磯焼け対策を目的とした大分県におけるウニ畜養事業に関する事業連携協定の締結について

更新日: 2024年11月09日 /提供:ウニノミクス

大分県の豊かな海を守り、持続可能な未来を目指します




 本日、ウニノミクス株式会社(以下、ウニノミクス)と株式会社テレビ大分(以下、TOS)は、大分県における磯焼け問題に取り組むため、ウニ畜養事業の共同検討に関する連携協定(以下、本協定)を締結しましたので、お知らせします。
今後は、共に、県内の漁業関係者と企業を巻き込みながら、豊かな海の保全と脱炭素社会を目指し、大分県が掲げる「大分県地球温暖化対策地域推進計画」に貢献してまいります。

磯焼けとは藻場が衰退してしまう現象で、温暖化による海水温上昇や栄養分の不足に加え、捕食類の減少で増えすぎたウニが藻場を食い荒らすことが原因です。磯焼けは近年全国に広がって問題になっており、大分県内の沿岸部でも広がっていることが大分県気候変動適応センターの調査で明らかになっています。

藻場は魚介類やその他多様な生物にとって不可欠な生息地であり、またブルーカーボン(※1)による二酸化炭素の吸収・貯留源であるため、藻場の再生は水産資源の回復と地球温暖化の防止に寄与するものと期待されています。

 磯焼け地域に生息するウニは身が痩せており、商品価値がありません。ウニノミクスは、この厄介者となった痩せウニを買い取り、独自の畜養設備と技術で育て、地域の特産品として販売する循環型ビジネスモデルにより、磯焼け地域に新たな産業と特産品をもたらしながら海の環境保全と地元の漁業活性化を実現します。大分県内では2019年に「大分うにファーム」(大分県国東市国東町富来浦2744-12)を設立。畜養したウニは「豊後の磯守(ぶんごのいそもり)」ブランドを付して大分県内や福岡などの寿司店や割烹に販売しております。
この世界初のビジネスモデルは、ユネスコの「持続可能な開発のための国連海洋科学の10年」から公式推薦を授与されるなど、世界的に高い評価を受けています。

 TOSは、開局以来テレビ放送のみならず、平成18年(2006年)には、公益財団法人TOSみどり森・守財団を設立し、同財団を通じた活動で持続可能な地域づくりに向けて、県内企業や地域の皆様と、環境問題や自然保護に対する意識の促進や地元産業を支援するイベントやキャンペーンを実施しています。発信力及びネットワークを軸とするTOSのノウハウや地縁を活用し、ウニノミクスとの協働を通して、磯焼けの解消に向けた新たな取り組みを進めていきます。

 今後、両社は本協定に基づき、大分県におけるウニ畜養事業の拡大に向けて、地域経済の活性化に資する事業モデルを検討し、社会課題の解決と大分県が掲げる「大分県地球温暖化対策地域推進計画」を含む環境改善の実現を目指します。

※1 海藻・海草藻場やマングローブ林、干潟などの海洋生態系によって吸収・貯留された炭素。

【ウニ畜養事業の循環型ビジネスモデル】




磯焼けにより海藻が消失した沿岸部の海底

ウニノミクスの既設ウニ畜養工場(山口県長門市の例)


畜養前(?せ細ったウニ)

畜養後 (畜養ウニブランド「豊後の磯守」)

【両社の概要】
ウニノミクス株式会社(https://www.uninomics.co.jp
代表取締役:石田 晋太郎
本店所在地:東京都江東区木場2丁目13番6号

株式会社テレビ大分(https://www.tostv.jp/
代表取締役社長:池邉 強
本店所在地:大分県大分市春日浦843番地25号

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