野村農林水産大臣記者会見概要
日時 | 令和5年3月17日(金曜日)8時58分~9時13分 於: 本省7階講堂 |
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主な質疑事項 |
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冒頭発言
大臣
今日は私から2点御報告をさせていただきます。1点目ですけれども、本日3月17日(金曜日)から18日(土曜日)まで、G7宮崎農業大臣会合の事前視察のために、宮崎県宮崎市に出張いたします。ロシアによるウクライナ侵略などを背景に、食料の安定供給が世界的な課題となっている中で、来月のG7宮崎農業大臣会合に当たって、我が国の取組も紹介しつつ、議長として議論をリードし、世界に向けた力強いメッセージの発出につなげていきたいと考えています。今般、会合開催まで1か月近くとなったことから、事前の準備として、関係者への協力のお願いと関連施設の視察を行うことにしました。詳細はこの後、プレスリリースします。
それから2点目ですが、メキシコ向け日本産精米の輸出解禁についてです。これまで日本産精米につきましては、植物検疫上の理由からメキシコへの輸出が禁止されていたところです。これに対し、産地からの要望を踏まえ、両国の検疫当局間で協議を重ねてきたところ、この度、検疫条件の合意に至り、メキシコ政府より、現地時間3月16日午前10時、日本時間17日未明ですが、輸出解禁が発表されました。これによりまして、我が国の農産物の輸出が更に拡大することを期待しているところです。詳細は、この後プレスリリースします。本日、私からは以上です。
質疑応答
- 自民党のエネルギー・食料品価格高騰等への追加対策に向けた提言について
記者
政府が検討を進める物価高への追加対策に関して、先日15日に自民党が政府に提言を行いました。食料品価格高騰への対策として、配合飼料の高止まりに対する支援措置を2023年度第1四半期以降も講じることや、酪農の購入粗飼料のコスト上昇への補填を行うことなどが盛り込まれていますが、この提言への受け止めと、現在の検討状況を教えてください。
大臣
配合飼料については、まだ価格が決定していませんが、四半期ごとに配合飼料の価格は、メーカーさんが決めるものですから、これに対してどう(対策)するかということです。今年1月から3月のものはもう配合飼料メーカーが農家に現物を提供しているわけですから、価格についても分かっていますが、国としてどのぐらいの補填をすればいいのか。総理からは、第3四半期の対策を継続という具体的な指示を受けていますので、これを踏まえて検討します。更に、4月以降はどう(対策)するかというのは、餌価格はいつも変動していまして、トウモロコシが大体、餌の5割を占めていますから、トウモロコシの価格によって変動してきます。もちろん為替とか運賃も価格の構成要素ですが、トウモロコシ(価格)がどうなっていくのかも、はっきりしておりませんので、4月以降、今までと同じような形(の対策)ということになるのか分かりません。ただ、総理からは激変緩和措置を講ずるように言われていますので、ケースバイケースで今、担当課の方で検討をしているところです。
記者
関連でお伺いしたいのですが、酪農対策として、外国人旅行者や子供食堂を対象にした牛乳乳製品の消費を緊急的に拡大する取組も提言されていますが、この部分についての対応方針を教えてください。
大臣
春休みが来ますと学校(が休みで)給食で牛乳が出ないこともありまして、現在でも需給が緩んでいるわけですから、なおさら(ギャップが)拡大していくことになります。酪農家の皆さん方に御心配をかけるということで、これも物価・賃金・生活総合対策本部において、総理の指示で何とか検討してくれということでしたので、訪日外国人旅行者や子供食堂等を対象とする新たな消費拡大対策を講じたいと(考えています)。外国人に対して、空港かどこか分かりませんが牛乳を提供していく、子供食堂に対しては、対象が分かっていますので、ここにも牛乳を提供していくというように、国としても消費拡大の対策を今検討しているということです。
