飲食店選びの「本音の価値観」をデータで可視化

掲載日: 2026年09月30日 /提供:VETA

VETA社、調査×マッチングサービス「ワセメシマッチング」の分析結果を公開

<発表のポイント>
- アンケート調査とマッチングコンテンツの両方の機能を持つWebサービス「ワセメシマッチング」を実施。「自分がランチ選びで重視している要素」と「自分にピッタリなワセメシ店舗」のデータを得ながら、利用者に直接フィードバックし、実際の行動変容につなげる仕組みを実装。
- 人々がどのような飲食店選びの基準を持っているかについて、独自の調査分析技術「Value Elicitation法(VE法)」を活用し、詳細に可視化・分析を実施。

<分析結果・消費者の「飲食店選びの価値観」を可視化>
- 学生と社会人の店選びの基準、違いが際立つのは「価格帯」のみ。
- 女性はGoogleレビューの数が多くなると店を選びやすい傾向、男性では明確な影響みられず。
- Googleレビュー数が少ない場合でも、「★の数」を店選びの判断材料とする傾向。

 VETA(ヴィータ)株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役CEO:原 健人、以下「VETA社」)は、「ワセメシマッチング」の回答データを分析し、人々が飲食店選びにおいて何を重視しているのかという価値観や、その価値観の属性による違いを可視化しました。
 ワセメシマッチングは、VETA社・早稲田大学政治経済学部山本鉄平ゼミが共同開発したWebサービスです。独自の調査分析技術「Value Elicitation法 ※1(VE法)」を活用することで、飲食店選びで重視する要素・おススメ店舗といった、従来手法では捉えにくかったデータを獲得しています。
 本分析では、VE法によって得られたデータをもとに、誰が、何を、どの程度重視し、それぞれの要素が実際の選択にどのような影響を与えているのかについて、従来の単純なアンケートでは捉えにくかった粒度まで詳細に可視化・分析しました。その知見として、学生・社会人やジェンダーなどの属性による飲食店選びの傾向の差や、Googleレビュー数・評価の影響など、多様な側面から、人々の飲食店選びの実態に迫ることが可能となりました。
- 「ワセメシマッチング」:飲食店選びの判断軸を可視化し、ピッタリな飲食店を推薦

図1 ワセメシマッチング紹介

ワセメシマッチングはVETA社の公式ウェブサイトから、無料で今すぐご体験いただけます。
【ワセメシマッチング体験URL:https://wasemeshi.veta.co.jp/】

【サービス概要】
 本分析では分析対象のデータとして、「ワセメシマッチング」の回答データを活用しました。ワセメシマッチングは、「ワセメシ(早稲田大学周辺の飲食店)」を対象にした、アンケート調査とマッチングコンテンツの両方の機能を持つWebサービスです。利用者は「自身がランチ選びで重視している要素」と「自分にピッタリなワセメシ店舗」を知ることができます。
 ワセメシマッチングは、実際のランチ選び場面を模した調査を行うことで、より現実に即したデータとフィードバックを実現します。利用者の画面には、価格帯やジャンル、大学からの距離などが異なる仮想の飲食店プロフィールが提示され、利用者は「これからランチに行くならどちらのお店を選ぶか」を繰り返し選択します。選択終了後、回答データに基づき、利用者に以下の2つをフィードバックします。
1. 重視度:自分がランチ選びで重視している要素
 回答結果をもとに、価格帯・ジャンル・距離など、利用者がランチ選びにおいてどの要素をどの程度重視しているかという「本音の判断軸」を、定量的に捉え、可視化します。
2. マッチ度:自分にピッタリなワセメシ店舗
 回答結果と実際のワセメシ情報を組み合わせ、利用者一人ひとりにピッタリのワセメシ店舗を提案します。店舗データは、早稲田大学マイルストーン編集会が刊行する『Milestone Express 2026』の付属冊子『EXPO2026』に基づき、キャンパス周辺のワセメシ店舗合計314店舗を収録しています。

