■レシピ開発・商品化の背景
近年、タンパク質危機の解決策としてだけでなく、地球環境配慮・サステナブルの観点からも注目度を高めている植物肉は、今後もさらに新しい食文化として一般消費者への広がり・浸透が期待されています。
2019年12月より本格的に植物肉「ミラクルミート」の事業を展開してきたDAIZは、これまで食品メーカーや大手のハンバーガーチェーンやスーパーマーケット、飲食店向けに「ミラクルミート」を提供し、多様な植物肉メニューの開発・商品化を技術支援してきました。
フレッシュネスバーガー等のハンバーガーチェーンを通じて、おいしい植物肉メニューを気軽に食べられるようになり、ライフ等のスーパーマーケットでの発売やニチレイフーズブランド商品の「ミラクルミート」採用は、一般家庭の食卓に植物肉をお届けできる大きな一歩となりました。
このように、DAIZは研究開発を進め、コア技術である発芽プラットフォーム*1を生かし、数多くの企業とパートナーシップを築き、「植物肉」という新しい食文化の啓蒙を行ってきました。この度、より多くの人々へ植物性食品の美味しさ・地球への優しさを伝え、更なる啓蒙の促進と市場拡大の後押しをしたい想いから、ミラクルミートを使った植物性食品のレシピ開発と販売に至りました。
今回の4商品は、DAIZがこれまで培ってきた技術・知見を集結させ、半年ほどの開発期間を経てレシピを完成させました。通常、商品開発には数年の開発期間を要するところ、「ミラクルミート」の扱いを熟知し、美味しさを引き出す知見を持つDAIZだからこそ、短期間でのレシピ開発を実現することができました。
また、ミラクルミートをご使用いただく各食品メーカーと更なる協力関係を構築することで、美味しい植物性食品の開発・製造を推進し、日本のみならず世界のプラントベース文化の発展に貢献して参ります。
*1 発芽プラットフォーム:DAIZが特許を持つ「落合式ハイプレッシャー法」による種子の発芽技術基盤
■ミラクルミートブランド、業務用商品の概要
ミラクルミートブランドの植物性食品4アイテムは、業務用商品として販売します。一般消費者の皆様へは9月以降順次、スーパーマーケットのお惣菜や、飲食店などでお召し上がりいただける見込みです。
商品名:ミラクルミートの餃子
商品特徴:旨味たっぷり&ヘルシーな大豆でつくった、地球と健康にやさしい植物肉餃子です。
お肉を使用せずとも旨味たっぷり、満足感のある味わいの餃子に仕上げました。お肉の餃子よりもあっさり、しつこくなく食べられます。
調理方法:焼き餃子・水餃子・揚げ餃子など、どんな調理法でも美味しくいただけます。
商品名:ミラクルミートのハンバーグ
商品特徴:まるでお肉のような食感と味わい、ヘルシーな大豆でつくったハンバーグです。
大豆を使用しているのでしつこくなく、旨味はありながら軽やかな味わいに仕上げました。タンパク質、食物繊維などの大豆の栄養を、手軽にまるごと食べられるハンバーグです。お好みのソースと一緒に頂くのがおすすめです。
調理方法:解凍後、オーブン加熱・電子レンジ温め・プライパン加熱でお召し上がりください。
商品名:ミラクルミートの唐揚げ
商品特徴:旨味がつまった大豆とえんどう豆を使用し、本物の鶏肉のような弾力のある唐揚げをつくりました。まるで鶏肉のような噛みごたえと繊維感があり、スパイシーな味付けで、かむごとに旨味が口の中に広がります。
調理方法:解凍後、約170℃の油で2分程度を目安で揚げてください。
商品名:ミラクルミートのツナ
商品特徴:魚不使用なのにツナさながらの風味食感。大豆とエンドウ豆でつくった植物性ツナです。
サンドイッチやおにぎりのフィリングとして、サラダのトッピングとして、お魚のツナと同じようにご使用いただけます。
調理方法:開封後、そのままお召し上がりいただけます。お好みで、タマネギ、マヨネーズとあえてもおいしく食べられます。
■商品概要ページ:https://www.daiz.inc/meet-product/
■販売価格:詳細は商談にて。お問い合わせください。
■予約受付や商品に関するお問い合わせ:https://www.daiz.inc/inquiry/
※商品写真は、調理後のイメージです。
※遺伝子組換え大豆は使用しておりません。
※本品は、業務用商品のため、一般消費者の方への販売は行っておりません。
■DAIZの発芽大豆由来の植物肉「ミラクルミート」について
