日本最大級。国産杉の醤油木桶誕生

掲載日: 2025年11月25日 /提供:湯浅醤油

醤油醸造発祥の地、和歌山県湯浅町で次の100年に向けての一歩を踏み出しました。

 醤油発祥の地として知られる和歌山県湯浅町で明治14年(1881年)に創業した老舗の醸造元『丸新本家』の醤油部門である湯浅醤油有限会社(本社:和歌山県有田郡湯浅町、代表:新古 敏朗)は、2025年10月31日、国産杉を使用した直径3.4M×高さ5.5M の木桶を2基導入しました。国産杉を使用して造られる醤油木桶としては日本で2番目の大きさです。(2025年10月時点、自社調べ)


新しい木桶を見上げる職人

■木桶新設の背景

 かつて主流だった木桶仕込みによる醤油製造は、現在では国内全体の約1%にまで減少しています。効率性や生産性の面で近代的な機械仕込みに比べて劣るものの、木桶仕込みは独特の旨味と香りを生み出す希少な製法として改めて注目されています。

2000年頃、4代目が最新機械による大量生産への転換を検討しましたが、現代表である5代目は「伝統の醤油をなくしてはいけない」との信念から、木桶仕込みの継続を決断しました。以降、近代化の流れに抗いながらも、伝統製法を守り続けています。

 木桶の寿命は、100年~150年と言われており、弊社では、140年以上使用している吉野杉の木桶を修理しながら今も大切に使い続けております。今後も木桶仕込みを継承するため、新たな木桶の導入に至りました。

140年以上使い続けている吉野杉の木桶

■木樽の特徴

 今回新たに導入した木桶には、国産の杉材を100本使用しています。釘などの金属部品は使わず、木材同士を組み合わせ、外側を「締め付けバンド」と呼ばれる金属製の帯で締め上げることで、強度と密閉性を確保しています。

さらに、桶の内側には漆を塗布し、杉の香りが一気に醤油に移らないよう工夫がされています。
これによって木桶ならではの発酵環境を活かしながらも、醤油本来の風味を損なうことなく仕込むことが可能となっています。

 この木桶の導入により、月間で約4,000Lの増産が可能となり、今後の需要拡大にも安定して対応できる体制が整います。

完成した2基の木桶を見上げる代表

■社長のコメント
醤油醸造の発祥地で、木桶仕込みを守り続けることは、地域文化の継承そのものです。
かつては、いかに短時間で安定した品質を実現するかが重視され、木桶製法は姿を消しつつありました。しかし今、昔ながらのものが見直される時代となり、木桶仕込みの蔵元は希少な存在として再評価されています。
伝統は、ただ守るものではなく、育てるもの。
今回の新木桶の導入は、100年先の未来へと続く一歩です。
そしてこの味を世界へ届けることで、日本の良さを改めて見つめ直すきっかけになると信じています。

■今後の展望

 今回新設した木桶で仕込んだ醤油が出来上がるのは、2028年頃を予定しています。
■新・木桶お披露目会(報道関係者向け)
日時:2025年12月5日(金) 10:00~11:00
会場:湯浅醤油有限会社 新・木桶前
   〒643-0004 和歌山県有田郡湯浅町湯浅1464
登壇:新古敏朗(湯浅醤油有限会社 代表取締役)
内容: 9:40~受付開始
   1.開会のご挨拶
   2.町長よりご挨拶
   3.木桶完成のテープカット
   4.木桶の紹介
   5.写真撮影
   6.代表よりご挨拶
※11:00以降個別にて、工場案内等実施予定です。


■新・木桶お披露目イベント
日 時:2025年12月13日(土)
    1回目 11:00~(約40分間)
     2回目 14:00~(約40分間)
定 員:各回20名(先着順)
会 場:湯浅醤油九曜蔵(和歌山県有田郡湯浅町湯浅1464)
参加費:無料
お土産:お醤油ミニボトル90ml(一世帯1本)、醤油ソフトクリーム割引券(全員)
内 容:新しい木桶のお披露目を含む工場見学を、代表の新古自らご案内します。
    醤油の歴史など、いつもは聞けないお話も聞けるかもしれません。

■注意事項

・イベント参加への参加方法
 当日各回開始時間の30分前より受付を開始します。
 (受付場所:湯浅醤油九曜蔵外のトレーラーブース)

・イベント・取材に関するお問い合わせ先
 TEL:0737-63-2267 (担当:小礒)


■会社概要
会社名:湯浅醤油有限会社
設立年:2002年
代 表:新古敏朗
本社所在地:和歌山県有田郡湯浅町湯浅1464




湯浅醤油 九曜蔵(本社)


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