
(C)?Suguru Saito for Wings for Life World Run
小林陵侑(スキージャンプ) / 鬼塚雅(スノーボード スロープスタイル / ビッグエア) / 草木ひなの(スケートボード) / 上田瑠偉(マウンテンランニング) /Yu-ri(フリースタイルサッカー) / aMSa(eスポーツアスリート) / 猪狩ともか(仮面女子 / 車いすアイドル) / 渋谷真子(車いすYouTuber) / 赤星憲広(元阪神タイガース) / ちぃたん☆(コツメカワウソの妖精)
ウィングス・フォー・ライフ財団が主催する世界最大のチャリティーラン・イベント「Wings for Life World Run(ウィングス・フォー・ライフ・ワールドラン)」が、5月4日(日)午後8時(日本時間)に世界同時スタートしました。
日本でも東京・大宮・福岡・広島をはじめ各地でランナーが集い、脊髄損傷治療研究のために走りました。レッドブル・ジャパン株式会社は、財団設立の2004年から本大会を継続してサポートしています。
開催12回目となる今年は、170カ国から191国籍の 計310,719人が参加しました。
男子では、キャッチャーカーを最後まで振り切り、71.67 kmを走破した福田穣さんが自身3度目の世界チャンピオンに輝きました。女子では、ドイツのエスター・ファイファー(Esther Pfeiffer)さんが59.03 kmを走り抜き、見事に世界チャンピオンの座を獲得しました。

(C)?Suguru Saito for Wings for Life World Run
「Wings for Life World Run」は、脊髄損傷の治療法発見のための資金助成を目的としたチャリティーランイベントです。毎年5月に世界各地で同じ時刻にスタートし、参加費はすべて脊髄損傷の治療研究のために寄付されます。
今年は、過去最高となる860万ユーロ(約14億円)の寄付金が集まりました。累計寄付額は6,053万ユーロ(約99億円)に達しています。これらの資金はすべて、脊髄損傷治療法の研究に充てられます。
本イベントの特徴は、世界中のランナーが一斉に走り出すだけでなく、ゴールが存在しない点にあります。スタートから30分後に「キャッチャーカー」と呼ばれる追跡車(アプリランイベントではアプリ内のバーチャルキャッチャーカー)が走り出し、徐々にスピードを上げながらランナーを追いかけます。キャッチャーカーに追い抜かれた時点で、そのランナーのレースは終了です。
東京会場には、日本公式アンバサダーとして、脊髄損傷により車いすでアイドル活動する仮面女子の猪狩ともかさん、車いすYouTuberの渋谷真子さん、脊髄損傷を経験している元プロ野球選手で野球解説者の赤星憲広さん、コツメカワウソの妖精ちぃたん☆が登場。
そして、レッドブル・アスリートとして、スキージャンプの小林陵侑、スノーボードの鬼塚雅、スケートボードの草木ひなの、山岳ランナーの上田瑠偉、フリースタイルサッカーのYu-ri、eスポーツアスリートのaMSaが参加し、会場を大いに盛り上げました。

写真左からaMSa(eスポーツアスリート)、草木ひなの(スケートボード)、Yu-ri(フリースタイルサッカー)、上田瑠偉(マウンテンランニング)、鬼塚雅(スノーボード)、小林陵侑(スキージャンプ)(C)?Suguru Saito for Wings for Life World Run
Wings for Life World Run 2025 東京会場イベントレポート
当日の会場にはアップテンポな音楽が鳴り響き、個性豊かな仮装やフェイスペイントを施したランナーたちが夕方から続々と集結しました。カウントダウンが始まり、参加者全員で声を合わせてゼロを叫ぶと、20時ちょうどにレースがスタート。ランナーたちは沿道の声援に手を振りながら軽快に走り出しました。しかしスタートから約1時間が経過すると、キャッチャーカーに追いつかれてフィニッシュするランナーが続出。猪狩ともかさんや渋谷真子さんも車いすで力走を見せ、笑顔でレースを終えました。
参加人数は徐々に減り、イベント開始から約3時間、走行距離が男女ともに50 kmを超える頃には、世界中に残ったのは参加者310,719人のうち963人。今大会のわずか0.3%にあたる精鋭ランナーたちです。彼らは世界記録更新を目指して世界各地のコースを走り続けました。
今大会では、福岡会場の福田穣さんが71.67kmを走破し、世界記録を更新して自身3度目の世界チャンピオンおよび国内男子1位に輝きました。女子では、ドイツ・ミュンヘン会場のエスター・ファイファー(Esther Pfeiffer)さんが59.03kmを走り切り優勝。また、東京会場に初参加した 屋代沙由未さんが44.04kmを記録し、国内女子1位となりました。
「Wings for Life World Run」において記録更新は大きな目標ですが、何より重要なのは“走れない誰か”のために一人でも多くのランナーが参加することです。このチャリティーランは、脊髄損傷の治療研究を前進させるかけがえのない機会となっています。
来年開催の「Wings for Life World Run」は、2025年11月5日からエントリー開始予定です。さらなる参加者数記録の更新を目指し、皆さまのご参加を心よりお待ちしております。

