「調達活動における森林破壊・土地転換ゼロコミットメント」を策定
株式会社ヤクルト本社(社長 成田 裕)は、サプライチェーンから森林破壊をなくすことを目指す「調達活動における森林破壊・土地転換ゼロコミットメント」を策定しましたのでお知らせします。
サプライチェーンにおける森林破壊リスクのある原材料を特定し、基本的方針、取り組みおよび目標を掲げながら、持続可能な調達を推進します。
ヤクルトグループは、水、土壌、大気、動植物、そして人々が織り成す社会、これらすべてが健康であって初めて、人は健康的に生活できるのであり、健全な社会が築かれるのだと考えています。
このような考え方を踏まえ、私たちは「ヤクルトグループ環境ビジョン」、「ヤクルトグループ人権方針」および「ヤクルトグループCSR調達方針」を定め、サプライチェーン上の環境や人権課題への対応を推進しています。
地球温暖化、環境汚染、生物多様性の損失、資源の枯渇など、地球環境が危機的状況にある中で、「調達活動における森林破壊・土地転換ゼロコミットメント」に基づき、地球環境やそれに支えられている人々の生活・人権に配慮しながら事業活動を行うこと、そして、いつまでも人と地球が共に暮らせる社会をつくることを追求していきます。
「調達活動における森林破壊・土地転換ゼロコミットメント」の概要は以下のとおりです。
「調達活動における森林破壊・土地転換ゼロコミットメント」
<森林破壊ゼロに関する基本的方針>
原材料の調達活動における森林破壊※1は、ヤクルトグループのマテリアリティである「気候変動」、「水」、「サプライチェーンマネジメント」等に関わるグローバルな諸問題と密接に関係しています。パーム油や大豆などの原材料については、そのサプライチェーンにおいて森林破壊のリスクがあり、水質・土壌汚染、生物多様性の損失といった森林破壊に付随するリスクも存在します。
また、森林は森林とその周辺に住む人々の生活を支えています。森林破壊によって住む場所や生活の糧が奪われるなど、先住民族や地域コミュニティの権利が侵害されるリスクがあることを認識しています。
このような観点から、自然資本や地域社会に支えられて事業を展開するヤクルトグループの持続可能性にとって、森林破壊は対応すべき重要なビジネス上のリスク・脅威と捉え、森林破壊リスクが高い原材料に関わるサプライチェーンにおいて、森林破壊をゼロにすることを目指します。
<取り組みおよび目標(KPI)>
森林破壊リスクが高い原材料として、紙・パルプ、パーム油、大豆、乳製品(脱脂粉乳等)を特定し、それらの持続可能な調達について、対象範囲、目標・KPI を定め、サプライチェーンにおける責任ある調達を推進します。
※定量目標等については、継続的な取り組みの改善を図りながら、適宜見直し・更新を行います。
対象範囲
ヤクルトグループの食品・飲料、医薬品および化粧品の生産に必要な原材料調達に関わる国内外のすべての連結事業所
対象原材料 目標年度 定量目標
紙・パルプ
2025
紙製容器包装のために調達する紙・パルプ 100%を
FSC(R)※2などの国際認証品あるいは再生紙に切り替え
パーム油
2025 調達するパーム油 100%を RSPO※3認証品(MB※4以上)に切り替え
2030
一次原料として調達するパーム油 100%について
生産地までのトレーサビリティを確立
大 豆
2030
一次原料として調達する大豆 100%について
農家などの原料生産地までのトレーサビリティを確立
乳製品
2030
調達する乳製品(脱脂粉乳等)100%について
酪農家などの原料採取地までのトレーサビリティを確立
◆「調達活動における森林破壊・土地転換ゼロコミットメント」全文(PDF)はこちらをご覧ください。
https://www.yakult.co.jp/company/sustainability/social/supply_chain/pdf/deforestation_free.pdf
◆ 「調達活動における森林破壊・土地転換ゼロコミットメント」解説動画
当コミットメントに関連する取り組みの解説動画はこちらをご覧ください。
https://youtu.be/mfrdlfa0q6M
※1 当コミットメントにおける「森林破壊」の定義は、以下のとおりです。
・ 自然林、HCV および HCS 地域の農業または森林以外の土地利用への転換
・ 自然林、HCV および HCS 地域の植林地への転換
・ 深刻かつ継続的な劣化による自然林、HCV および HCS 地域の消失
<HCV および HCV について>
・ HCV: High Conservation Value の略称で、生物多様性、水資源の保全、文化、景観などを考慮し、貴重で保全価値が高いこと ※詳細は FSC(R) 森林管理認証の原則と基準に基づく
・ HCS: High Carbon Stock の略称で、土地に有機物が高濃度で含まれており、温室効果ガスである二酸化炭素などの炭素を大量に貯蔵していること
※2 FSC(R)は Forest Stewardship Council(R)の略称で、国際的な森林認証制度を運営する非営利組織
※3 RSPO は Roundtable on Sustainable Palm Oil の略称で、パーム油に関わる 7 つのステークホルダーによって構成される非営利組織であり、持続可能なパーム油の国際認証制度を持つ
※4 MB は Mass Balance の略称で、パーム油の認証農園からの認証油が流通過程で他の非認証油と混合される認証モデルであり、物理的には非認証油も含んではいるが、購入した認証農園とその数量は保証される
以 上









