ニチレイグループ中期経営計画「Compass Rose 2024」について
各位
2022年5月10日
- 会 社 名
- 株式会社ニチレイ
- 代 表 者 名
- 代表取締役社長 大櫛 顕也
コード:2871、東証プライム
- 問 合 せ 先
- 経営管理部 IRグループ
(TEL 03-3248-2113)
ニチレイグループ中期経営計画「Compass Rose 2024」について
株式会社ニチレイ(代表取締役社長:大櫛顕也)は、2022年度から2024年度までの3年間を対象とするグループ中期経営計画「Compass Rose 2024」を策定しました。本計画では、これまでのCSR基本方針を刷新したサステナビリティ基本方針に基づく事業活動を通じて、社会課題の解決と資本効率の追求に取り組むことでニチレイグループの持続的な企業価値の向上を目指してまいります。
【Ⅰ. 前中期経営計画(2019年度~2021年度)の振り返り】
前中期経営計画「WeWill 2021」では、加工食品事業と低温物流事業を中心とした設備投資の実施により成長に向けた基盤強化を図るとともに「グループ全体での持続的な利益成長」「資本効率の向上と株主還元の充実」「豊かな食生活と健康を支える新たな価値創造」に取り組みました。加工食品事業においては主力カテゴリーへの集中投資等による売上高の拡大を実現し、また低温物流においては事業環境変化に即応した基盤強化によって安定した事業成長と収益力向上を実現しました。しかしながら、計画最終年度の2021年度において、新型コロナウイルス感染症の影響による生産拠点の稼働低下や、原材料価格高騰等のコスト上昇により連結目標数値を下回る結果となりました。
<前中期経営計画最終年度(2021年度)のグループ連結業績>
実績(2021年度) | 増減(対2018年度) | 増減(対計画) | |
売上高 | 6,027億円 | 226億円 | △543億円 |
内 海外売上高 | 976億円 | 184億円 | △47億円 |
営業利益 | 314億円 | 19億円 | △36億円 |
純利益*1 | 234億円 | 34億円 | 14億円 |
EBITDA*2 | 525億円 | 55億円 | △51億円 |
*1 親会社株主に帰属する当期純利益 *2 EBITDA=営業利益+減価償却費(リースを含み、のれんを除く)
地政学リスクなどの影響で今後ますます調達環境が厳しくなることが予測される中、適正な価格改定やローコスト化などの収益構造改革の推進、また持続可能なサプライチェーンの確立が大きな課題と捉えております。
【Ⅱ.2022年度-2024年度中期経営計画「Compass Rose 2024」の概要】
1.新中期経営計画基本方針
ニチレイグループは、「サステナビリティ基本方針~ニチレイの約束~」※に基づく事業活動を通じて、豊かな食生活と健康を支える企業としての社会的責任を果たしつつ、資本効率を追求した経営に取り組み、社会的価値と経済的価値の向上を目指してまいります。
※「サステナビリティ基本方針~ニチレイの約束~」
その実現のため、投下資本利益率(ROIC)に基づく事業ポートフォリオマネジメントを導入するとともに、成長分野への設備投資、海外事業拡大、新規事業、デジタル活用による業務革新などに経営資源を優先的に配分していきます。また、社会課題を解決する新たな価値の創造や持続可能な調達、気候変動への取り組みなどのグループ重要事項(マテリアリティ)の目標達成に注力しつつ、ESGへの取り組みを強化してまいります。
2.新中期経営計画のグループ連結目標数値
目標 (2024年度) | 増減 (対2021年度) | |
売上高 | 6,600億円 | 573億円 |
内 海外売上高 | 1,300億円 | 324億円 |
営業利益 | 370億円 | 56億円 |
純利益 | 245億円 | 11億円 |
EBITDA | 650億円 | 125億円 |
設備投資額(3カ年累計) | 1,200億円 | 270億円 |
ROIC | 7%以上 | - |
3.財務戦略
営業キャッシュ・フローと資産流動化により創出された資金は、企業価値の維持向上のための投資と配当や自己株式の取得を通じた株主還元に振り向けます。株主還元については、連結自己資本配当率(DOE)を基準として安定的な配当を継続するとともに、資本効率や市場環境などを考慮のうえ自己株式の取得を機動的に実施することを基本方針とします。
連結自己資本当期純利益率(ROE) | 10%以上 |
連結自己資本配当率(DOE) | 3% 目安 |
4.セグメント別の事業戦略
<2024年度 セグメント別目標数値>
セグメント | 売上高 | 営業利益 |
加工食品 | 2,750億円 | 184億円 |
水産 | 440億円 | 10億円 |
畜産 | 950億円 | 20億円 |
低温物流 | 2,600億円 | 162億円 |
不動産 | 48億円 | 22億円 |
その他 | 67億円 | 5億円 |
全社・消去 | △255億円 | △33億円 |
合計 | 6,600億円 | 370億円 |
<セグメント別の事業計画>
セグメント | 事業計画 |
加工食品 | Ø 高騰が続くコストに対して適正な価格改定の実施、独自の装置開発によるコストの削減と品質の差別化、高い付加価値に適した価格帯の形成による収益基盤の再構築 Ø パーソナルユース需要や健康意識の高まりに応える新たな価値創出 Ø 生産体制の強化および原材料調達のリスク分散による持続可能なサプライチェーンの構築 Ø 北米における生産・供給体制の確立によるアジアンフーズカテゴリー需要の取り込み強化 |
水産・畜産 | Ø カテゴリーの選択と集中による資本効率と収益性の向上 Ø 独自性の高いこだわり素材の販売拡大 Ø 環境認証素材の水産品の取扱い拡大および循環型農畜産サイクルの取り組み強化 |
低温物流 | Ø 2024年の労働法規制対応を含む幹線輸送機能と冷凍食品物流プラットフォームの拡大 Ø 保管運送一体運営の高度化による全国および地域輸配送網の拡大 Ø 業務革新、先端技術を活用した現場作業の高度化と効率化 Ø 将来の資本効率向上につながる設備投資の実現 Ø 港湾拠点の活用や組織横断的な機能連携による欧州事業拡大 |
バイオ サイエンス | Ø 成長分野である分子診断薬事業への資源集中による経営基盤強化 Ø 免疫染色装置と検査試薬を一体とした分子診断薬の販売拡大 |
詳細は、「中期経営計画『Compass Rose 2024』説明会資料」をご参照ください。
以上