英国、ロンドンに本社を置く市場調査会社「Mintel Group」の日本法人「株式会社Mintel Japan(ミンテルジャパン)」(東京:千代田区)に所属するグローバルフード&ドリンクアナリストの新谷香奈は、2023年12月7日(木)にアイルランド政府食糧庁(ボード・ビア)が主催した乳製品業界関係者向けイベント「アイランド産のヨーロピアン乳製品-自然に寄り添った生産」にて、「日本及び世界の乳製品消費トレンド」と題した講演を行いました。本講演では、世界の主要な乳製品トレンドを踏まえ、今後日本の乳製品市場にどのようなビジネスチャンスがあるかを考察しました。
ミンテル グローバルフード&ドリンクアナリストの新谷香奈は、講演の冒頭で世界の乳製品市場の概況を解説し、3つのトレンド「ウェルビーイング/機能的健康」、「体験」、「サステナビリティ」を紹介しました。そして、日本市場の概況(経済状況や人口動態など)を踏まえ、この3つのトレンドが日本市場に何を意味するか、そして日本でどのようなビジネスチャンスがあるかについて説明しました。
1.ウェルビーイング/機能的健康
食品の購入において重視される特定の栄養素や機能性は、乳製品にも当てはまります。こういった健康上の利点を提供する製品で、今後も重要な消費者層であるシニアをターゲットにする場合の重要な戦略について、新谷はミンテルが2023年10月に発表した「2024年:世界の食品・飲料トレンド」の1つである、「加齢を再定義する」に触れました。このトレンドでも紹介しているように、消費者の健康寿命を伸ばすことをサポートする製品にビジネスチャンスが見いだせるとし、乳製品を使用した製品例を挙げました。
2.体験
チーズは心地よさや楽しさを与える食品として楽しまれることに触れ、新谷は、「乳製品の食体験を楽しくさせるため、味や食感を活用することができます。」と述べました。食感を活用した国内外の乳製品の例として、ハワイからインスピレーション受けたチーズスプレッドや、ベーコンを使ったチーズなどを紹介しました。
出典:Mintel GNPD
3.サステナビリティ
最後のサステナビリティについては、「単に持続可能性を強調したり、エシカルな製品であるだけでは日本の消費者を獲得することはできない。」とし、「欧米諸国の取り組みを参考にしながら、製品のコアバリューを強調する必要がある」と提案しました。なお、アイルランドは、食品サプライチェーンのあらゆる段階において持続可能性の改善を推進するプログラム「オリジン・グリーン」に国家的に取り組んでおり、食品の持続可能性においては先進的な活動を行っています。
出典:Mintel GNPD
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【ミンテルジャパンについて】
ミンテルジャパンは、ロンドンに本社を置く大手市場調査会社「Mintel Group」の日本法人です。専門分野のアナリストと新商品の調査員を世界各国に配置し、独自の消費者調査や新商品情報の収集を行っております。
その独自のデータを基にした消費財業界のグローバルトレンドと市場変化の予測に強みがあります。日本では主に「美容・化粧品」「食品・飲料」「ライフスタイル」の3分野に注力し、サービスを展開しています。