出光興産(株)とサントリーホールディングス(株)が使用済みPETボトルのキャップやラベルの再資源化に向け、キャップのケミカルリサイクル実証実験を実施…

掲載日: 2024年10月24日 /提供:サントリーホールディングス


出光興産(株)(代表取締役社長:木藤 俊一、以下「出光興産」)とサントリーホールディングス(株)(代表取締役社長:新浪 剛史、以下「サントリー」)は、使用済みPETボトルのキャップやラベルの容器・包装の再資源化に向けた検討を開始し、キャップについてのケミカルリサイクル実証実験を実施しました。

当実証実験では、サントリーが提供した使用済みPETボトルのキャップを原料として、出光興産の子会社であるケミカルリサイクル・ジャパン(株)が油化ケミカルリサイクル技術※1によりCR油(ケミカルリサイクル油)※2を生産しました。出光興産ではこのCR油について、石油化学製品や燃料油の原料としての有用性を確認しました。
※1 使用済みプラスチックやプラスチック端材を油化して、生産した生成油を原料にした再資源化の手法
※2 使用済みプラスチックを油化して生産した生成油

今後、出光興産は石油精製・石油化学装置を活用し、使用済みPETボトルのキャップやラベル由来のCR油を原料とした「リニューアブル化学品」や「リニューアブル燃料油」※3の生産を検討していきます。サントリーは「リニューアブル化学品」から製造されるプラスチック容器の実用性を確認していくとともに、キャップやラベルへの水平リサイクルも含めた、容器・包装全般の最適な再資源化の形と可能性を探索していきます。また、両社で再資源化工程のサプライチェーンの構築に取り組んでいきます。
※3 使用済みプラスチックやプラスチック端材を原料として油化ケミカルリサイクルを行い、生産したCR油から製造された化学品や燃料油のこと
今回の実証実験と、今後目指す姿
出光興産は、2023年4月に「ケミカルリサイクル・ジャパン」を設立しました。同社では、回収した使用済みプラスチックを油化してCR油を生産し、原油に替わる原料の生産を目指しています。
近年、海洋プラスチックごみ問題、気候変動問題、諸外国の廃棄物輸入規制強化等への対応が推進されていることに加え、「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」が施行されるなど、プラスチックの資源循環を一層促進する重要性や社会的ニーズが高まっています。出光興産は、長年にわたって化石燃料を取り扱い、プラスチック製造に深く関わってきました。そのような当社だからこそ、使用済みプラスチックのリサイクルにも責任を持って取り組むべきだと考えています。出光興産は燃料油や化学品の製造で培った知見を活かし、プラスチックを原料である石油に戻すという従来にない革新的なリサイクル技術で社会的ニーズに応えていきます。
なお、使用済みPETボトルのキャップやラベルの再資源化の取り組みは、出光興産が中期経営計画にて表明した3つの事業領域のうち「多様な省資源・資源循環ソリューション」の社会実装に向けた取り組みの一環です。

サントリーグループは、自然と水の恵みに生かされる企業として、「人と自然と響きあい、豊かな生活文化を創造し、『人間の生命(いのち)の輝き』をめざす。」をパーパスとし、創業以来、持続可能な社会の実現を目指してきました。PETボトルにおいては2011年に協栄産業(株)と共同で、国内飲料業界で初めて水平リサイクルの技術を確立し、その後、現在に至るまで100を超える自治体・40を超える事業会社との協定締結を通じ「ボトルtoボトル」水平リサイクル※4を推進しています。また平行して植物由来素材によるバイオPETボトルの開発も進めるなど、2030年までに化石由来原料の新規使用をゼロにし、グローバルで使用するすべてのPETボトルを「100%サステナブル化」することを目指しています。2023年実績では、2本に1本以上で100%リサイクルPETボトルを導入※5しています。
※4 使用済みPETボトルをリサイクルして、新しいPETボトルに再生すること
※5 国内清涼飲料事業において、本数ベース

両社は、PETボトルのキャップやラベルの容器・包装リサイクルに向けた検討をさらに進めることで、カーボンニュートラルおよび循環型社会の実現に向けて取り組んでいきます。

以上

bnr_500_juhachulight_ai-ocr.png 記事下バナー

注目のキーワード

すべてのキーワード

業界

トピックス

地域