」、石川県金沢市の「La RINA」、石川県小松市の「YADO SEN-仙-KOMATSU」(※)、長野県白馬村の「信州白馬八方温泉 しろうま荘」があり、これらの施設を通じて地域文化の発信や、訪れる人々に多様な体験機会を提供しています。
 また、物販・EC事業では、ECショップ「NOIE.」を運営し、地域特産品を活用した商品企画・開発・販売や、ふるさと納税商品を展開し、地域経済の活性化を図っています。私たちは、地域活性化や文化振興に貢献し、地域社会と共に成長することを目指しています。

※「YADO SEN-仙-KOMATSU」は、当社をはじめ、株式会社 浦建築研究所(本社:石川県金沢市本多町3-11-1、代表取締役:浦 淳)、松浦建設株式会社(本社:石川県能美市湯谷町ニ48-1、代表取締役:松浦 弥)の3社が連携し、小松市より「行政財産使用許可」を受けて行っております。
株式会社リナシェンテ
代表者名:東海林 寿典
本社所在地:石川県金沢市八日市3-604
業種:まちづくり事業、物販・EC事業
設立:2015年10月
URL:https://www.rina-m.co.jp/


【本件に関するお問い合わせ先】
ASMEDIA株式会社
担当:長坂紅翠香
電話番号:050-3204-0372
Eメール:info@asmedia-japan.com

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