総務省「ICTスタートアップリーグ」採択企業のフィッシュパスとプラネットセンス、環境DNA×オフグリッドセンシングで協業へ、MOUを締結

掲載日: 2026年10月06日 /提供:フィッシュパス

環境DNAで捉える生物の「生息・分布」と、センサー・画像で捉える現場の「今」を組み合わせ、自然環境をより立体的に捉える「プラネットパスプロジェクト」

株式会社フィッシュパス(本社:福井県坂井市、代表取締役:西村成弘、以下「フィッシュパス」)とプラネットセンス株式会社(本社:千葉県千葉市、代表取締役CEO:木村学、以下「プラネットセンス」)は、環境中に残されたDNAから生物の存在を調べる技術と、電源や携帯電話網などのインフラが整っていない場所で情報を集めるセンシング技術を活用し、環境モニタリング分野での協業を進めるため、業務提携に関するMOU(基本合意書)を締結しました。

両社は今回の協業を「プラネットパスプロジェクト」と位置づけ、生物がどこに生息しているかを把握する手がかりと、観測地点で起きていることを伝える情報を組み合わせることで、自然環境をより立体的に捉えることを目指します。

熊などの獣害対策をはじめ、近年多発する豪雨や河川増水などによる急激な環境変化を含む自然環境や養殖環境の状況把握への活用を検討し、自治体・企業・研究機関が調査や対策を考える際に役立つ情報の提供を目指します。



協業の背景
両社は、総務省「ICTスタートアップリーグ」の採択企業として、それぞれ環境DNA・広域センシング領域の研究開発を進めています。プログラムの伴走支援を通じた接点をきっかけに、両社の技術が異なる角度から環境情報を捉える補完関係にあることから、協業に向けたMOUを締結しました。

野生動物の生息状況や水域環境を把握し、適切な管理や対策を講じるには、対象となる生物の情報と、現場の変化を捉える情報の両方が役立ちます。一方で、広い地域を継続的に調査するには人手や時間が必要です。特に山間部や森林、広い水域では、電源や通信環境の制約も情報収集の課題になります。

フィッシュパスは、生物の痕跡であるDNAを分析し、生息状況や分布を把握する知見を蓄積してきました。プラネットセンスは、省電力のセンサーや長距離通信を用いて、現地の情報を遠隔地へ届ける技術を展開しています。両社は、得られる情報と観測方法の異なる強みを組み合わせ、自然環境を複数の視点から把握するとともに、国内外での実証可能性を検討し、東南アジアを含む環境・水産・獣害等の領域において共同で事業機会を探索します。
両社が持つ技術と事業基盤
フィッシュパス 生物の存在をDNAから調べる
環境DNAとは、水や土壌、空気などに含まれる生物由来の微量なDNAです。フィッシュパスは、河川・湖沼・海域の水を対象とした環境DNA分析サービスを提供し、魚類を中心とした生物調査の実績を有しています。2025年度にはツキノワグマを対象とする実証を行い、分析結果を捕獲用の檻やわなの設置場所の選定、生息状況の調査に活用しました。

福井県立大学内の分析センターや大学との研究連携、全国の内水面漁協とのネットワークも事業基盤です。また、環境DNAデータに衛星・地形データを組み合わせ、機械学習によって生息適地を推定する取り組みも進めています。今後は、水域での実績を土壌・空気へ広げる「マルチ環境DNA分析」の確立を目指しており、分析結果を地図上で比較・予測する仕組みや解析工程の自動化も開発計画に位置づけています。
プラネットセンス オフグリッド環境の情報を手元へ届ける
プラネットセンスは、省電力センサー、少ない電力で遠くまで情報を送る通信方式「ELTRES」の活用技術、収集データを集約・分析する「Sens Platform」を備えています。外部の電源や既存の携帯電話網に頼りにくい「オフグリッド環境」での観測を支えることが強みです。

さらに、画像を小さなデータに圧縮する「C-PICX」と、通信中に失われたデータを修復する「D-TRIP」の研究開発を進めています。2026年度の計画では、動物の検知情報や撮影画像を携帯電話の圏外から送り、遠隔で確認する仕組みの実証を目指しています。これらの技術は、害獣監視だけでなく、豪雨時の上流域や河川の状況把握など、通信インフラが限られた場所での災害予兆の把握にも活用が想定されています。
両社技術の補完関係
例えば、環境DNAの調査結果を重点的に観測する場所の検討に活かし、その場所のセンサーやカメラから得られる情報を、生息状況の分析と併せて確認する使い方が考えられます。地域全体の調査と観測地点での状況把握をつなぎ、調査や見回りの優先順位を考えるための情報を充実させることを目指します。
また、豪雨や河川増水時には、上流域や水域の変化をセンサーや画像で捉え、その前後の水域・生物環境の変化を環境DNAで確認するなど、水産・養殖分野での活用も検討します。両者は観測する対象やタイミングが異なるため、その違いを活かして複数の情報から状況を判断する方法を検討します。
今後の展望
両社は、獣害対策、水域・養殖環境のモニタリング、生物多様性の状況把握などを対象に、国内外で両社の技術を組み合わせた実証可能性を検討します。特に、豪雨や河川増水などによる急激な環境変化への対応や、東南アジアを含む水産・養殖分野での活用について、現場の課題と技術の適用条件を確認しながら事業機会を探索します。

海外では、フィッシュパスが東南アジアでの野生動物管理や生物多様性保全への展開を計画しているほか、プラネットセンスの創業メンバーが関わった前身の研究開発プロジェクトでは、タイ・チェンマイで森林火災の早期検知に取り組んだ実証経験があります。こうした両社の計画や知見も活かし、国内外での実証・事業化に向けた検討を進めます。

両社では今後、豪雨・河川増水や養殖環境のモニタリングなどに課題を持つ自治体・事業者・研究機関等との実証・連携についても検討していきます。
各社概要
株式会社フィッシュパス
代表者:代表取締役 西村 成弘
所在地:福井県坂井市丸岡町熊堂3-7-1-16 福井県産業情報センター6F
設立:2016年10月21日
事業内容:デジタル遊漁券アプリ「フィッシュパス」の企画・開発・運営、環境DNA調査事業
コーポレートサイト:https://fishpass.jp/

プラネットセンス株式会社
代表者:代表取締役CEO 木村 学
所在地:千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目 6 m BAY POINT幕張低層棟2Fリージャス幕張センター
設立:2025年11月
事業内容:省電力センサー、長距離通信、データ分析基盤を活用した広域センシングソリューション
コーポレートサイト:https://www.planetsens.com/
本件に関するお問い合わせ
株式会社フィッシュパス
広報担当:上田江利子 電話:0776-67-7335  メール:press@fishpass.co.jp

プラネットセンス株式会社 
広報担当:平林克己 電話:043-382-2107 メール:press@planetsens.com

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