
写真左から:カゴメ株式会社 執行役員 東京支店長 伊藤 幸之助、味の素株式会社 執行理事 東京支社長 赤堀 誠一、国分グループ本社株式会社 取締役常務執行役員 品田 文隆、ネッスー株式会社 代表取締役 木戸 優起、Umios株式会社 サステナビリティ戦略部 部長 佐藤 雄介
国分グループ本社株式会社およびネッスー株式会社は、味の素株式会社、カゴメ株式会社、Umios株式会社を正会員企業代表に迎え、「未利用食品の活用推進コンソーシアム」(以下「本コンソーシアム」)を2026年5月7日(木)に設立しました。
本コンソーシアムは、食品卸売業や食品メーカーなどの食品関連企業が連携し、商慣習上やむを得ず発生する未利用食品(賞味期限内であるものの、納品期限超過のため出荷できない商品など)を、こども食堂などの団体や対象となる世帯(以下「利用者」)に対して、必要に応じて継続的に届ける取り組みを推進するものです。
寄贈や単発的な取り組みではなく、既存の商流・物流を活用し、ソーシャル・プライシング(※1)による有償提供により、食品関連企業・利用者双方にとって、参加・継続しやすい仕組みの構築を企図しています。
本コンソーシアムの本格始動にあたり、設立趣旨および今後の活動方針について発表する記者会見を、2026年6月10日(水)に開催しました。
記者会見概要
実施日:2026年6月10日(水)
登壇者:
国分グループ本社株式会社 取締役常務執行役員 品田 文隆
ネッスー株式会社 代表取締役 木戸 優起
味の素株式会社 執行理事 東京支社長 赤堀 誠一
カゴメ株式会社 執行役員 東京支店長 伊藤 幸之助
Umios株式会社 サステナビリティ戦略部 部長 佐藤 雄介
主な内容:
・本コンソーシアム設立の背景と狙い
・未利用食品を活用した新たな仕組みの概要
・参画各社の想いと今後の展望
設立の背景
厚生労働省「2022(令和4)年国民生活基礎調査」によると、国内では、こどもの約9人に1人が、等価可処分所得の中央値の半分未満の世帯で暮らす「相対的貧困」の状態にあるとされています。特にひとり親世帯では、約2人に1人が相対的貧困に直面しています(※2)。近年は物価高の影響も重なり、日常的な食費の確保が家計上の大きな負担となっています。また、利用者となるこども食堂などの支援団体においても、食材の調達費用や手配の負担が増加し、必要な食品を安定して確保することが難しい状況が続いています(※3、※4)。一方で、環境省の令和5年度推計によると、国内では2023年度に約464万トンの食品ロスが発生しており、そのうち約50%(231万トン)は、食品メーカーや卸売業・小売業などの事業活動から生じています(※5)。政府は、事業系食品ロスについて、2030年度までに2000年度比50%削減とする当初目標を前倒しで達成したことを受け、新たに2030年度までに2000年度比60%削減、219万トンまで削減する目標を掲げています(※6)。
食品ロス削減の要請が高まる中で、サプライチェーン上には、品質や安全性に問題がないにもかかわらず、「未利用食品」が十分に有効活用されていない現状があります。
未利用食品の流通管理とコスト・業務負担の課題
企業による未利用食品の食支援団体やこども食堂等への提供にあたっては、寄贈(無償)が中心であることに加え、物流費や業務負担が生じることから、持続的な関与を実現するための仕組みが求められていました。賞味期限が通常品より近い点や規格外となっている点を適切に周知し、正しく理解してもらうことで流通の適正性を維持することや、未利用食品を提供する趣旨・背景を丁寧に伝え、理解の促進を図ることが課題となっていました。
持続可能な支援を実現するあたらしい仕組み
仕組みの流れ- 食品メーカー(売り手)は、出品情報を本コンソーシアムが運営する「未利用食品情報プラットフォーム(ロスプラ)」に登録し、食品卸(国分グループ)を介してネッスーに販売します。
