ファームノート、2つのインパクト投資ファンドを引受先とする第三者割当増資を実施

掲載日: 2026年10月06日 /提供:ファームノート

~酪農生産者の経営強化をAIと現場実装で加速~





株式会社ファームノート(本社:北海道帯広市、代表取締役:小林 晋也、以下「ファームノート」)は、インパクト・キャピタル1号投資事業有限責任組合(以下「インパクト・キャピタル」)およびソーシャルXインパクト投資事業有限責任組合(以下「ソーシャルX」)を引受先とする第三者割当増資(以下「本ラウンド」)を実施しました(調達額は非開示)。

両者による出資はインパクト投資(*1)として行われ、インパクト・キャピタルが本ラウンドのリード投資家を務めています。

調達資金は、牧場の運営・経営を支援するAIエージェントの開発、ファームノートグループによる牧場運営や受託の拡大等に充当し、酪農生産者の生産性改善と経営高度化(=経営の強化)を加速します。
本ラウンドの概要

背景 ― 酪農経営を取り巻く環境の構造的変化
国内の酪農業は、担い手の減少と高齢化、飼料価格・資材の高騰、大規模化に伴う経営難易度の高まりという三つの圧力を同時に受けています。厳しい経営環境の中、経営の持続性・耐久性は経営規模と必ずしも比例しておらず、生産性と経営力を高める必要性が増しています。
ファームノートの取り組み
ファームノートは2013年の創業以来、牧場運営と経営の意思決定をデータで支える仕組みを作ってきました。

- 牛群管理システム「Farmnote Cloud」による管理頭数は約38万頭(国内の約1割)にのぼります。
- 牛の首に装着するウェアラブルデバイス「Farmnote Color」により、発情・疾病の兆候をリアルタイムで検知します。
- ゲノム検査により牛群の遺伝的能力に基づく育種改良を支援します(「Farmnote Gene」)。
- 2026年7月には、MCP(Model Context Protocol)への対応を発表しました。生成AIから牛群データに直接アクセスできる仕組みです。
- 子会社の株式会社ファームノートデーリィプラットフォームは、自社牧場(北海道2箇所)の経営の他、他牧場の運営を受託し、北海道内で6牧場の経営に参画しています。


ファームノートの特徴は、ソリューション提供者であることに加え、自社ソリューションを実装した牧場を直接保有していることです。自社牧場で培った高生産性・高収益を目指す経営ノウハウを体系化し、契約生産者へ展開する取り組みを進めています。

現在は上記各ソリューションやデータを生産者が読み解いて活用しています。今後は、AIエージェントが各種データを統合し、生産管理と経営管理を支援する仕組みの構築を目指します。


左:牛の首に装着したウェアラブルデバイス「Farmnote Color」が検知したデータを、スマートフォンで確認する/右:株式会社ファームノートデーリィプラットフォームの牧場(北海道)

投資判断のプロセス ― ロジックモデルによる可視化
本ラウンドでは、リード投資家であるインパクト・キャピタルとの対話を通じて、ファームノートが事業活動を通じて創出する社会的インパクトを可視化し、ロジックモデル(下記ご参照)の構築およびインパクト指標案の策定を行いました。

あわせて、企業が持続可能な成長を実現するために必要とされる、財務・知的・製造・人的・社会関係・自然の6つの資本からなる統合資本の観点から、ファームノートの競争優位性や事業基盤の強みを整理するとともに、サステナビリティおよびインパクトに関するリスク分析とその緩和策についても協議を行いました。





今後の展開
ファームノートは、両インパクト投資家と連携しながらAIエージェントの開発と牧場運営・経営支援の拡大を進め、自社および運営参画牧場で得られた知見の実装を加速します。

具体的には、データ・AIと現場運営を組み合わせることで、生産性と収益性が高い酪農経営の再現性を高め、より多くの生産者へ展開できる経営支援基盤の構築を目指します。AI活用により酪農の持続可能性を高め、次世代に繋げていくよう貢献してまいります。

インパクト・キャピタルは、ファームノートのサステナビリティ経営をサポートしながら、社会的価値の創出と事業の持続的な成長を支援します。

ソーシャルXは、企業と自治体とのオープンイノベーションで培った知見をもとに、地域における担い手確保と地方創生の観点から、ファームノートの取り組みを支援します。
資金の使途
ファームノート事業基盤の強化全般、AIエージェントの開発、グループ会社による牧場運営の拡大(運営受託・経営支援等)
コメント
投資先のコメント|株式会社ファームノート 代表取締役 小林 晋也

