叡啓大学(学長 有信睦弘、広島市中区)では、来年度以降の課題解決演習(PBL:Project Based Learning)における連携先である叡啓大学実践教育プラットフォーム協議会の会員を募集しています。
今年度は、課題解決演習(PBL)にソニーグループ株式会社様にご参加いただき、同社が取り扱う自律型エンタテインメント「aibo(アイボ)」を活用し、Z世代がこの製品をどのように受け入れるかを検討するプロジェクトを実施しました。
課題解決演習(PBL)は、実践的な教育に協力いただく県内外の企業・自治体・NPO・国際機関からテーマを提供いただき、学生が3~4人グループで考える体験型の必修科目です。
今年度、2年生は、ソニーグループ株式会社様のテーマ「今後のaiboビジネスを進めるにあたり、Z世代の興味・関心・Z世代検討層に呼び込むにはどうするか」を基にフィールドワークを実施し、最終報告会ではZ世代の視点からaiboのビジネス展開について提案しました。
企業が直面する課題に学生が提案する解決策 愛着、体験、価格の視点から
愛着形成に必要な「手間」のデザイン
aiboはロボットとしての利便性があり、手間がかからない点が長所の一つとされていましたが、むしろ意図的に手間がかかるようにすることで、[KR(1] Z世代がより愛着を持ちやすくなるのではないかという意見が出ました。育成ゲームのような目標や達成感を追加することで、愛着を持たせる工夫が提案されました。
実際に触れ合える体験機会の創出
最終報告会では、aiboの魅力を実際に体験できる機会が少ないことで購入を決断しにくいのではないかという指摘がありました。体験を重視するZ世代にとってaiboを購入する前に触れてみることが重要であり、身近なイベントの開催や実際に触れ合える店舗での展示を増やすことで、体験により製品の魅力が伝わり購入に繋がるのではないかと提案されました。
柔軟な購入方法
自由に使える予算が限られているZ世代はaiboの価格を「技術的には適正だが、自分で買うには高価すぎる」と感じていることが分かりました。サブスクリプションモデルなどの柔軟な購入方法があれば購入を検討しやすくなるという声も上がりました。
ソニーグループ様からの反響
これから社会のトレンドを作っていくZ世代の皆さんにどのような商品性を提供するか、商品をどのように打ち出していくべきか、というのはメーカーにとって大きな課題です。今回、Z世代の皆さんに実際に長期に渡ってaiboと触れ合ってもらいアイデアを出していただいたことで、開発者とは別の視点からの発見や気付きがあり、たいへん勉強になりました。皆さん、テクノロジーと共生する意識が当たり前に根付いており、自分が肌で感じる体験を重視する傾向がとても強く感じられ、Z世代とaiboとの意外な相性の良さを感じました。ぜひ今後の商品開発の参考にさせていただきたいと思います。
(ソニーグループ株式会社 浅沼 樹)
叡啓大学の課題解決演習(PBL)
本学では、課題解決演習(PBL)をカリキュラムに導入しています。1年次は「ソーシャルシステムデザイン入門」と「課題解決入門」を全員必修とし、自分に足りない知識やスキルを自覚します。
2年次では、企業などから提供されたテーマから問題、課題の原因を探究し、本質的な課題を特定します。3年次では、テーマからの探究に加え、特定した課題について解決方法の提案を行います。
課題解決演習(PBL)教育的価値
学生にとっての教育的価値
- 科目教育目標を体験的に学修できる
- プロジェクトへのオーナーシップを育てる体験学習ができる
- 深い学びを得られる
連携企業・自治体・NPO・国際機関にとっての教育価値
- 学生との間で接点を持ち交流する機会となる
- 新しい取り組みのたねを得られる機会となる
- 自社の人財開発・育成研修の一環となる
叡啓大学のPBL
叡啓大学実践教育プラットフォーム協議会の会員を募集
叡啓大学では、学生の主体的な学びの実現とそれを通じた社会の発展に貢献するため、本学の実践的な教育に協力いただく県内外の企業・自治体・国際機関等を構成員とする「叡啓大学実践教育プラットフォーム協議会」(以下「プラットフォーム」という。)を組織しています。
実社会で生じている課題を教育に積極的に取り入れていくことができるよう、プラットフォーム会員団体の皆様方と連携し、課題解決演習(Project Based Learning)」やインターンシップ等の「体験・実践プログラム」など、実践的な学びを展開しています。
叡啓大学実践教育プラットフォーム協議会
プラットフォーム会員団体の皆様方と創る学びの場
- テーマを提案いただきます
- 経営者、経営企画チーム、人事チーム、営業チーム、商品開発チーム、若手リーダーが参加し、学生の疑問や成果にコメントやアドバイスをいただきます
- サポートにより、学生が主体的にテーマについて調査を進め、問題を捉え、本質的な課題を特定し、解決方法を考えます
PBLは、企業が直面する実際の課題を学生が解決することで、双方にとって学びと成長の場を提供します。叡啓大学は、次年度もこの取り組みを通じて、産学連携を一層強化し、学生たちに実践的な学びを提供することを目指しています。
プラットフォームに興味のある企業・自治体・NPO・国際機関の方は、ぜひお問い合わせください。
お問い合わせ
※aibo、アイボは、ソニーグループ株式会社の商標です。
叡啓大学のウェブサイトはこちら
https://www.eikei.ac.jp/?prt