兵庫県川西市の加茂地区は、県内有数の早生桃の産地です。5月中旬には多くの生産農家で、直径3センチほどの大きさに育った実の一つひとつに袋を掛ける、桃の「袋かけ」の作業に入っています。収穫は6月中旬~下旬の予定です。

桃の袋かけ作業の様子
川西市特産である早生桃の実が、日焼けで赤黒くなるのを防ぎ、害虫から守るために行う「袋かけ」。
伸びた枝に20~30個つく実を間引き(摘果)して、形が良く、育ちのいい実を残します。
残った実のひとつひとつに白い袋(紙製で縦16センチ、横13センチほど)を被せていく袋かけは、ちょうど今が最盛期で、美味しくきれいな桃を出荷するため、生産農家で作業を続けています。
加茂3丁目の畑で「日川白鳳(ひかわはくほう)」や「はなよめ」を育てている農家の大田雅之さん(おおた まさゆき、65歳)は約10アールの敷地で桃の木を約50本栽培しています。
約3,000枚にわたる袋かけの作業は5月いっぱいまで続き、6月中旬~下旬に収穫を予定。
収穫期にはにぎりこぶし大の実に育つといいます。
大田さんは「実は順調に成長しています。これからの成長は、天気によって大きく左右されるため、適度に晴れ、雨も降るいい塩梅の気候が続けば、大きくておいしい桃に育ちます。皆さんにお届けするのが楽しみです」などと話しています。

桃の実

桃の袋かけ
川西特産の桃 市内加茂地区などでは約40戸の農家が約4ヘクタールの畑で早生品種の「日川白鳳」などを中心に栽培し、京阪神地域を中心に年間約60トンを出荷しています。