この度、インパクト・キャピタル様、QRインベストメント様、ソーシャル・エックス様より、力強いご支援を賜りましたこと、心より感謝申し上げます。

私たちが目指す「世界の農業の頭脳を創る。」取り組みが、両インパクト投資ファンドとのご縁によって加速していくことを確信しています。

私たちのビジョンである「『生きる』を、つなぐ。」は、地球市民としてどのように社会と関わるかを真剣に考え続ける姿勢を表しています。このご縁を通じて、持続可能な食糧生産の実現により一層邁進いたします。


リード投資家のコメント|インパクト・キャピタル株式会社 代表取締役 黄 春梅

ファームノート社は、酪農・畜産業界が直面する人手不足や経験依存型経営といった構造的課題に挑んでいます。

自社牧場で実証した省人化・高収益・データ/AI活用による酪農経営モデルやソリューションを生産者へ展開することで、生産性向上と持続可能な食糧生産の実現に貢献しています。

当ファンドは、同社の事業が酪農・畜産業界のバリューチェーン全体の変革につながる可能性に加え、生産者コミュニティの形成等を通じ業界に働きかける姿勢にも期待し、インパクト投資を行いました。

今後は、ファームノート社と共にインパクトを測定・可視化し、その結果を経営や事業の改善に活かし、事業成長と社会的価値創出の好循環を支援してまいります。


共同投資家のコメント|共同パートナー 株式会社ソーシャル・エックス 伊藤 大貴/共同パートナー 株式会社QRインベストメント 川場 享

私たちが大切にしているのは、社会課題の解決と事業成長を別々に考えないことです。ファームノート社は、自ら酪農の現場に入り、テクノロジーを実装しながら、産業そのものを持続可能なものへ変えようとしています。

社会課題は、解決すべき対象であると同時に、新しい産業や事業を生み出す起点でもあります。

今回の出資を通じて、ファームノート社のさらなる事業成長と、地域への実装・展開による社会的インパクトの拡大を後押ししていきたいと考えております。

各社概要
株式会社ファームノート

所在地:北海道帯広市西8条南18丁目3-4/設立:2013年11月/代表取締役:小林 晋也
事業内容:酪農・畜産向けIoT・AIプラットフォームの開発提供/URL:https://farmnote.jp/

インパクト・キャピタル株式会社

所在地:東京都渋谷区上原一丁目3番9号/業務開始:2024年2月/代表取締役:黄 春梅、高塚 清佳
運営ファンド:インパクト・キャピタル1号投資事業有限責任組合(2024年5月開始/規模70億円/期間10年)
事業内容:インパクト投資を通じ、多様性が認められ、価値観に基づいて選択できる彩り豊かな社会の創出に貢献/URL:https://impactcapital.jp/

ソーシャルXインパクト投資事業有限責任組合

・GP:株式会社ソーシャル・エックス

所在地:東京都渋谷区渋谷2-21-1 渋谷ヒカリエ32F/設立:2021年11月/代表取締役:伊藤 大貴
事業内容:新規事業開発支援、オープンイノベーション、地方創生、インパクトスタートアップ投資/URL:https://socialx.inc/

・GP:株式会社QRインベストメント

所在地:石川県金沢市広岡2丁目12番24号/設立:2021年6月/代表取締役:的場 徹成
事業内容:「投資を通じて持続可能な未来を創造する」という理念のもと、国内外の企業やプロジェクトに対して、エクイティー投資と金融ソリューションおよび多様なネットワークを提供することで、地域の質向上に貢献。/URL:https://www.ccig.co.jp/qri/

*1 インパクト投資:財務的リターンと並行して、ポジティブで測定可能な社会的・環境的インパクトを同時に生み出すことを意図する投資行動。
【本リリースに関するお問い合わせ先】

株式会社ファームノート 広報担当:細田 薫/pr@farmnote.jp
インパクト・キャピタル株式会社/info@impactcapital.jp
ソーシャルXインパクトファンド/impactfund@socialx.inc
※株式会社ソーシャル・エックス、株式会社QRインベストメントへのお問い合わせは、いずれも上記アドレスで承ります。

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