ビームス、世界初・物流ロボットなど先端自動化システム導入の新物流拠点、2024年9月下旬から東京・深川で全面稼働

掲載日: 2024年09月10日 /提供:ビームス

延床面積約9000坪、将来を見据えた省人化と業容拡大への対応を図る


延床面積9000坪の構内に、自律型ケースハンドリングロボットシステム「HaiPick SYSTEM」(上写真)や、リニアモーター式ロボット「CUEBUS(搬送タイプ)」(世界初導入)など、先端自動化システムを導入した

株式会社ビームス(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:設楽洋)は、同社最大の物流拠点「ビームス ウエアステーション」を、東京都江東区新砂から同区塩浜(深川地域)に拡張移転し、2024年9月下旬から全面稼働させることを発表します。

このたび、拡張移転する「ビームス ウエアステーション」は、物流機能における入出荷を行うほか、自社ECサイト用の撮影スタジオやカスタマーサービスデスクなどの機能を備えており、延床面積は移転前の2倍程度となる約9000坪です。

また、拡張移転にともない江東区南砂町のサテライト機能も同拠点内に集約されることとなり、全面稼働予定日の2024年9月25日以降の同社物流は、東日本エリアを「ビームス ウエアステーション」(東京都江東区)、西日本エリアを「ビームス 関西ロジスティクスセンター」(大阪府交野市)が、主として担う体制になります。

全面稼働に合わせて「ビームス ウエアステーション」には、複数の先端自動化システムが新たに導入され、世界初導入となるリニアモーター式ロボット「CUEBUS(搬送タイプ)」(※1)、自律型ケースハンドリングロボットシステム「HaiPick SYSTEM」(※2)などの稼働によって、将来の国内労働市場における生産年齢人口減少を見据えた自動化による省人化を進めます。

近年、ビームスグループは、アパレル、雑貨、家具、アートなどを扱う国内外約170店のセレクトショップ運営のほか、オリジナル商品の海外向け卸事業、企業・自治体とのBtoB(企業間取引)を伴う協業など、その業容を戦略的に広げており、今回発表する「ビームス ウエアステーション」の拡張移転と先端自動化システムの導入は、物流面における今後のビジネスへの持続的な対応を図るものです。


※1 リニアモーター式ロボット「CUEBUS(搬送タイプ)」(世界初導入、CUEBUS調べ)

トラックからの荷受けのあと、自動でハンガーラックの搬送を担うリニアモーター式ロボット「CUEBUS(搬送タイプ)」は、ビームスへの導入が世界初となる。

当ロボットは、タイルと呼ばれるリニアモーター内臓のユニットを物流センター床面に置き、そのタイル上を移動するトレイ(写真1)が商品を載せて搬送する構造となっております。ビームスの新物流拠点では、「CUEBUS」を入荷工程に導入し、トレイを2枚同時に協調制御することで、これまで自動搬送が難しかったZラック(写真2)の搬送自動化が可能となりました。さらにはロボットが搬送されるタイル上に自動検品ゲート(写真3)を設置し、商品タグに取り付けられたRFID(写真4)タグを自動で読み取ることで、検品を自動し、作業効率の向上を実現いたしました。


写真1:物流センター床面に置いたタイルと呼ばれるリニアモーター内臓のユニット上をトレイが移動する

写真2:Zラック

写真3:自動検品ゲート

写真4:RFID(Radio Frequency Identificationの略、無線通信により物品の情報を識別・追跡)タグが取り付けられた商品タグ


※2 自律型ケースハンドリングロボットシステム「HaiPick SYSTEM」

自律型ケースハンドリングロボットシステム「HaiPick SYSTEM」は、高さ約4.7mのラック、自律型ケースハンドリングロボット(ACR)、「HAI PORT Workstation」という3つのモジュールで構成される

当システムは、物流業務の一連の流れである商品の入庫・保管・出庫を自動化したものになります。「HaiPick SYSTEM」は、高さ約4.7mのラック、自律型ケースハンドリングロボット(ACR)、「HAI PORT Workstation」のモジュールで構成され、エリア内には57台のACR(写真1)が稼働しており、1台で複数のコンテナの入庫または出庫することが可能です(写真2)。新物流拠点では、「HaiPick SYSTEM」の導入により天井高を有効に活用することで多品種少量の商品を効率的に保管し「HAI PORT Workstation」と呼ばれるステーションまでACRが商品を搬送してくるGTP(Goods To Person)方式を取り入れ、次工程には自動仕分け可能なソーターシステム(写真3)をつなげることで店舗および自社EC顧客の仕分けを同時に実現しております。


写真1:ビームスのロゴを配した自律型ケースハンドリングロボット(ACR)

写真2:自律型ケースハンドリングロボット(ACR)は、1台で複数のコンテナの入出庫が可能

写真3:「HAI PORT Workstation」に運ばれた商品は、ベルトコンベヤを経て、次工程のソーターシステムに到着し、ここで店舗やEC顧客へ自動仕分けされる



施設概要


ビームスについて
1976年、東京・原宿で創業。1号店「American Life Shop BEAMS」に続き、世界の様々なライフスタイルをコンセプトにした店舗を展開し、ファッション・雑貨・インテリア・音楽・アート・食品などにいたるまで、国内外のブランドや作品を多角的に紹介するセレクトショップの先駆けとして時代をリードしてきました。特にコラボレーションを通じて新たな価値を生み出す仕掛け役として豊富な実績を持ち、企業との協業や官民連携においてもクリエイティブなソリューションを提供しています。日本とアジア地域に約170店舗を擁し、モノ・コト・ヒトを軸にしたコミュニティが織り成すカルチャーは、各地で幅広い世代に支持されています。
URL:https://www.beams.co.jp/


「ビームス ウエアステーション」が入るマルチテナント型物流施設「DPL江東深川」の外観1.

「ビームス ウエアステーション」が入るマルチテナント型物流施設「DPL江東深川」の外観2.

「ビームス ウエアステーション」は、約350坪の撮影スタジオも備える

顧客へ出荷する品物を梱包する「自動梱包機」(移転前拠点からの移設)


構内で大量に使用する「折り畳み式コンテナ」の「自動畳装置」も新たに導入した

Zラックにかけられたアパレル品の自動搬送は難しいとされてきたが、リニアモーター式ロボット「CUEBUS(搬送タイプ)」によって対応

ラックの間を走行する自律型ケースハンドリングロボット(ACR)

多品種少量の商品も効率的に保管できる高さ4.7mのラックと、入出荷を行う自律型ケースハンドリングロボット(ACR)


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