味の素(株) 、サステナビリティ・リンク・ボンドを発行~サステナブルファイナンスによる持続可能な社会の実現への取り組みを強化~

掲載日: 2023年05月19日 /提供:味の素

味の素㈱、サステナビリティ・リンク・ボンド※1を発行

~サステナブルファイナンスによる持続可能な社会の実現への取り組みを強化~

2023.05.19

味の素株式会社(社長:藤江 太郎 本社:東京都中央区)は、本年6月以降、国内市場における公募形式による当社初のサステナビリティ・リンク・ボンド(以下本社債)の発行に向け、本日、訂正発行登録書を関東財務局長に提出しました。本社債は、国際資本市場協会(ICMA)が定めるサステナビリティ・リンク・ボンド原則(SLBP)2020およびローン・マーケット・アソシエーション(LMA)・アジア太平洋ローン・マーケット・アソシエーション(APLMA)・ローン・シンジケーション&トレーディング・アソシエーション(LSTA)の定めるサステナビリティ・リンク・ローン原則(SLLP)2023の5つの要件(「1.KPIsの選定」、「2.サステナビリティ・パフォーマンス・ターゲット(SPTs)※2の設定」、「3.債券/ローンの特性」、「4.レポーティング」、「5.検証」)に従って策定したサステナビリティ・リンク・ファイナンス・フレームワーク(以下本フレームワーク)に基づき発行されるものです。

当社は2023年2月に発表した「中期ASV経営 2030ロードマップ」において、「アミノサイエンス&regで人・社会・地球のWell-beingに貢献する」を「志(パーパス)」と定めています。
当社の事業は、健全なフードシステム、つまり安定した食資源と、それを支える豊かな地球環境の上に成り立っています。そこで、2030年までに、サステナビリティの推進に向けて、温室効果ガス(以下GHG)の排出削減・プラスチック廃棄物削減・フードロス低減・サステナブル調達を通じた「環境負荷の50%削減」およびおいしい減塩・たんぱく質の摂取・職場の栄養改善を通じた「10億人の健康寿命を延伸」を両立して実現することが必要であると考えています。さらに、2050年には、GHG排出量をネットゼロとするカーボンニュートラルを目指します。本社債は、環境・社会の重要課題の解決に向けた当社の姿勢を示すものであり、今後、サステナビリティへの取り組みをさらに推進していきます。

本社債の概要

発行会社味の素株式会社
年限5年(予定)10年(予定)
発行額総額300億円(予定)
発行時期本年6月以降(予定)
KPIs当社グループは2030ロードマップで定めた「志(パーパス)」実践の一環として、「環境負荷の50%削減」と「10億人の健康寿命を延伸」のアウトカムを両立して実現することが必要と考えています。2030年のアウトカム実現に向けて、中長期的な目標とKPIを掲げ、当社グループの強みを活かしながら、様々な取り組みを着実に進めています。
これら当社グループのサステナビリティへの取り組みの重要な柱である環境負荷の軽減に向けた進捗を計測する適切な指標として、以下の2つのKPIを選定しました。
KPI1:スコープ1、2のGHG排出量削減率
KPI2:スコープ3のGHG排出量原単位削減率
SPTs本社債においては、以下の2つのSPTを使用します。
SPT1:KPI1の目標値であるスコープ1、2の2030年度におけるGHG排出量50%削減(基準年度である2018年度比)に整合する目標
SPT2:KPI2の目標値であるスコープ3の2030年度におけるGHG排出量原単位24%削減(基準年度である2018年度比)に整合する目標

<5年債>

SPTsGHG排出削減率
(2018年度比)
参照期間判定日
SPT1
(排出絶対量)
36%2026年4月1日~ 2027年3月31日2027年11月1日
SPT2
(排出量原単位)
10%2026年4月1日~2027年3月31日2027年11月1日