猪狩ともかさん、ちぃたん☆、渋谷真子さん (C)?Suguru Saito for Wings for Life World Run

赤星憲広さん (C)?Suguru Saito for Wings for Life World Run
参加者コメント
福田穣さん(世界男子1位 / 福岡会場 / 71.67 km)「今年もまた絶対に勝ちたいと思ってたので、本当に勝てて嬉しいです!」
屋代沙由未さん(国内女子1位 / 東京会場 / 44.04km)
「今回、知人に勧められて初めて参加しました。私は医師として働いていますが、医療現場だけでは解決できないこともあります。このイベントが脊髄損傷の治療研究につながると思うと、それが大きな走るモチベーションになりました」
赤星憲広さん(日本公式アンバサダー / 元プロ野球選手 / 野球解説者)
「参加者の皆さんから寄せられた寄付金が脊髄損傷の治療研究に充てられるのは、本当に素晴らしいことだと思います。私自身も脊髄損傷がきっかけで野球を引退したこともあり、現在は車いすの寄贈活動に取り組んでいます。今後、研究がさらに進み、より多くの人々の希望につながることを期待しています」
猪狩ともかさん(日本公式アンバサダー / 仮面女子 / 車いすアイドル)
「今回で2回目の参加ですが、前回よりもさらに楽しく走ることができました。チャリティイベントはかしこまった雰囲気になりがちですが、「Wings for Life World Run」は誰でも気軽に参加できて、とにかく楽しい。本当に素敵なイベントだと思います」
渋谷真子さん(日本公式アンバサダー / 車いすYouTuber)
「車いすの方を含め、年々参加者が増えているのがとても嬉しいです。今年は私自身も4.73 kmを走り、自己ベストを更新できました。車いすで参加できるランニングイベントはまだ多くないので、「Wings for Life World Run」のような場があることは本当に意義深いと思います」
鬼塚雅(レッドブル・アスリート / スノーボード)
「今回、14kmを走りきることができました。脊髄損傷の治療法研究のために走ることができたことで、自分自身のためだけでなく、みんなのために“走ることの楽しさ”を実感することができました。参加者の皆さんが楽しそうに、そして一生懸命に走る姿を追いながら、私自身もとても楽しく走れました」
草木ひなの(レッドブル・アスリート / スケートボード)
「今回は7kmを走ることができ、自分としては良いランになったと感じています。来年は10kmを目指して、さらにチャレンジしたいと思います。このイベントは世界同時スタートということで、世界中の選手たちが同じ時間に走っていることに、とても驚きました。普段は遠い存在のアスリートたちと、今回のように一緒に何かに参加することで、親近感を持つことができて、とても良い経験になりました」
小林陵侑(レッドブル・アスリート / スキージャンプ)
「いや、すごかったっすね。みんなめっちゃ早かったっす。東京の夜を走ることなかったので、すごく涼しくてよかったです」

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Wings for Life World Run 2025 結果速報
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総参加者数:310,719人
参加国数:170カ国
参加国籍数:191
日本国内参加者数:3,676人
東京会場参加者数:700人
募金・寄付金総額:860万ユーロ(約14億円)
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開 催 概 要
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大会名称:
Wings for Life World Run 2025
日 時:
日本時間 2025年5月4日(日)午後8時~
参加費:
3,900円(税込)
※参加費の全額と同額をウィングス・フォー・ライフ財団に寄付します。
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Wings for Life 財団について
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ウィングス・フォー・ライフ財団は非営利の脊髄研究財団で、脊髄損傷の治療法を見つけることを唯一の使命としています。世界中で何百万人もの人々が脊髄損傷を負っており、多くの場合は交通事故や転倒が原因です。2004年以来、世界中で人生を変える研究プロジェクトと臨床試験に資金を提供しており、治療法はまだ見つかっていないものの着実な進展が見られています。