カゴメと鉾田市との共創の施策により市民の野菜摂取の改善を確認

更新日: 2025年12月04日 /提供:カゴメ

~第84回日本公衆衛生学会総会で発表しました~

カゴメ株式会社(代表取締役社長:山口聡、本社:愛知県名古屋市)と「日本で一番やさいをつくる街」(※)である茨城県鉾田市は、「野菜をきっかけとしたふるさと意識醸成事業 ~野菜つくってっけど、食ってっか?~」事業を共創で推進しております。本事業はカゴメと鉾田市の共通の強みである「野菜」をキーワードに、地域課題の解決と市民の野菜摂取量の向上の双方を目指した「野菜をきっかけにしたまちづくり」事業であり、市内で複数の施策を進めてきました。そして、主に健康増進課と進める取組みの中で、市民の野菜摂取が改善しつつあることを明らかにしました。なお、本結果は、第84回日本公衆衛生学会総会において、10月30日(木)に発表致しました。今後も、カゴメと鉾田市は、共創での取組を推進してまいります。
【本発表の背景と目的】
茨城県鉾田市は、県の南東部に位置し、人口は約46,000人、第一次産業が30%を占め、土地の約半分が畑作を中心とした農地であり10年連続野菜産出額全国一位を誇る「日本一野菜を作る街」(※)です。
2022年春に、鉾田市健康増進課で実施する特定保健指導の会話のきっかけづくりとして、かねてより連携していたカゴメが開発した非侵襲皮膚カロテノイド測定器「ベジチェック(R)」を使用したところ、指導対象者の野菜摂取レベルが低い傾向にあることに気がつきました。そこで、秋の健診時からは、全ての健診受診者を対象に任意測定を実施したところ、やはり、メタボリックシンドローム(メタボ)の方の野菜摂取レベルの平均値は、非該当者の平均値と比較して低いことが明らかになりました。
そこで「日本で一番野菜をつくる街」が、野菜摂取をきっかけに、食生活を見直し健康意識の向上を促して「日本で一番健康な街」になることを目指し、企業のナレッジを活用し、市民の野菜摂取機会増につながる情報提供や野菜との接点形成を増やすための施策を、行政が主催する健診やイベントなどの現場で、企業のナレッジを活用した官民連携で実施することになりました。
※データは「令和5年市町村別農業算出額(推計)」(農林水産省)による
【具体的な施策】
2022年以降、ベジチェック(R)の健診での任意測定やそれに基づく指導、野菜に関するレシピコンテストやレシピ集の作成、ベジチェックの常設拠点の設定、市内イベントでの野菜摂取レベル測定会など様々な施策を実施してまいりました。

健診会場での「ベジチェック(R)」の任意測定

鉾田市役所での「ベジチェック(R)」常設


市内イベントでの野菜摂取レベル測定会

市内イベントでの野菜摂取レベル測定会

コンテスト・レシピ集作成等

【結果】
健康診断の測定結果や市のイベントでの参加者の測定結果から、メタボの方の野菜摂取レベルの平均値が、非該当の方の平均値と比較して低いことの再現性が認められると共に、R5年と比較してR6年の測定者では野菜摂取の改善が認められました。






【結論】
日本で一番野菜をつくっている鉾田市においても、市民の野菜摂取レベルの数値が高いわけではなく、野菜摂取意識や行動に課題があることが分かりました。
そこで、鉾田市とカゴメとが官民連携として、互いの強みを生かし、試行錯誤しながら議論と施策を重ね、本発表における市民の野菜摂取レベルに関して、その変化や、メタボリックシンドロームとの関連性について、今後の共創での活動をより良いものにするための示唆を得るに至りました。
今後も、両者の共創により、データを基に新しいことに挑戦しながら、野菜摂取を促す活動を推進してまいります。
<用語説明>
ベジチェック(R)
自身の推定野菜摂取量を約30秒で表示する機器です。センサーに手のひらを当てるだけで結果がわかります。測定の簡便さが特徴で、他のサービスと組み合わせることで、より行動変容を促すことが期待できます。
※ベジチェック(R)は医療機器ではありません。表示値はあくまでも目安となります。






bnr_article_ai-ocr_faxshori_2.png

注目のキーワード

すべてのキーワード

業界

トピックス

地域