- 食品メーカーは、通常商品と混載して、国分グループの物流センターへ納品します。納品された商品は、ネッスーの預かり在庫として保管されます。
- ネッスーが運営する会員制ECサイトで、対象となる世帯・団体(買い手)から受注した商品は、国分グループの物流センターから宅配便等を利用して配送されます。

仕組みの特長
対象となる世帯・団体にとって
- 必要な食品をソーシャル・プライシング(※1)で入手できることにより、家計における選択肢が広がり、食生活の充実につながります。加えて、生活費に余裕が生まれることから、こどもの成長に関わる生活面での支出の充実にも寄与することが期待されます。
- こども食堂等のこども支援団体は、限られた予算の中でフードバンク等からの寄贈では足りない食材を購入しています。また、全国でみるとフードバンクが近くになかったり、運搬手段を持っていないために寄贈品を受け取れていない団体も一定程度存在します。本サービスは、有償提供ではありますが、団体は必要な食品を必要な分だけ注文することができ、活動拠点で受け取ることが可能です。ソーシャル・プライシング(※1)での購入による経費削減に加え、食品アクセスの確保を通じて、安定的な運営にもつながります。
食品関連企業にとって
- 既存の商流・物流を活用し、日常の業務フローの延長線上で未利用食品の提供が可能です。
- 物流費や業務負担といったコストを考慮した有償取引により、寄贈の場合と比べ継続的に参加しやすい仕組みです。
- 未利用食品の出品から成約までの取引仲介業務をプラットフォームで一元管理し、新規契約や個別調整の負担を極小化できます。
社会全体にとって
- 未利用食品活用による食品ロス削減とこどもの食支援を同時に推進します。
- ソーシャル・プライシング(※1)により、補助金などに依存しない自走可能な「続けられる支援」を実現します。
今後の方針
本コンソーシアムは、参画企業や提供品目の拡大を通じて、未利用食品を活用した支援を業界横断で広げていきます。提供品目が広がることで、利用者が必要な食品を選びやすくなり、食生活の選択肢を広げることにつながります。物流効率の向上による安定的な提供にもつながります。本趣旨に賛同いただける企業様は、随時参画可能であり、多くの食品関連企業様に呼びかけて活動を発展させていく方針です。2026年9月、児童扶養手当受給世帯限定の未利用食品ECサイトをオープン予定。利用登録開始後、一部地域より順次先行販売へ。
本コンソーシアムでは、未利用食品を活用した有償提供モデルのさらなる検証および拡張に向けて、児童扶養手当受給世帯を対象に、通信販売方式で未利用食品をソーシャル・プライシング(※1)により販売します。
2026年9月より、ネッスー株式会社が開発を進めるECサイトにおいて、未利用食品の購入を希望される児童扶養手当受給世帯からの利用登録を受け付ける予定です。
ECサイト上での販売は、利用登録開始後、一部地域の対象世帯より順次開始し、サービスの提供を通じた支援効果と食品ロス削減効果を検証していきます。
詳細は、本コンソーシアム公式ホームページにて順次お知らせします。
コンソーシアム概要
名称:未利用食品の活用推進コンソーシアム
設立日:2026年5月7日
代表委員:国分グループ本社株式会社
事務局:ネッスー株式会社
正会員企業:味の素株式会社、カゴメ株式会社、Umios株式会社、株式会社日清製粉ウェルナ、株式会社ダイショー、キッコーマン食品株式会社、昭和産業株式会社、株式会社大森屋(2026年6月10日現在)
本コンソーシアムの詳細はこちら:https://mirai-tsunago.jp
本コンソーシアムに関するお問い合わせはこちら:https://mirai-tsunago.jp/contact/
コンソーシアム設立にあたってのコメント





コンソーシアム代表委員
国分グループ本社株式会社
取締役常務執行役員 品田 文隆
