福井県坂井市、雇用創出へ「タイミー」と“握手”

更新日: 2025年05月23日 /提供:坂井市役所

スキマバイトアプリで急成長企業と県内初の包括連携協定~池田市長「新しい働き方を市民に提案できる」~


「タイミー」との連携協定を結び、笑顔を見せる池田・坂井市長(右の写真の右側)。左の写真は、締結式にビデオメッセージを寄せた「タイミー」社の小川代表取締役=5月23日、坂井市役所

 福井県坂井市は「働きたい時間」と「働いてほしい時間」を結び付けるアプリの利用ワーカーが1,000万人を超えた株式会社「タイミー」(本社・東京都港区)と5月23日に、「人材確保、雇用創出に関する包括連携協定」を結んだ。同社は地方創生を念頭に、全国の地方自治体との連携に前向きで、すでに21道府県39自治体と締結しているが、40番目となる坂井市は、福井県では初めての協定締結。池田禎孝は「働き手の高齢化や人手不足が深刻化する中、タイミー社との連携は「市民にも多様な働き方を提案できるほか、市内の団体、事業所の人材確保にもつながる」と話し、市内の雇用創出などに幅広いメリットがあると強調した。





タイミー社   全国では40自治体と協定

 株式会社タイミーは2017年に、学生起業家だった小川嶺(りょう)現代表取締役が設立。「好きな時間で働きたい」ワーカーと「働いてほしい時間」の企業をマッチングさせるアプリで急成長。一般的に、バイトや雇用に必要な面談や履歴書提出を一気に省き、給与も即日でもらえるシステムが好評を呼び、導入事業者数は15万9,000社(2025年2月調査)、利用ワーカー数も1,000万人(2024年12月時点)と大幅に増えている。社では「『はたらく』を通じて人生の可能性を広げるインフラをつくる」を企業ミッションに掲げている。同社によると、アプリ導入業者は、小売りや物流、飲食が多かったが、最近では介護関係やホテル業なども増えている。一方で、利用ワーカーは、最近は60代の年齢層も増えているという。
 この日の協定締結式は、坂井市役所で行われ、市側から市長や副市長ら3人、タイミー社側は葛西伸也・地方創生グループマネージャーら4人が出席、双方が協定書を確認した。池田市長はあいさつの中で、タイミー社と県内でトップを切って連携協定にこぎつけたことについて「市民も市としても大変うれしい」と述べ、「スポットワークや隙間時間の利用など多様な働き方が実現できる」と市内事業所や企業の雇用確保につながることを期待した。また小川代表取締役は、ビデオメッセージで画面に登場。「福井県とはこれまで連携があまりできていなかったが、池田市長から熱いお声かけをいただいた。東京一極集中ではなく、地方が活性化しなければ日本は良くならないと思う」と坂井市との協定をきっかけとし、福井県全体の雇用対策への貢献に意欲を見せた。
 坂井市と結んだ協定では、坂井市内の事業者人材確保および雇用創出など5項目の連携を挙げている。また協定を締結したことで、▽市内事業者向けのセミナー開催を通じた「スポットワーク」という新しい選択肢の提案▽子育て世代をはじめとするさまざまな世代に向けた、好きな場所・好きな時間で働ける「スポットワーク」の利便性を活かした市内の潜在労働力の喚起…を活動として挙げている。今後の福井県内でのワーカー数などの目標について、「(伸び率が)全国平均より上回るようにしたい」(葛西マネージャー)と話していた。

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