■導入の背景
「うめきたグリーンプレイス」の2階のデイリーニーズに特化した都市型フードコートには、世界的に人気の高い店舗が集結しており、特にランチタイムを中心に大きな混雑が予測されます。
そこで、お客様の満足度を最大化するため、店舗前での待ち時間の短縮を目的とした行動変容を促す仕組みのサービスを導入する運びとなりました。具体的には、ピークタイムを計画的に避けられるよう、フードコートのリアルタイム混雑情報と、混雑予測情報の提供を行います。これにより、店舗が空くタイミングを事前に知ることで、ピークタイムを避けたり、お店が空くまで他の予定をこなしたりと、より自由度の高い行動選択が可能になります。例えば、「並んで待つ」か「混雑が解消するまで別の場所で過ごす」かを、利用者自身が判断できるため、施設をより快適かつ便利にご利用いただけます。
事前に、JR西日本SC開発株式会社とともに実施した実証実験では、ルクア大阪内の飲食店を対象に、近未来混雑予測の配信UIデザインを開発し、その配信実験を行いました。その結果、近未来混雑予測は一貫して高い精度を維持し、予測情報の配信によってピークタイムの平準化・分散を促進できることが確認されました。
■取り組みの詳細
今回は、「うめきたグリーンプレイス」の2階に新たにオープンする、周辺ワーカーや来街者のデイリーニーズに特化した都市型フードコート内に設置したカメラ(VACAN AIS)を活用し、混雑状況データを収集します。収集したデータを活用して、デジタルサイネージやウェブ上でリアルタイムの混雑状況や混雑予測情報を配信します。
また、収集したデータを解析し、2時間先までの混雑状況を10分刻みで予測する機能も提供します。
これにより、AI技術を活用して飲食店の待ち時間を削減し、入店のタイミングが分からずに無駄に時間を過ごしてしまうといった残念な体験を防ぎます。お客様がスムーズに食事及び施設体験を楽しめる環境を整え、待ち時間のストレスを軽減することで、より快適に施設をご利用いただけるようにするとともに、施設の新たな価値創出を目指します。
また、お客様が混雑予測情報を活用して訪れるタイミングを最適化することで、店舗の空席時間を最小限に抑え、席の回転率を最大化することを目指します。これにより、効率的な店舗運営を支援するとともに、より多くのお客様がスムーズに食事と施設の体験を楽しめる環境を実現します。
・サイネージを用いた情報配信

画像:サイネージ画面イメージ
【提供サービス詳細】
・自動混雑検知システム「VACAN AIS」(https://corp.vacan.com/service/vacan-ais)
AIカメラ「AIS」を活用し、店内に設置したカメラの映像をもとに混雑状況を自動で判定します。これにより、導入施設は既存のオペレーションを変更することなく、混雑状況を計測・可視化できます。さらに、検知した情報はWebページやデジタルサイネージなどに配信ができ、目的に応じた多様な活用が可能です。
また、滞在人数や滞在時間の推移を計測・データ化することで、リアルな空間の状況を数値として可視化し、より効果的な改善施策に活用することができます。
■株式会社バカンについて
会社名:株式会社バカン
代表者:河野剛進
所在地:東京都千代田区麹町2-5-1 WeWork 半蔵門 PREX South 3F
設立:2016年6月
URL:https://corp.vacan.com/
バカンは経済産業省が選定する官民による支援プログラムJ-Startup 2019選定企業です。AIを活用してレストラン街やカフェ、トイレ、観光地、避難所、投票所などあらゆる場所の空き状況を検知し、デジタルサイネージやスマートフォンに配信しています。また空き状況可視化だけでなく、混雑の抑制・管理なども行っており、空き/混雑情報を起点としたムダな「待つをなくす」DXサービスを幅広く提供しています。