東京都主催、NPO法人ETIC.(エティック、東京都渋谷区)が事務局を担う「TOKYO STARTUP GATEWAY(トーキョー・スタートアップ・ゲートウェイ、以下TSG)」は、5月13日からエントリー受付を開始します。
今年で12期目を迎える本コンテストは、起業をめざす15歳から39歳までの個人が、400文字のアイデアでエントリーが可能なスタートアップビジネスコンテストです。昨年は過去最高の3,317人が応募しました。これまでの総応募数は16,303人の国内最大級のコンテストです。
5月13日(火)から7月6日(日)がエントリーの受付期間で、その後、4ヶ月間のブラッシュアップ期間を経てファイナリストが選出されます。最優秀賞と優秀賞にはそれぞれ300万円、150万円の賞金が提供されるほか、都内での法人設立時には100万円の活動資金が提供されます。さらに、コンテストの過程では、先輩起業家等のメンターやサポーターをはじめ、これまで約2,000名の起業家を輩出したETIC.による実践的な創業支援メニューが提供されます。

TOKYO STARTUP GATEWAY 公式WEBサイト https://tsg.metro.tokyo.lg.jp/
TOKYO STARTUP GATEWAYとは
テクノロジーから、モノづくり、ソーシャルイノベーション、リアルビジネス、グローバルを見据えた起業など、分野を越えて、「東京」から世界を変える若き起業家を輩出するスタートアップビジネスコンテストです。また、同じ志をもつ”起業同期”と出会うことができるコミュニティでもあります。
今年のスローガンは「LAST ONE DREAMING - その夢を、信じ抜け。」
スタートアップエコシステム創出のため起業の裾野拡大をめざす東京都
東京都は、「挑戦者が生まれ、世界から集まり、挑戦者を応援する東京へ」をスローガンに掲げ、新たなスタートアップ戦略「Global Innovation with STARTUPS」を2023年に策定し、取り組みを進めています。スタートアップ・エコシステムの都市比較では、東京は2024年、世界10位にランクインしました(Global Startup Ecosystem Ranking)。現在、世界中で国や都市を挙げ、社会課題を解決するスタートアップのエコシステムが創られています。一方で、日本のスタートアップ数は米国と120倍の差、アジアランキングも4位に落ち、成長スピードの差は拡大しています(2022年時点)。また18歳を対象にした「国や社会に対する意識(6カ国調査)」では、「自分の行動で社会を変えられると思う」という項目で、日本は最下位の45.8%でした(2024年日本財団)。若者の変革への意欲や、それを応援する社会機運にも大きな課題がみられます。そこで本事業では、起業の裾野拡大を目指し、2035年までに東京都のスタートアップ・エコシステムランキングを世界3位、都内開業率を12%(2023年設立登記ベース6.9%)まで伸ばすための政策のひとつとして位置付けています(2050東京戦略10スタートアップ)。
自分らしい起業へのアプローチをしたい方にどのような支援ができるか
NPO法人ETIC.は、1993年の活動開始から「こんなことをやってみたい」という個人の挑戦を応援し、社会起業家を生み出してきました。起業の裾野を拡大したいという東京都と同じ志で、本事業の発足時から事務局を12期担っています。応募者数は年々増え、2024年は過去最高の3,317人。これまでの総応募数は16,303人で、150名以上の起業家が生まれています。一方で、コンテストの選考は狭き門で、昨年の二次選考通過者は応募者全体の1%、決勝大会出場は0.3%となりました。また、毎年寄せられる応募者の生の声から、事務局として、本当に起業の裾野拡大ができているのか、起業に向けた十分な機会提供ができていないのではないかと議論を重ねてきました。見えてきた主な課題は次の3つです。
- 応募者が増えるほど不通過者も増える構造
通過・不通過に関わらず次に進む機会を提供したい
- 1年に1度だけしか挑戦できないコンテストの限界
コンテスト応募のタイミングが合わなかった方にも1年間を通じて機会を提供したい
- コンテスト以外の方法で起業をめざす方への支援
コンテストに参加しにくい方にも気軽に参加できる場を提供したい
