食用コオロギ関連事業を展開する徳島大学発のフードテックベンチャー「株式会社グリラス」が世界初となるコオロギの品種改良を目的とした研究施設を設立…

掲載日: 2021年07月15日 /提供:グリラス

「NEDO STS事業」の採択を受け、徳島県美馬市の廃校を新しく自社研究施設として整備

 株式会社グリラス(本社:徳島県鳴門市、代表取締役:渡邉 崇人、以下「グリラス」)は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下「NEDO」)が実施した2021年度「研究開発型スタートアップ支援事業/シード期の研究開発型スタートアップに対する事業化支援」(最大助成額:7,000万円、以下「NEDO STS事業」)に係る第1回公募において採択されましたので、お知らせします。 また今回の採択を受けて、グリラスは新たに徳島県美馬市にある廃校(旧美馬市立切久保小学校)を整備し、世界初となるコオロギの品種改良を目的とした研究施設を自社で立ち上げます。


旧美馬市立切久保小学校外観
旧美馬市立切久保小学校内容(旧職員室)

■自社研究施設の設立について

 徳島大学にて25年以上かけて蓄積されてきたコオロギ研究のノウハウを引き継いだグリラスでは、2025年から2030年の間に発生するとされている動物性タンパク質の深刻な不足と、現在世界各国で発生しているフードロスに関する問題を解決するべく、食用コオロギの生産および原材料・加工食品としてのコオロギ製品の販売を行っております(次ページにて詳述)。

 しかし現在流通しているコオロギの品種は野外で生育している個体を採取・繁殖させただけにとどまっており、生産効率やコスト面において課題を多く抱えています。そのため、食用利用に適した新品種の開発は喫緊の課題です。

 グリラスはこの状況を打破するべく、今回の「NEDO STS事業」による補助を受けて、旧美馬市立切久保小学校を世界初となるコオロギの品種改良を目的とした研究所として整備し、新品種の開発を行います。また開発技術を向上することで、有用成分を多く含んだ品種の作出や、品種開発の省力化が期待できます。

■「NEDO STS事業」について

 本事業は、シード期の研究開発型スタートアップ(以下「STS」Seed-stage Technology-based Startups)に対して投資を行うベンチャーキャピタルおよびシードアクセラレータ等の国内投資及び支援活動を促進し、またその知見および支援機能を活用しながら、STSに対する事業の支援を行うものです。
(詳細:https://www.nedo.go.jp/koubo/CA3_100293.html )

■食用コオロギ関連事業の背景について

 2019年6月に国連より発表された報告書によると、今後30年で世界人口は現在の77億人から97億人へと20億人の増加が見込まれ、急激な人口増加に伴う飢餓や栄養不良といった食料問題への対応が喫緊の課題と言われています。特に動物性タンパク質の不足は顕著で、1億トンを上回ると予測されています。一方で、日本を含めた多くの国々では年間13億トンにも上るフードロスが発生しており、その量は全世界で生産されている食品の約3分の1に相当します。深刻な食料不足が見込まれているにも関わらず、フードロスが発生しているという相反した社会課題の解決策として、食用コオロギが期待されています。

 昆虫は他の家畜と比べて1kgのタンパク質を生成するのに必要な餌や水の量が圧倒的に少ないため、限りある資源の有効活用が可能です。加えて温室効果ガスの排出量も少なく、環境負荷の低いタンパク源といえます。またコオロギは雑食の昆虫であるため餌の制限が少なく、世界中で発生しているフードロスを餌として飼育することが可能です。この特徴からコオロギは、捨てられるはずのフードロスを活用して新たなタンパク質を生み出すフードサイクルが実現できる循環型食材であり、今後持続可能な社会の構築に求められる“サーキュラーフード”になると考えています。

■株式会社グリラスについて

 グリラスは、徳島大学における25年を越える研究を基礎とした、世界でもトップレベルのコオロギに関する知見やノウハウを活かすべく、2019年に設立されたフードテックベンチャーです。2020年5月には株式会社ジェイテクトと業務提携を行い、食用コオロギを量産するシス [アイコン 自動的に生成された説明] テムの開発に着手。徳島県美馬市の廃校を新たな生産拠点として整備し、自動生産システムの導入を進めています。

 また日本国内で安心・安全に生産した食用コオロギを販売することによって、輸送を含めた生産プロセスにおける環境への負荷を最小限に留め、持続可能な社会の実現に貢献していきます。

・社名   :株式会社グリラス(https://gryllus.jp/
・事業内容 :食用コオロギの生産
       食用コオロギを用いた食品原材料および加工食品の製造、販売
       食用コオロギの飼育管理サービスの開発、販売等
・代表取締役:渡邉 崇人
・所在地  :徳島県鳴門市撫養町黒崎字松島45-56
・生産拠点 :徳島県美馬市美馬町字南原22-1
・研究拠点 :徳島県美馬市美馬町入倉657
・資本金  :2億8,200万円(資本準備金等を含む)
・設立   :2019年5月

■グリラスオリジナルブランド「C. TRIA」

 グリラスでは“サーキュラーフード”をコンセプトとしたオリジナルブランド「C. TRIA」を展開しています。現在のラインナップは、しっとりとした食感のほろ苦いココア味とサクサク食感で塩味の効いたハーブ&ガーリック味の2つを楽しめる「C. TRIA クッキー ココア/ハーブ&ガーリック」と、甘さ控えめでザクザクとした噛み応えとコオロギの香ばしさが心地いいチョコクランチ「C. TRIA クランチ」の2種類。どちらもECサイト「グリラスオンライン」(https://gryllus-online.jp/pages/ctria ) からお買い求めいただけます。
C. TRIA イメージ
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