
ホテル・旅館等の宿泊施設を専門にコンサルティングを行う株式会社宿研(本社:神奈川県横浜市、取締役社長:兼松 和貴)は、旅行計画で生成AI(ChatGPT・Gemini等)を実際に活用した630人を対象に、「AIの提案が旅行者の行動を変えているのか」を検証する調査を実施。
その結果を2026年2月に公表しました。
調査結果では、AIは旅行者の行き先や宿泊先の「候補」を増やし、半数以上が「実際の訪問」にもつながっていました。一方で、宿泊施設は飲食店や観光スポット等と比べ訪問率が低い結果に。地方の宿泊施設にとっての課題は、詳細情報を確認するメディアでの「クチコミ・レビュー」と「視覚情報」にあることが示唆されました。
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調査結果(抜粋)
調査結果1. AIが提案した旅先に、54.6%が実際に行っていた

AIと対話して旅行計画を立てた630人に「AIが提案した場所に実際に行きましたか?」と聞いたところ、54.6%(344人)が「実際に行った」と回答。さらに30.2%が「行かなかったが候補には入っていた」と答えており、合わせて84.8%がAIの提案を検討対象にしていました。
AIの提案は「参考程度」にとどまらず、実際の意思決定プロセスに影響を持ち始めていることが、本調査から判明。旅行計画における「AI活用」は、実態のあるものと評価できます。
調査結果2. 「AIがなければ定番を選んでいた」38.6%
「もしAIを使っていなかったら、その旅行はどうなっていたか」を聞いたところ、最多の回答は以下でした。- 「定番で有名な目的地や宿泊施設を選んでいたと思う」 38.6%(243人)
- 「候補が今より少なかったと思う」 27.3%(172人)
- 「結果は変わらなかったと思う」 25.9%(163人)
約4割の旅行者が「AIがなければ、知っている場所の中から選んでいた」と振り返っています。
この結果は、生成AIが旅行者の「選択肢の幅を広げている」ことを示すと同時に、有名ではなかった地域や施設にも、AIを通して新しい認知機会が生まれつつあることを示唆しています。
これは地方誘客に取り組む自治体やDMO、宿泊施設にとって、注視すべきデータです。
調査結果3.宿泊施設だけが選ばれにくい原因はAIではなく「情報環境」
AIの提案を受けて実際に旅先を訪れた人は多い一方で、「宿泊施設」はAIの提案が採用されにくい傾向が見られました。AIに宿泊先の候補を出してもらった338人※のうち、実際に訪問した183人が何を採用したかを見ると、宿泊施設の採用率は47.0%で半数近くありますが、目的地や飲食店・観光スポットよりも約10ポイント低い結果でした。(詳細はダウンロード資料を参照)※ 宿泊先探し目的の人に限らず、行き先探し等の過程でAIに宿泊先候補を出してもらった人を含む
この差の要因として、AIの提案を不採用にした理由の上位が「クチコミが少ない・よくなかった」「公式サイトの情報が少なく不安だった」など、AIの提案後に旅行者が確認しに行く先の情報不足でした。一方、「AIの提案に不安」はわずか2.2%で、AIの回答精度がこの差の要因ではありませんでした。

AIが入口をつくっても、その先の情報環境が整っていなければ宿泊施設の集客機会は流れる。課題は「AIに見つけてもらうこと」だけではなく、見つけた後に安心して選べる情報の整備にあります。
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その他、本調査で明らかになったこと
本リリースで紹介した内容は調査結果の一部です。
本調査ではこのほかにも、以下のテーマを検証しています。
- AIとの対話で「新しい発見」が多かったジャンルはどこか
- AIの提案を受けた後、旅行者がよく確認をしにいった情報源とは
- AIの提案先に訪問しやすい年齢層はあるのか
- AIの提案後、その行き先を不採用にした理由は何か
- 継続利用意向はどれくらいで、この流れは今後さらに広がるのか
さらに詳しい内容はこちら

宿研オウンドメディア記事旅行計画でAIを使った630人の行動から見えた 地方誘客の光と影調査結果の一部を分析。宿泊施設における光と影の部分を明らかにしています。
【2026年】旅行計画での生成AI活用実態|630人の行動データで見る「地方誘客」への影響と課題│独自調査レポート

調査全体の結果や分析内容はコチラ調査結果の全容と示唆をまとめた<ダウンロード資料(無料)>もご用意しています。宿泊施設や観光施設の情報整備と、AI時代の集客施策を検討する際にご活用ください。
<調査レポート>生成AI活用の実態調査レポート
【 調査概要 】
調査名 :旅行計画で生成AIを使った630人の行動調査(第3回)
調査企画:株式会社宿研調査協力株式会社クロス・マーケティング(QiQUMO)
実施時期:2026年1月
調査対象:直近の国内旅行計画で対話型AI(ChatGPT・Gemini等)を実際に使用した630人
調査手法:インターネット調査(スクリーニング調査:8,000人 → 本調査:630人)
【 調査背景と意義 】
この調査の背景にあるのは、宿泊・観光業界が抱える『地方誘客』という課題です。既存のOTAや検索エンジンは、知名度や売上実績、クチコミが多い施設ほど上位に掲載されやすく、情報発信の上手な地域ほど見つけやすい仕組みで、中小規模施設の露出や地方誘客を難しくしてきました。そんな中、既存の検索アルゴリズムに左右されない生成AIの登場は、この構造を変える力になるのか。それとも、知名度や実績をそのまま反映し、格差を助長するだけなのか。この問いに、行動データから答えを出すことが本調査のテーマと意義です。
【 本リリースに関するお問い合わせ先 】
株式会社宿研
本社:神奈川県横浜市西区みなとみらい2-2-1 横浜ランドマークタワー20F
連絡先:関西支社 06-6459-2700(マーケティング室宛て)
https://www.yadoken.net/contact








