株式会社ほくつう(代表取締役社長:早川信之、所在地:石川県金沢市)は、農林水産省に対して開発供給実施計画書を提出していましたが2025年2月27日に認定を取得しました。開発供給実施計画(以下「計画」という。)は、スマート農業技術活用促進法に基づき農林水産大臣が策定する基本方針に位置づけた開発供給事業の促進の目標の達成に資するスマート農業技術等について、民間企業等が開発・供給する取組の計画です。
今回認定された計画は、当社既存の水田センサー(水位・水位水温)への取付も可能な業界初となる(当社調べ)無線化ユニットの開発です。農業(稲作)分野においては農業従事者数の減少等に伴い、一人当たりの経営耕地面積が拡大傾向にある中、水管理の省力化に資する水管理システムは、ほ場の大規模化が進むほど現場からの引き合いが強い状況です。また、特に、中山間地域においては複数のほ場が点在しているため、水管理システムを活用することで大幅な省力化にも資する一方、通信環境が整っていない地域が多く、水管理システムと水位センサーがクラウドを介して無線で繋がっているタイプの市販機器は活用が見込めない状況もあります。 他方、有線で接続しているタイプの機器も本システム含め市販されていますが、水田への設置については電線の長さに制限を受けるため設置場所が限定されてしまいます。ほ場の大規模化が進むほど、ほ場内の任意の地点での水位を計測した上で適切な水管理を行うニーズが高く、設置場所の適用範囲の拡大が望まれているところです。加えて小動物などに電線をかじられたり、草刈り作業などで誤って切ってしまったりとトラブルの原因にもなっています。このため、設置場所の広範囲化とトラブル率の低下に加え、既存センサー(水位・水位水温)への取付も可能な無線化ユニットの開発を進めることとしました。
一方、弊社自動給水機の独自機能にスタンドアローン機能とホップ機能があります。スタンドアローン機能は、通信環境のないほ場でも、一度設定した計画通りにタイマー式で動作する機能であり、ホップ機能は、自動給水機が他自動給水機と通信し、通信エリアの拡張を平易に実現できる機能であります。
この2つの機能と水位センサーの無線化を組み合わせることで、中山間地域等の通信環境が整っていない地域でも、安定的かつ容易に水管理を行うことができるため、能登半島復興の一助となればと考えています。
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引用元:農林水産省HP https://www.maff.go.jp/j/kanbo/smart/houritsu/kaihatsu_keikaku_ninntei_jyoukyou.html