浮遊のいえ(代表:久野遼)は、建築家・原広司が義父母の住まいとして設計した「北川邸」を、豪雪地域である高田の地域性を汲み取った原氏の設計思想に触れながら宿泊できる一棟貸民泊施設「浮遊のいえ」として2/1にグランドオープンします。オープンを記念して、2/5に浮遊のいえにて、プロジェクト関係者及びメディア関係者を対象とした内覧会を実施いたします。
旧北川邸とは
旧北川邸は、原氏の義父である良寛研究者・北川省一とそのご家族の住宅として、原広司+アトリエ・ファイによってデザインされた住宅作品です。1986年1月竣工。高田の風土に合わせてデザインされており、設計意図は下記に引用する通りに説明されています。
多雪地として知られる高田の住居で、風土に合わせた標準的な住居形式の提案を意図した。(中略)道路側には、伝統的ながん木が付加できるように準備してある(中略)。平面系は、伝統的な町家のヴァリエーションである。そのほか長い冬の日々の生活に合わせて設計し、伝統的な町屋の暗さとは逆に明るい空間となっている。雪の光に対応して、また雪の吸音力に合わせて、住居内が固有の空間状態になるように、壁面、天井、開口部周り、ガラス面に不定形の装飾を配してある。(建築文化,Vol.41,No.478)
建築作品のサステナブルな次世代への継承
文化的な資産である旧北川邸を、経済的にサステナブルな形で次世代に継承していくべく、宿泊施設として事業化して来る修繕・改修に備えていきます。伝統的な雁木町家の保存・利活用を行うまちづくり団体・雁木のまち再生が不動産を取得しており、浮遊のいえが賃借するスキームで家主滞在型住宅宿泊事業として運営していきます。屋号「浮遊のいえ」は原氏の設計思想である「浮遊」を受けたもので、より多くの方々が名作品に触れられるよう運営していきます。
浮遊のいえでの体験
浮遊の家では、高田の地域性を空間デザインへと昇華させた原氏の哲学のままに、地域の資源に触れ肌で感じることで、目的を忘れ緩やかな時の流れの中で心のままに漂うような宿泊体験ができます。
内覧会
オープンを記念して、2月5日(水)に浮遊のいえにて、プロジェクト関係者とメディア関係者を対象にオープン記念イベントを開催いたします。事前申し込み制となりますので、ご参加される方・メディア関係者の方は事前にWebサイトよりお申し込みいただきますようお願いします。
概要
■日程:2月5日(水)13:00~16:00
■場所:浮遊のいえ
■参加:事前予約制
■お申し込み方法:下記応募フォームよりお申込みください。
https://forms.gle/3hcVUoDESH5U7gDy6
今後の情報発信について
情報発信・宿泊のご予約は下記Instagramアカウントからご確認ください。
プロジェクトメンバー
浮遊のいえ管理人-久野遼
【プロフィール】1996年生まれ・28歳・東京出身。東京大学工学系研究科建築学専攻修了(修士)。学生時代に上越市高田にて雁木町家の活用の提案を行ったことをきっかけに2024年12月に移住。事業を通じて上越市の地域活性化に取り組んでまいります。
【コメント】学生時代よりご縁のあった上越市において、旧北川邸の活用を模索する話を伺い、このたび移住を決意いたしました。より多くの方々にお越しいただけるような場所として運営していきます。
雁木のまち再生
【団体概要】失われ行く雪国独特の「雁木町家」と「町家の生活文化」を100年後まで残し、越後高田の街ににぎわいを取り戻す目的で活動している団体です。空き家に灯がともり、人が出入りするだけで街にぬくもりが戻ります。移住・起業のお手伝いもしています。
【コメント】空き家になっていた「北川邸」を紹介され、保存の必要があると思いながらも活用のイメージが浮かばなかったところにタイミング良く久野さんが現れ、「浮遊のいえ」が誕生しました。建築当時の姿がそのまま保存されている貴重な建築遺産に包まれて
みて下さい。