<10年債>

SPTsGHG排出削減率
(2018年度比)
参照期間判定日
SPT1
(排出絶対量)
50%2030年4月1日~ 2031年3月31日2031年10月31日
SPT2
(排出量原単位)
24%2030年4月1日~2031年3月31日2031年10月31日
債券の特性いずれかのSPTを達成することができなかった場合、または、SPTの判定日において各SPTの達成状況が確認できない場合(注)については、判定日後から本社債の償還までに排出権(CO2削減価値をクレジット・証書化したもの)を購入します。金額は、SPT1が未達成の場合は、社債発行額の0.1%相当額の10分の5を、SPT2が未達成の場合は、社債発行額の0.1%相当額の10分の5とします。
不可抗力事項等(取引制度の規制等の変更等)が生じ排出権購入が実施できない場合は、環境保全活動や社会的な課題解決への寄与を目的とする公益社団法人・公益・国際機関・自治体認定NPO法人・地方自治体やそれに準じた組織をはじめ、食を通じた栄養改善に関する事業を行う公益財団法人味の素ファンデーションなど、当社グループの社会貢献活動方針に定める活動を実施する先を軸に寄付先を検討し、必要な機関決定を経て寄付を実施します。(注)「確認ができない場合」には、第三者による年次のKPIの数値の検証が取得できない場合や発行体によるSPTへの達成状況に係る開示を設定された判定日までにできない場合を含みます。
主幹事証券会社野村證券株式会社
みずほ証券株式会社
三菱UFJモルガン・スタンレー証券
株式会社
大和証券株式会社
野村證券株式会社
みずほ証券株式会社
三菱UFJモルガン・スタンレー証券
株式会社
SMBC日興証券株式会社
ストラクチャリング・
エージェント※3
野村證券株式会社

本フレームワークの概要

KPIsKPI1:スコープ1、2のGHG排出量削減率(%)
KPI2:スコープ3のGHG排出量原単位削減率(%)
SPTsSPT1: 2030年度までにスコープ1、2(排出絶対量)を50%削減(対2018年度)
SPT2:2030年度までにスコープ3(排出量原単位)を24%削減(対2018年度)
債券/ローンの特性サステナビリティ・リンク・ファイナンスは、選択した KPIに対するSPTの達成状況により、債券/ローンの特性が変化します。内容については、各ファイナンスの実施に係る法定開示書類や契約書類にて具体的に特定しますが、利率のステップ・アップ/ステップ・ダウンや、環境保全活動を目的とする公益社団法人・公益財団法人・国際機関・自治体認定NPO法人・地方自治体やそれに準じた組織に対する寄付の実施、排出権の購入を含みます。

なお、当社は本フレームワークに関し、第三者機関であるSustainalytics(サステイナリティクス)から「セカンドパーティ・オピニオン」を取得しています。

https://mstar-sustops-cdn-mainwebsite-s3.s3.amazonaws.com/docs/default-source/spos/ajinomoto-co-inc-sustainability-linked-financing-framework-second-party-opinion-(2023)-japanese50485818-e3cd-4ad0-8713-b920aa61cf28.pdf?sfvrsn=5aae3303_1

<参考資料>
味の素株式会社 サステナビリティ・リンク・ファイナンス・フレームワーク
https://topics.ajinomoto.co.jp/files/20230519/Framework.pdf

※1)サステナビリティ・リンク・ボンドとは、発行体が事前に設定したサステナビリティ/ESG目標の達成状況に応じて、条件が変化する可能性のある債券の総称です。
※2)サステナビリティ・パフォーマンス・ターゲット(SPTs)とは、サステナビリティ・リンク・ボンドの発行条件を決定する発行体の経営戦略に基づく目標を指します。
※3)ストラクチャリング・エージェントとは、サステナビリティ・リンク・ファイナンスのフレームワークの策定およびセカンドパーティ・オピニオン取得の助言などを通じて、サステナビリティ・リンク・ファイナンスの実行支援を行う者のことです。

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