本イベントレポートでは、「MICEテクノロジーショーケース」内で実施されたローンチイベントの様子と、ショーケース&パネルディスカッションの様子をお届けいたします。
ローンチイベントでは、現場システムのツアー及びデモンストレーションを行いました。ショーケース&パネルディスカッションでは、LEDウォールを活用したショーケース開催後、 「サスティナブルな発想でMICEの未来を描く」をテーマとしたMICE関係者とのパネルディスカッションを実施いたしました。
イベント開催概要
■日時 :2022年9月27日(火)
■会場 :ヒルトン東京 (〒106-0023 東京都新宿区西新宿6-6-2)
■実施内容:
・ローンチイベント
現場システムのツアー及び、LEDウォール・バーチャルプロダクションスタジオのデモンストレーションを実施。
・ショーケース&パネルディスカッション
LEDウォールのショーケース後、「サスティナブルな発想でMICEの未来を描く」をテーマとしたパネルディスカッションを実施。
■パネルディスカッション登壇者
・Jimmy Heil氏(Managing Consultant、Vega Global)
・Joris Vanzieleghem氏(Director of Brand Performance、Hilton)
・Geraint Holt氏(Owner、The J Team Co. Ltd.)
・藤巻 シャノン氏(人事業務部、クラスター人材開発マネージャー、ヒルトン東京)
・西崎 龍一朗氏(サステナブルイベントネットワーク、株式会社ジャパングレーライン)
<ローンチイベント>
ローンチイベントでは、バルコ製LEDウォールシステムと、ベガグローバルが運営するバーチャルプロダクションスタジオのデモンストレーションを実施しました。
国内ホテル最大級となるバルコ製LEDウォールシステムは、ビジネス関連のイベントや会議、プレゼンなど様々な用途・シチュエーションに合わせて多様な表示レイアウトの要望に対応可能です。また持ち込みデータ含め、制作チームによるコンテンツ制作いたします。また、昨今話題化しているゲームエンジンで作成されたCG背景を適用させることも可能です。ベガグローバルの経営コンサルタントを務めるJimmy Heil氏は、「MICEを始め、多くの方々に様々な用途でご利用いただきたいです」と述べました。国内ホテル最大級となるバルコ製LEDウォールシステムに可能性を感じた参加者からは続々と質問があがりました。
また、同施設内に設置されたベガグローバルが運営するバーチャルプロダクションスタジオである、通称ベガスタジオのデモンストレーションも実施。最先端ゲームエンジンソフトウェアとシネマグレードビデオハードウェアを使用し、VR、XR、空間オーディオの専門機能を組み合わせることで、ハイクオリティな動画コンテンツを制作可能としました。ベガグローバルの技術スタッフがスタジオに常駐しているため、最新技術によるコンテンツ制作をいつでも利用することが可能です。スタジオの床にはトラッキングセンサーが散りばめられており、カメラのセンサーと連動し、背景を変更することが可能です。また、同スタジオでグリーンスクリーンを背景に撮影されたデータはLEDウォールシステムと連動しています。ライブ放映も可能であるため、バーチャル背景でのプレゼンや会議、バンドの演奏などにも使用いただけます。
<ショーケース&パネルディスカッション>
午後のショーケース&パネルディスカッションは、ヒルトン東京のブランドパフォーマンスディレクターJoris Vanzieleghem氏をモデレーターに迎え、ベガグローバル 経営コンサルタントのJimmy Heil氏、The J TeamのオーナーGeraint Holt氏、ヒルトン東京 人事業務部 藤巻 シャノン氏、イベント産業全体を持続可能にするための「サステナブルイベントネットワーク(SEN)」発起人である西崎 龍一朗氏が参加しました。
パネルディスカッションは「サスティナブルな発想でMICEの未来を描く」をテーマに、「MICEの未来」、「イベントテクノロジー」、「サスティナビリティ」の3つを主な議題として繰り広げられました。
まず現在のテクノロジーでのトレンドについて、LEDウォールやプロジェクションマッピングなどによるカーボンニュートラルへの取り組みを紹介。ベガグローバル Jimmy Heil氏は今回の取り組みについて、約一年前からヒルトンと共に計画していたと語りました。
次に、オンライン・オフラインを兼ね備えたハイブリッド型のイベントについて、 Jimmy Heil氏は「無料会議システムが台頭したが、人間はインタラクションがやはり大切であるため、今後対面でのイベント実施の流れは戻ってくる」と述べました。次にお客様からのリクエストの変化について、藤巻 シャノン氏は「サスティナビリティを取り入れたイベント手法は今後お客様から求められるだけでなく、必須になっていくと考える」と、 「地球というおもてなしの心」をビジョンに掲げ、社員教育が徹底したヒルトンでの取り組みを交え見解を示しました。またGeraint Holt氏はそのような変化に対し、「お客様の中にある理念やポリシーを踏まえ、現実的に実施可能な案の中からソリューションを見つけ出す必要がある」と、今後の企業のサスティナビリティの取り組み方について述べています。