【利用者による活用のイメージ】
 「ワセメシマッチング」では、調査への回答だけで完結するのではなく、分析結果を回答者本人にフィードバックし、実際の店舗選びにつなげる仕組みを設けています。
◎ 自身の「ランチ選びの本音の判断軸」を可視化し、データに基づいて店舗をおススメすることで、それまで知らなかった店舗・普段は選ばない店舗も含め、新たなワセメシとの出会いを提供します。
◎ 結果画面からはGoogle マップや食べログに直接アクセスでき、そのまま実際のランチ選びにつなげることができます。
◎ SNS共有機能により、友人同士で結果を比較したり、おススメ店舗を共有しあったりして、ワセメシとの出会いをさらに広げることができます。
- 飲食店選びの「本音の価値観」をデータで可視化
 本マッチングサービスは、独自の調査分析テクノロジーVE法のアルゴリズムを採用することによって、重視度スコア・マッチ度スコアといった、従来手法では得られなかった深さのデータを獲得することが可能となりました。これを分析することで、回答者の属性による傾向の差や、それぞれの要素がどの程度、実際の選択に実質的に影響しているかまで、詳細に分析することが可能となります。
 VETA社は2026年3月9日から9月18日までの回答データ、計586人・19,450件の回答データを集計・分析し、人々の飲食店選びの価値観について豊富な知見を得ました。調査結果は全体として消費行動についての一般的な直感や他の学術調査とも整合的な結果が得られており、以下で紹介する知見1.~3.は新たに得られた知見の中から紹介をするものです。
 詳細な分析結果については、ホワイトペーパー「飲食店選びの価値観実態調査」として公開し、VE法のメリットの他、本発表に掲載しきれなかった結果についても紹介しています。以下のURLよりお問い合わせの上で資料をダウンロードいただけます。
【「飲食店選びの価値観実態調査」お問い合わせURL:https://www.veta.co.jp/contact】
1.学生と社会人の店選びの基準、違いが際立つのは「価格帯」のみ
 お店選びに関わる8項目(価格帯・ジャンル・Google評価、場所など)について重視度スコアを算出し、学生と社会人を比較しました。その結果、価格帯以外の7項目には統計的な差が見られませんでした。この結果からは、◎「何を基準に店を選ぶか」という価値観は学生から社会人になっても大きくは変わらないと解釈できます。
 一方で、価格帯への重視度だけは社会人になると有意に変化することが分かります(学生71.9点→社会人62.8点、p<0.01)。

図2 学生と社会人の店選びで重視する要素の違い

 ◎学生と社会人の間で見られる価格帯の重視度の差は、社会人と学生では「どこからが高いと感じるか」という基準点自体が異なること、ライフステージによって価格感応度が変わることを示しています。
 価格帯が実際の選択に与える影響を、AMCE(お店の選択に与える影響、ポイント)を用いて掘り下げると、学生は750円を超えた時点ですでに選択率が有意に低下する(-6.3pt)のに対し、社会人は1,500円を超えるまでほとんど反応しません。また1,500円以上の高価格帯では両者とも選択率が大きく落ち込みますが、その下落幅は学生(-24.8pt)が社会人(-10.4pt)の2倍以上あります。このように、学生と社会人では、価格に対する反応の形そのものが異なることが分かりました。

図3 学生と社会人はどこからが高いと感じるのか

2.女性は「Googleレビュー数の多さ」を重視するも、男性では明確な影響みられず
 女性では、Googleレビュー数が100件増えることが、お店を選択するかどうかに有意にプラスの効果(+0.38pt、p<0.05)を持ちました。一方、男性では統計的に有意な効果は確認されませんでした。
 ◎この結果からは例えば、女性客の来店を増やしたい場合はレビュー投稿を促す施策(POPやQRコードの設置など)でレビュー数を積み増すことが有効に働く可能性がある一方、男性客に対しては同様の施策の効果は期待しにくい、といった示唆が得られています。