食の流通を支える食品卸にとって、世の中に多くの食品ロスが発生している一方で、支援を必要とする現場に届かない構造的ミスマッチの解消は強い使命です。
国分グループは「食の価値循環プラットフォーマー」として、未利用食品に新たな価値を見出し、国分のアセットを通じて社会へ循環させます。
この持続可能な仕組みを通じて、食品ロス削減という社会課題を解決するとともに、こどもたちの豊かな体験や学びの機会を創出し、地域幸福度の向上に貢献してまいります。
コンソーシアム事務局
ネッスー株式会社
代表取締役 木戸 優起
ネッスーは、こどもの機会格差の解消を目指すインパクトスタートアップとして、創業時から未利用食品をこども支援につなげる構想を描いてきました。未利用食品の活用により、食卓が豊かになり、家計に生まれる余白がこどもの体験や学びの機会につながることを期待しています。本取り組みは、国分グループ本社様とともに4年をかけて準備を進めてきたものです。多くの食品メーカー様にご参画いただけたことを大変うれしく思います。 今後は、本コンソーシアムの取り組みをさらに拡大し、全国でより多くのこどもたちの機会を創出していきたいと考えています。
参画企業
味の素株式会社
執行理事 東京支社長 赤堀 誠一 氏
当社は、「事業を通じ、社会価値と経済価値を共創する取り組み-ASV※-」を推進しています。 “既存の商流・物流を活用し、立場の異なる企業の共創によりフードロス削減とこどもの食支援の両立による持続的なしくみづくりに取り組む”との志に共感し、参画いたしました。本取り組みにより、持続的なこどもの食支援が全国に広がることを期待しています。
※ Ajinomoto Group Creating Shared Value
カゴメ株式会社
執行役員東京支店長 伊藤 幸之助 氏
当社は、行動規範の一つに「共助」を掲げ、社会課題の解決に取り組んでおります。
本コンソーシアムは、こうした当社の考え方に合致していることに加え、持続可能な仕組みである点に意義を感じ、参画いたしました。
本取り組みが、こどもの成長を支える一助となれば幸いです。
Umios株式会社
サステナビリティ戦略部 部長 佐藤 雄介 氏
こどもの食支援に継続的に貢献したいという思いから、本コンソーシアムへの参画を決めました。本取り組みで社内各拠点の協力を得ながら対象地域を拡大し、フードロス削減とより多くのこどもたちへの食支援につなげていきます。
会社概要
国分グループ本社株式会社代表取締役会長 兼 CEO:國分 勘兵衛
創業:1712年(正徳2年)
所在地:〒103-8241 東京都中央区日本橋一丁目1番1号
URL:https://www.kokubu.co.jp/
ネッスー株式会社
代表取締役:木戸 優起
設立:2022年6月10日
所在地:〒155-0032 東京都世田谷区代沢4丁目44-4
URL:https://nessu.co.jp/
※1:本リリースにおける「ソーシャル・プライシング」とは、まだ十分に利用可能でありながら、通常の価格や販路では提供しにくくなった食品や日用品などについて、提供先を「支援を必要とする世帯・団体」に限定し、事業継続に必要なコストを踏まえて設計した独自の有償提供の考え方を示す造語です。利用者の負担を抑えつつ、継続供給できる水準で価格を設定しています。
※2:厚生労働省「2022(令和4)年国民生活基礎調査」
※3:公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン「経済的に困難な子育て世帯の 子ども 1.4 万人の食と生活の実態調査報告書 -2025 年「子どもの食 応援ボックス」申込者 7,856 世帯対象- 」
※4:むすびえ「こども食堂の実態・困りごと調査2025」結果発表(2025年12月11日)
※5:環境省「我が国の食品ロスの発生量の推計値(令和5年度)の公表について」
※6:第2次 食品ロスの削減の推進に関する基本的な方針(令和7年3月25日閣議決定)









