「持続可能な農産業を実現し、生活者を豊かにする」をビジョンに掲げ、全国の都市部を中心としたスーパーマーケットで「農家の直売所」を運営する株式会社農業総合研究所(本社:和歌山県和歌山市、代表取締役会長CEO:及川 智正、以下「農業総合研究所」)は、ほうれん草の収穫と価格の状況を調査しました。
調査方法ですが、農業総合研究所が全国のスーパーマーケットで展開している2,000店舗以上の「農家の直売所」での販売データを集計したほか、生産者などへのヒアリング調査を実施しました。
ほうれん草の1月の価格は、昨年と比べて26.5%上昇しました。直近の値動きは落ち着きつつありますが、依然として高値が続いています。
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背景には、供給量の減少があります。この理由を、埼玉県嵐山町のほうれん草農家・愛澤健雄さんに聞きました。
愛澤さんによれば、この供給量の減少の原因には、資材費の高騰と、ほうれん草農家の減少があるといいます。化成肥料の価格が急激に上昇し、数年前と比較し2倍以上に上昇しました。ビニールハウスのフィルムは、数年前は1枚7~8万円でしたが、これも現在は2倍以上へと高騰しました。
こうした資材費高騰に伴う採算性の変化を受け、愛澤さんの周囲では大規模に生産していたほうれん草農家の撤退が相次ぎました。
2025年1月は例年と比べ強い寒気が流れ込み、雪が降るなど厳しい寒さの地域が多く、日照時間が短いこともあり、ほうれん草の生育が鈍くなり出荷量が減少しました。2月後半以降は日差しが回復し、気温も上がっていくため、これまで耐えていたほうれん草が一気に育つ状況下となり、冬のほうれん草は、2月後半から3月にかけて収穫・出荷のピークを迎えます。市場価格は徐々に落ち着いていく見通しです。
ほうれん草は地域ごとに栽培条件が異なり、味も異なります。ほうれん草は寒さにさらされると、凍結を防ぐために糖分を蓄積する仕組みがあることから、糖度が増し、甘みが強くなります。特に標高の高い地域で収穫されたほうれん草は甘みが強い傾向が高まる見込みです。
調査にご協力いただいた生産者
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愛澤 健雄 氏(埼玉県比企郡嵐山町)
調査方法
- 調査期間:2024年12月1日~2025年1月31日
- 調査方法:当社が全国2,000店舗以上のスーパーマーケットで展開する「農家の直売所」、及び産直卸での販売データ、及び、生産者へのヒアリングを基に導出
■会社概要
株式会社 農業総合研究所 (JPX 証券コード3541)
〒640-8341 和歌山県和歌山市黒田99番地12 寺本ビルII4階
https://nousouken.co.jp/
「持続可能な農産業を実現し、生活者を豊かにする」をビジョンに掲げ、日本及び世界から農業が無くならない仕組みを構築することを目的とした産直流通のリーディングカンパニーです。全国約10,000名の生産者と都市部を中心とした約2,000店舗の小売店をITでダイレクトに繋ぎ、情報・物流・決済のプラットフォームを構築することにより、農産物の産地直送販売を都市部のスーパーで実現した「農家の直売所事業」と、生産者から農産物を買い取り、ブランディングしてスーパーに卸す「産直卸事業」を展開しています。