- 宮崎県への出張について
記者
今日からの出張でですね、いろいろ確認されることはあると思うんですけど、どのような点を現地に行って確認したいとかっていうのは、何か考えてらっしゃいますか。あれば教えてください。
大臣
まだ我々も、(準備状況を)書類上でしか見ていませんので、今日行きまして、宮崎県の河野知事、清山宮崎市長と面会しまして、会合の成功に向けた協力のお願いをするのが一つあります。もう一つは、施設は、いろんなところで会合、視察をしますので、そういう場所の下見に行くということです。具体的にはシーガイア・コンベンションセンターや宮崎神宮などを御案内しようと計画を立てていますので、その下見をしたいと思っています。
- 日韓首脳会談について
記者
昨日の日韓首脳会談のことで伺います。会談では日本産食品の輸入規制についても話題に挙がったようですけれども、日本側として何を働き掛け、何か進展があれば教えてください。もう1点、今後の日韓関係の改善に向けて、農業分野でも何か期待することがありましたら、これもお願いいたします。
大臣
今朝のニュースなどで見ただけで、具体的な中身は聞いていません。日韓間の諸懸案を含めて、首脳会談が行われたと(承知しています)。日韓関係全般について議論されたという認識です。農水省としてはいろいろ課題がありますが、今後、いろんなことで関係省庁と連携しながら(対応を)検討していきたいと(思います)。まだ中身が見えないものですから、具体的な内容はまだ分かっていません。
- 大間産クロマグロに係る漁獲量未報告について
記者
大間産マグロについて伺います。一昨日の自民党の水産部会で、もっと国が主導して今回の事件が起こらないようにするための再発防止策を取るべき等の発言があったと聞いています。国・水産庁として、検査を強化したり、あるいは流通の分野でどこまで改善できるか、いろいろ検討されているとお聞きしてるのですが、今の大間のマグロの事態が起こらないようにするための再発防止策の検討状況、何か見通しについて教えてください。
大臣
我々も心配をしていまして、国際的な資源管理の約束事でしたので、こういうことを日本が破ったということになります。国内での管理体制が不十分だと国際的に見なされれば、今後の漁獲枠などの交渉への影響も懸念をしています。ですから、このような事案の更なる発生の防止に向けて、主要な港を対象にTAC報告手順の状況等の確認を随時進めているところです。今後、この結果も踏まえながら、太平洋クロマグロの漁獲や流通に関わる監視や制度の在り方も含めて、再発防止や管理の強化を検討していくことになると、今はそれしかお答えできません。
- 北太平洋漁業委員会(NPFC)第7回年次会合について
記者
来週からサンマの国際会議が札幌で開かれると思うんですけれども、サンマは漁獲量が4年連続で過去最低を更新するなど不漁が続いています。この会議で日本はどのようなことを主張されるのか、また期待する成果は何でしょうか。教えてください。
大臣
22日からNPFC年次会合が札幌で開催される予定で、24日まで行われますが、サンマの資源管理等について議論される予定です。サンマについては、資源が歴史的低水準に低迷していることを踏まえ、資源管理の強化が図られるよう、関係国・地域に積極的に働き掛けを行っていく考えです。
- 諫早湾干拓事業に係る訴訟原告団・弁護団からの書簡について
記者
諫早湾干拓事業のことですけれども、国が漁業者に個別に協議に関する提案をしたことについて、弁護団側が協議に応じる意向を表明しています。これについての受け止めと今後の協議の見通しを教えていただければと思います。
大臣
これについては、私の方からお手紙を出しました。関係者の皆さん方に。相手方弁護団が書簡を返信したとの報道は承知していますけれども、昨日の段階で私の手元にはまだ届いておりませんので、中身を十分審査しながら、それに対するお答えをしたいと思っていますので、今はそれしかお答えできません。まだ現物を見ていないのです。
報道官
よろしいでしょうか。それでは、これで大臣会見を終わります。
以上