最後に、今後のサスティナビリティへの取り組み方に関して、 Geraint Holt氏は、「業界として横の繋がりを大事にすべきである。共通の目標に向け、ノウハウなどは共有し、一つにまとめていくべきだ。」と語り、ヒルトン東京 Joris Vanzieleghem氏も、「マンパワーだけでなく、日本の”おもてなし” 精神を業界でのサスティナビリティに繋げていくがある」と同意しました。
5名によるパネルディスカッションは今回のヒルトン東京×ベガグローバルの取り組みについて有意性を示す内容となり、LEDウォールやバーチャルスタジオを活用したサスティナブルな今後のビジネス・会議形態について、未来を見据えた展望についての議論の場となりました。
LEDビデオウォールに関して
今回ヒルトン東京に導入されたLEDビデオウォールの画面サイズは約横15m x 縦3m、表示解像度は横6,720 x 縦1,215ピクセルを誇り、国内ホテルにおいては最大級のLEDビデオウォールとなっている。LEDはバルコ製IEXシリーズの2.5mmピッチLEDが採用され、画面左右は湾曲になっているのが特長で、来場者により没入型の視聴体験を届ける。
このビデオウォール全体をコントロールするシステムとして、バルコ製のS3-4Kビデオウォールプロセッサーも併せて採用されており、様々なMICEに関するイベントや会議、プレゼンテーションにおける多様な表示レイアウトの要望に答えることができる仕様となっている。
バーチャルプロダクションスタジオに関して
バーチャルプロダクションスタジオは最先端ゲームエンジンソフトウェアとシネマグレードビデオハードウェアを使用し、VR、XR、空間オーディオの専門機能を組み合わせることで、クライアントが高品質なコンテンツを作成できるようにしています。ベガグローバルの技術スタッフがスタジオに常駐しているため、最新技術によるコンテンツ制作をいつでも、手ぶらで利用できる新発想のサービスです。
特殊な空間音響(最新のオーディオ)、ビデオ(テレビレベルの編集、録音、ポストプロダクション)を活用した最新技術をご覧いただけます。
ヒルトン東京について
ヒルトン東京は、世界展開を続けるホテルチェーン、ヒルトン・ホテルズ&リゾーツのホテルの一つとして1963年6月20日に永田町にオープン。東京オリンピックの前年、日本で初めての外資系ホテルとして誕生しました。1984年9月1日に現在の新宿副都心に移転、新宿副都心の一角、都庁にほど近く、隣に新宿中央公園という恵まれた環境にあり、充実した施設と、“ヒルトンスタンダード”といわれる高水準のサービスを誇るファーストクラスのホテルです。8階より38階までが客室となり、スイートを含む全830室の客室は、国際的ながらも日本の情緒をインテリアに取り入れ、全室有線/無線インターネットアクセスが完備されています。また、館内には、日本料理「十二颯」、中国料理「王朝」、「メトロポリタングリル」、バー&ラウンジZATTAを擁するダイニングフロアTSUNOHAZU、「マーブルラウンジ」、英国風「セント・ジョージ バー」を含む6つのレストラン&バーを備えています。その他、正餐600名、立食900名まで収容可能な大宴会場と小中宴会・会議室計21室、ウェディング・チャペル、室内プール、ジム、サウナ、屋外テニスコートなどを完備したフィットネスセンター、並びに地下駐車場など、多目的ホテルとして十分な機能を備えています。ヒルトン東京に関する詳細はhiltontokyo.jpをご覧ください。
ベガグローバルについて
Vega Globalの一員であるVega Japanは、AV over IPソリューション、LEDテクノロジー、IPTVシステム、デジタルオーディオ、バーチャルプロダクションスタジオなど、最先端のAV/ITシステムの国内展開において長年の経験を持ち、市場において先頭を走り続けています。世界30か所以上に事務所を展開し、多言語対応約スタッフ600人が在籍しています。また、2021年に電気通信事業者として登録されたため、大規模工事の自社施工での請負が可能になりました。
バルコについて
バルコは1934年にベルギーで創業(日本法人であるバルコ株式会社は1995年設立)しました。その歴史はラジオの製造から始まり、現在ではディスプレイ技術、プロジェクション技術、コラボレーション技術を核に、主にエンターテイメント、ヘルスケア、エンタープライズ向けに可視化ソリューションを開発、設計しているグローバルなテクノロジー企業です。現在では90か国以上に販売拠点を持ち、2020年の連結総売上げは770Mユーロを超え、従業員約3,300名、430を超える特許を取得しています。