2024年度のべ約1,000名が参加。起業同期と切磋琢磨する「起業コミュニティ」
このような課題から、2024年のコンテスト期間中にはオンラインコミュニティを試験運用し、全国の高校生から30代までの250名以上が参加しました。2025年1月から3月には、テーマ別のコミュニティを設け「TSGビジネススクール&コミュニティ」を本格始動しました。テーマは、U18(高校生)、U22(学生世代)、WOMEN(女性限定)、Social Innovation(社会課題解決)、GLOBAL(グローバル展開)の5つで、のべ700人以上が参加しました。現地での参加型イベントとオンラインを併用して「起業同期」同士の学び合いを深め、高め合い、応援し合う、競争型のコンテストやスクールとは全く異なるコミュニティとなりました。このコミュニティは今年度も長期運用します。
https://www.youtube.com/watch?v=132UzVSfJWc
TOKYO STARTUP GATEWAY2024 FINAL ダイジェスト動画
TOKYO STARTUP GATEWAYの特徴
- 400字でエントリーOK
最初から確実なプランは必要ありません。まずはあなたの情熱を思い切りぶつけてください。
- 参加者同士のコミュニティ
同じタイミングで起業を志し、困難を共にした「起業同期」との切磋琢磨・相互支援のコミュニティはかけがえのない財産に。
- リソース獲得の機会
創業メンバー、最初の顧客、メディア、エンジェル投資家など、創業期を支えてくれる重要なリソースとの出会いの場を提供。
- OB・OG、メンターとのつながり
起業の一歩先を歩むOBOGや各分野のプロフェッショナルとのつながりは、アイデアブラッシュアップやアクションを加速させる重要な機会に。
- アクセラレーションプログラム
セミファイナリストに選出された30名には、アクセラレーションプログラムが提供されます。
- 創業資金・支援メニュー
サポーター各社から支援メニューが提供され、さらに翌々年度までの都内での法人設立時に、都から活動資金100万円が提供されます。
- 賞金
最優秀者(1名)に300万円、優秀者(2名)に150万円、ファイナリスト賞(7名)に30万円の賞金が提供されます。
募集要項
応募資格
(1)15歳から39歳までの起業を目指すアイデア・プラン段階の個人
※2025年4月1日現在で15歳以上、40歳未満の方
(2)2027年度末までに都内で起業を目指す方
※すでに法人登記済のアイデアは対象外となりますが、法人登記前のアイデアであれば、プロジェクトベースやテストマーケティング等でサービス提供を開始している方(個人事業主を含む)も応募可能です。
※都内で起業する可能性のある方であれば、都外にお住まいの方も応募いただけます。
(3)プログラム通過者同士で切磋琢磨して、お互いを高め合っていく意思のある方

昨年最優秀賞を受賞した今井善太郎さん
スケジュール
- 5月13日(火) エントリー開始
- 7月6日(日) 23時59分 エントリー〆切
- 8月3日(日) STARTING DAY
- 9月中旬 FIRST STAGE GATHERING
- 10月下旬 プレゼン選考会
- 11月下旬 決勝大会
※二次選考通過者には、限定アクセラレーションプログラムが提供されます。(2025年10月~2026年3月)
主催 東京都
TOKYO STARTUP GATEWAY2025 WEBサイト https://tsg.metro.tokyo.lg.jp/
運営事務局 NPO法人ETIC.
Move Forward. ETIC.
行動を起こす人に伴走し、つなぎ、ともに「あたらしい社会」をつくる。
1993年創業、2000年にNPO法人化、2017年に認定NPO法人取得。起業家育成、企業や自治体などの異なるセクター間の共創コーディネート、コーディネーター育成に取り組んでいます。手がけてきた実践型インターンシップや起業支援プログラムに約14,000名が参加し、約2,000名が起業しました。
2021年には「一人ひとりの起業家精神が発揮され、共創が生まれる組織」を目指し、ピラミッド型から自律分散型の組織体制(ティール組織)へと転換。そのため、一般的な組織のような代表者は置いていません。https://etic.or.jp/