2050年までに地球上の人口は100億人に達すると予測されています*2。世界的な人口増加と新興国の経済成長により、2030年にはタンパク質の需要に供給が追い付かなくなる「タンパク質危機」が起こり、タンパク質の需給がひっ迫することで、これまで以上に食肉価格の高騰が予想されています。そこで、「植物肉」が代替タンパク質として注目されており、その市場は世界で9兆円を超えると見込まれています*3。
植物肉が、牛肉・豚肉・鶏肉と同じように食卓に並ぶ時代が到来しています。
これまでの植物肉に使用されてきた主原料は大豆搾油後の残渣物(脱脂加工大豆)であったため、1.味と食感に残る違和感、2.大豆特有の青臭さや油臭さ、3.肉に見劣りする機能性(栄養価)といった課題が残っており、本格的な普及の妨げとなっていました。
DAIZの植物肉は、原料に丸大豆を使用しています。さらに、独自の発芽技術によって、これまでの課題を解決する植物肉「ミラクルミート」の開発に成功しました。
<DAIZの植物肉「ミラクルミート」の特徴>
特徴1.原料に丸大豆を使用
これまでの植物肉は、大豆搾油後の残渣物である脱脂加工大豆を主原料としていましたが、DAIZの植物肉「ミラクルミート」は原料に丸大豆を使用しています。さらに、オレイン酸リッチ大豆を使用することで、大豆特有の臭みを無くし、異風味を低減しています。
特徴2.旨味や栄養価を増大、肉様食感を再現する独自技術
味や機能性を自在にコントロールするコア技術「落合式ハイプレッシャー法」*4で大豆を発芽させ、旨味や栄養価を増大させます。その発芽大豆をエクストルーダー(押出成形機)*5にかけ、膨化成形技術*6により、肉のような弾力と食感を再現しています。これらの独自技術により、異風味を低減した植物肉「ミラクルミート」を製造しています。
特徴3.独自製法による価格競争力
旨味や栄養価が増大した発芽大豆を使用しているため、他の原料や添加物を何も足さずして、植物肉原料が完成しています。発芽タンクを用いた独自の製造プロセスにより、原価低減を実現し、牛肉・豚肉・鶏肉に対し、価格競争力があります。
▲DAIZの植物肉「ミラクルミート」の製造工程
*2 国連推計「世界人口推計2019年版」より。
*3 UBS調べ。
*4 大豆の発芽中に酸素・二酸化炭素・温度・水分などの生育条件を制御し、酵素を活性化させることで遊離アミノ酸量が増加し、素材の旨味を引き出す栽培法。(特許第5722518号)
*5 食品加工時に使用する装置。材料に水を加えながら、高温下で圧力をかけ押し出すことにより混練・加工・成形・膨化・殺菌等を行う。
*6 特許申請準備中。
■DAIZのサステナビリティ、地球温暖化の解決に寄与する植物肉
昨今、地球温暖化が私たちにとって大きな課題となっています。国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)」に対し、DAIZは地球温暖化の解決に寄与する「植物肉」を普及させることにより、目標達成に向けて貢献しています。
地球温暖化は、二酸化炭素・メタン・一酸化炭素・フロンなどの温室効果ガスが原因と言われています。温室効果ガスの最も大きな排出源は電力(火力発電など)ですが、同等に大きな排出源となっているのが、農業・畜産業*7です。世界で飼育されている15億頭もの牛による二酸化炭素や腸内ガス(メタン)の排出が温室効果ガスの大きな要因となっており、私たちの食生活の見直しが求められています。
植物肉は「次世代のお肉」として、温室効果ガスの排出を抑える効果の高い植物性食品です。地球温暖化を防ぐため、私たちが今からでもできることは、なるべく地球にやさしい植物肉を食生活に少しずつ取り入れることです。牛・豚・鶏に次ぐ「植物肉」の普及を通じて、DAIZはサステナブルな世界を目指してまいります。
*7 IPCC「Global Greenhouse Gas Emissions Data」より。
■会社概要
商号:DAIZ株式会社(https://www.daiz.inc/)
代表者:代表取締役社長 井出 剛
所在地:〒860-0812 熊本県熊本市中央区南熊本五丁目1番1号 テルウェル熊本ビル4階
設立:2015年12月1日
資本金:9億4,022万円(累計資本調達額31.5億円)
事業内容:発芽大豆由来の植物肉「ミラクルミート」の開発・生産及び販売
発芽大豆由来の植物肉「ミラクルミート」を用いた食品の開発・生産及び販売