CCCMKホールディングス株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長兼CEO:高橋誉則)が取り組む共創型プラットフォーム「V みんなのエシカルフードラボ」(https://ethicalfoodlab.tsite.jp/)と明治大学商学部の加藤拓巳専任講師(https://takumi-kato.com/)の共同研究成果がAmerican Marketing Association Winter Academic Conference 2025と11th International Symposium on Affective Science and Engineeringで採択され、発表されました。

エシカル要因を消費者価値に転換するコンセプトの開発・実証
■背景
共創型プラットフォーム「V みんなのエシカルフードラボ」では、Vポイントの購買データや調査結果の分析、各社事例をもとにエシカルな商品の消費者価値の創り方・伝え方の示唆につながる情報を提供し、エシカルフードにおける消費者価値を明らかにしていくことを目的とした「食のサステナビリティフォーラム2024」を2024年7月より開催しています。その中で明治大学商学部の加藤拓巳専任講師とともに、V会員約4,000名を対象にしたアンケート調査を基にした共同研究を実施し、エシカル消費の促進を目的とした「エシカル要因を消費者価値に転換するコンセプトの開発・実証」を行いました。
また本研究内容は2024年10月22日(火)に実施された第2回「食のサステナビリティフォーラム」(https://www.ccc.co.jp/news/2024/20241031_002742.html)にて、食品メーカー、流通、テックなど業種・業界の垣根を超えたステークホルダーの皆さまにもご紹介し、エシカル商品開発における社会的意義と消費者価値を両立するためのコンセプト策定についてディスカッションを実施しました。
■共同研究者
・明治大学商学部 加藤拓巳専任講師
・CCCMKホールディングス株式会社 共創型プラットフォーム「V みんなのエシカルフードラボ」
■本研究を発表した学術会議、シンポジウムについて
・American Marketing Association Winter Academic Conference 2025:
約3万人の会員を擁する世界有数のプロフェッショナル・マーケティング団体であるアメリカ・マーケティング協会(AMA)が主催する学術会議。AMA は世界のトップジャーナルの1つであるJournal of Marketingを発行しています。2025年2月に実施された本カンファレンスでは「自然と人類に貢献するマーケティング」をテーマとして、利益中心のビジネスモデルから、自然環境と顧客価値を両立するマーケティングについての研究発表やディスカッションが実施されました。
Webサイト:https://www.ama.org/events/academic/2025-ama-winter-academic-conference/
・11th International Symposium on Affective Science and Engineering:
日本感性工学会が主催する感性工学の方法論を用いた先端科学技術、製造、生産、デザイン分野における最新のナレッジを共有する国際シンポジウム。当該シンポジウムの主な目的は、学術関係者、実務家(エンジニアやマーケター)、政府・行政関係者が集い、感性工学のアプローチによる知識創造や実証結果の情報を発表・交換することです。
Webサイト:https://www.isase-ke.org/isase2025/
■研究内容について
消費者はエシカル商品に前向きな態度を示しながら、実際に購入することは稀であり、その要因として調査環境で誘発される社会的望ましさバイアス※と実購買環境における消費者価値の不明瞭さが考えられます。
本研究ではこの乖離を解消するために、エシカル要因を含む対象商品の主な要因が消費者の購入態度・行動に及ぼす影響を網羅的に評価し、さらにエシカル要因を消費者価値(利己的動機)へ転換するコンセプトの開発・実証を行いました。
生産者の労働条件をテーマにしたコンセプト開発では、エシカルチョコレートの訴求において「貧困・児童の労働問題解決」よりも「労働条件の良さがもたらす商品品質(クラフトパーソンシップ)」を訴求することで商品の魅力が高まることを実証しました。またアニマルウェルフェアをテーマにしたコンセプト開発では、ケージフリーで育てられた家畜の訴求において、「放牧肉」や「平飼い卵」といったアニマルウェルフェアの直接的な訴求よりも、「運動量が多く、肉の脂肪分が少ない」といった商品特性を訴求したコンセプトの方が、商品価値が高まることを実証しました。
※社会的に望ましいと考えられている選択肢を選ぶという心理的な圧力
>研究内容の詳細については、明治大学のリリースをご参照ください。
https://www.meiji.ac.jp/koho/press/2024/mkmht000002a1l01.html
CCCMKホールディングスは、生活者、メーカー、流通など「食」に関わるあらゆるステークホルダーの皆さまと共に、エシカルフードが社会に少しでも浸透していくこと、そして「Vみんなのエシカルフードラボ」の活動ひとつひとつが、未来につながる食の循環を作ることに貢献してまいります。