図4 レビュー数とお店選びへの効果は性別で変わるのか

3.レビュー数が少なくても、「★の数」をそのまま判断材料とする傾向
 Googleの評価点(★の数)が店選びに与える効果が、その評価を支えるレビュー数によって変わるかどうかを検証しました。例えば、「★5.0点満点でもレビューが2件しかない店は信用されにくい」という仮説が正しければ、レビュー数が少ない店ほど評価点が店の選択に与える効果は小さくなるはずです。
 そこで、実際の店舗のレビュー数の分布をもとに、4つのグループ(少ない店:~91件・やや少ない店:91~168件・やや多い店:168~381件・多い店:381件~)に分けて分析しました。その結果、いずれのグループでも、評価点が★1つ上がるあたりの効果は+7~+11pt程度とほぼ同じでした。
 ◎ここからは回答者は評価点をレビュー数の多寡で割り引くことなく、★の数字をそのまま判断材料にしている可能性が高いと解釈できます。例えば、開業したばかりでレビュー件数が少ない店舗であっても、評価点さえ高ければ十分な集客効果が期待できる、という示唆を読み取れます。

図5 Google評価のお店選びへの効果はレビュー数で変わるのか

- 本取り組みの意義と今後の展望
 「お客さまは、なぜこの店を選ぶのか」「どのような人に、どのような情報を届ければ来店につながるのか」。こうした問いは、個々の店舗にとっても、飲食店が集う地域・商店街全体にとっても、そして街づくりを担う企業や自治体にとっても集客戦略を考えるうえで大きな課題となります。しかし、従来のアンケートだけでは十分にその実態を捉えきれない部分がありました。また消費者にとっても、多数の店舗について情報を収集し、自分に本当に合った店舗を見つけることは容易ではありません。
 VETA社は、「調査・分析」と「マッチング」を組み合わせることで、上記の課題を解決しています。商店街やエリア全体を対象に調査・マッチングを実施することで、消費者が自身の価値観に合う新たな店舗との出会いを提供しながら、個々の店舗や地域・商店街にとって「どのような顧客層が価格に敏感なのか」「レビュー施策はどの層への集客に有効なのか」「店舗のどの特徴を訴求すべきなのか」という具体的な施策を検討できる、学術的な調査分析方法に基づいたデータ分析を実施することが可能です。


 VETA社が提供する「調査分析×マッチング」型ソリューションは、飲食店分野にとどまらず、あらゆる分野に適用できます。そこでVETA社は、弊社の技術を、人材領域をはじめとする民間部門や、市民意識調査をはじめとする公共部門など、幅広い分野への展開を進めてまいります。たとえば人材領域では、「新卒学生や求職者は、どのような会社で働きたいと考えているのか」「自社のどのような特徴が求職者にとって魅力なのか」といった採用・配置・離職等の課題に対して、VETA社の調査を活用できます。同じように、自治体や公共機関であれば、政策や行政サービスのうち、市民が本音で重視している要素を可視化することで、政策立案や市民参加、EBPMに役立てることができます。
 こうして、VETAは今後も調査・分析・マッチングを通じ、DX・データドリブン経営や、公共部門におけるEBPMを支援し、価値観の不一致にまつわるフリクションが解消される社会を目指してまいります。
【用語解説】
※1 Value Elicitation法
 VETA社が提供する、コンジョイント分析を発展させ独自のアルゴリズムを組み合わせた調査分析手法です。コンジョイント分析は、各要素が意思決定にどれほどの影響を与えるのかを研究する際に有効な手法です。独自のアルゴリズムにより、この手法を1.複雑な要因が絡む意思決定において、利用者はどの要素を重視して決定しているのか、2.重視している要素を踏まえて導かれるマッチ対象は何かの2点のスコアを計算しフィードバックする技術に発展させている、2026年9月現在特許出願中の技術です。
VETA社ウェブサイトから説明をご覧いただけます:
https://www.veta.co.jp/technology/technology-socsci


VETA株式会社
社会科学の先端知見を活かし、価値観の不一致にまつわるフリクションが解消される社会の実現に挑戦します。
設立:2025年4月30日
所在地:東京都新宿区西早稲田1-22-3
共同創業者: 代表取締役CEO 原 健人
       取締役CSO   山本 鉄平
       取締役CKO   日野 愛郎

【発信元・本件に関するお問い合わせ】
VETA株式会社 担当:田中
E-mail:info@veta.co.jp
URL:https://www.veta.co.jp/contact

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